株式会社ユビタスへの出資を決定
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長 植田浩輔、以下「東大IPC」)が運営するオープンイノベーション推進1号投資事業有限責任組合(以下「AOI1号ファンド」)は、AI及びクラウドソリューションサービスを展開する株式会社ユビタス(本社:東京都新宿、代表取締役社長兼CEO:ウェスリー・クオ、以下ユビタス)への出資を決定しました。
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NVIDIAなどとの連携とともに、日本国内のGPUセンター拡張を目指す
AI技術の進化に伴い、さまざまな業界でGPUサーバーの需要が急速に高まっています。ユビタスは、GPUクラウドコンピューティングにおいて10年以上の実績を持ち、AWS、Google Cloud、Azureなどの主要クラウドプロバイダーと提携しています。ユビタスとFoxlinkとの協力のもと設立されたUