能登・瀬戸・瀬戸内の手仕事がFabCafe名古屋に集結NOTONOプロジェクト新展開『like a museum shop vol.1 能登と瀬戸と瀬戸内と』
会期中に能登や瀬戸内の素材を使った特別な飲食メニューも提供。地域文化の魅力や差異を来場者が五感で感じられる場をつくり、復興と文化交流の双方を目指す。芸術祭に合わせて9月26日〜10月14日に開催。

株式会社ロフトワーク(本社:東京都渋谷区、代表取締役:諏訪光洋)と株式会社OKB総研が協働で運営するFabCafe Nagoyaは、令和6年能登半島地震の復興支援プロジェクト「NOTONO」の新たな展開として、能登の伝統工芸や民芸品、現代クリエイティブ作品と、愛知県瀬戸市・瀬戸内地域の品々を一堂に集めた展示販売イベント『like a museum shop vol.1 能登と瀬戸と瀬戸内と』を、2025年9月26日(金)〜10月14日(火)に開催します。
本展示を通して、地域文化の魅力や差異を来場者が五感で感じられる場をつくり、復興と文化交流の双方を目指します。会期後半では、能登や瀬戸内の素材を使った特別飲食メニュー(各地の食材・お茶など)をFabCafe Nagoyaで提供予定です。
実施背景
「NOTONO」は、令和6年能登半島地震を受けてロフトワークとFabCafeが立ち上げたプロジェクトです。被災地域の伝統産業・文化資源を、国内外のFabCafeネットワークを通じて継続的に発信・支援することを目的としています。これまで、東京や京都にて、能登の酒蔵再建をテーマにしたトーク&試飲イベントや現地復興プレイヤーの活動を紹介する展示などを実施してきました。今回、名古屋で開催する『like a museum shop』は、文化交流を伴う支援をさらに広げる新たな取り組みです。
本企画は、岡山県玉野市宇野で毎年開催されている「幻のミュージアムショップ」から着想を得ています。アーティストや地域の作り手による作品をミュージアムショップのように展示・販売し、アートやものづくりに馴染みのない人でも気軽に手に取れる形にする試みです。
おりしも今年は国際芸術祭「あいち2025」と「瀬戸内国際芸術祭2025」が開催されます。本企画では、芸術祭の会場でもある、愛知県瀬戸市、岡山県玉野市宇野を含む瀬戸内海沿岸、そして能登半島という、いずれも海や風土に根ざした文化と手仕事を持つ地域をフィーチャーします。地域ごとの異なる歴史や素材感、暮らしの背景を並べて紹介することで、来場者がそれぞれの魅力と共通点を見つけ、新しい視点で日本のものづくり文化を体感できる場を目指します。
FabCafe Nagoya
2020年9月18日開業。FabCafe NagoyaはHisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)内にある、クリエイティブの力で未来を盛り上げる、グローバル・コミュニティです。


特別展示:写真で巡る“今の能登”
会場では、珠洲市を中心とした能登半島に今も暮らす人々と、震災から1年8ヶ月が経った現在の風景をお届けします。2025年8月6日(水)〜8日(金)にFabCafe Nagoyaの斎藤 健太郎と写真家・稲田匡孝さんが現地を訪れ、地域で活動する作り手や事業者、そして風土とともに息づく日常を撮影しました。
取材では、7月30日(水)に営業を再開したばかりの明治40年創業の珠洲市にある和菓子屋「多間栄開堂」、窯の再建に着手した珠洲焼き工房 「游戯窯(ゆげがま)」の篠原敬さん、能登・輪島の地大豆で醤油を作る「谷川醸造」など、今とこれからを見据える人々の姿に出会いました。能登の工芸や食文化が生まれる背景、その土地で交わされた会話や風景を通じて、これまで知らなかった能登の「今」に触れていただけます。ものを「買う」だけでなく、その背後にある文化やストーリーを知る機会としても、本企画を楽しんでいただけます。



開催概要

名称 |
like a museum shop vol.1 能登と瀬戸と瀬戸内と |
会期 |
2025年9月26日(金)〜10月14日(火) ※9月26日の18時からFabCafe Nagoyaでオープニングイベントを開催します。詳細は、FabCafe NagoyaのWebサイト、SNSでお知らせします。 |
会場 |
FabCafe Nagoya(愛知県名古屋市中区丸の内3丁目6−18 RAYARD Hisaya-odori Park 内) |
主催 |
FabCafe Nagoya |
共催 |
山田 茂(キュレーター)、森岡 友樹(アーティスト/プランナー) |
協力 |
UNO HOTEL |
入場料 |
ワンオーダーで観覧無料 |
出店者・出品予定品
今回の『like a museum shop vol.1 能登と瀬戸と瀬戸内と』では、能登の伝統工芸・民芸品から日常使いできる食品や雑貨、現代のクリエイティブプロダクトまで、多彩なラインナップが揃います。漆器や七宝焼などの工芸品、地域の食文化を感じられる調味料や昆布製品、職人が手がける木工品、アーティストやボランティアチームが制作した雑貨など、来場者が「手に取って持ち帰れる能登・瀬戸・瀬戸内の文化」をお届けします。
※出展プロジェクトは随時追加します
<能登>
GAWARA(小松市)
能登とととプロジェクト(輪島市)
角藤漆器店(かほく市)
杉本君平 木桶職人/大工(小松市)
大脇昆布 おぼろ昆布製造販売(能登町)
谷川醸造 醤油・味噌製造販売(輪島市)



<瀬戸>
眞窯(瀬戸染付のうつわなど)
王子窯(うつわ、すり鉢、湯呑み)
瀬戸の現代美術(タネリスタジオ)



<瀬戸内>
さざなみ漆器(うちわと漆芸)
暮殻 - kurekara -(木工)
琴平 染匠吉野屋(大漁旗など)
SABI(香川の日本茶ティーバッグ・お茶を使ったオリジナルドリンク)
幻のミュージアムショップ セレクト品
※岡山県玉野市宇野のアーティストや作家による作品






プロジェクトメンバーのコメント
森岡 友樹(アーティスト/プランナー)
クリエイティブな活動は、地域性を活かした日常的なエンターテインメントの質や活気の向上につながり、その積み重ねが結果として地域を形づくっていくと考えています。今回の3地域は、それぞれ風土も歴史も異なり、面する海の名前や気候も違います。一方で、「瀬戸」「瀬戸内」という名称や北前船の航路といった関わりがあり、さらに「クリエイティブの成果が色濃く表れる地域」という共通点も持っています。本企画が、そうした違いと共通点を楽しみながら理解を深めるきっかけとなり、最終的に三方よしの関係へとつながっていけばと願っています。
吉澤 潤(GAWARA / 瓦バンク ディレクター)
日本海に面し、豊かな自然とともに特色ある文化や美しい情景を育んできた能登地方。2024年の震災、豪雨によりそれらの一部が失われようとしています。これからの復興において残すべき文化とは何か、そしてどのように新たな未来を作っていくのか。様々な課題に直面しながらも、前を向いて歴史を繋いていこうとしている作り手たち。そんな能登の今をご紹介します。
斎藤 健太郎(FabCafe Nagoya コミュニティマネージャー)
私は日本家屋が大好きです。空気がよく抜け、四季を感じられる。そのおかげで虫が出たり、寒すぎたりする不便さも含めて、魅力だと感じています。不揃いであったり、不完全であったりするところに人間味があり、そこに愛しさを覚えます。Like a museum shopでは、「今」を未来へとつなぐ想像力の産物を取り揃えています。購入することだけでなく、「こんな人たちが作っているんだ」「産地はこんなところなんだ」「おいしいね」など語り継いでいただくこと自体が、文化を継承する力になります。「古き良き新しきもの」にFabCafe Nagoyaで触れていただき、今もこれからも愛したくなる、人間味あふれるバトンを受け取ってください。
NOTONOプロジェクトについて
NOTONOは、ロフトワークとFabCafeが令和6年能登半島地震の復興支援を目的に立ち上げたプロジェクトです。能登の酒蔵支援や復興プレイヤーの活動紹介などを通じて、文化・産業・人を媒介にした長期的支援と交流を目指しています。
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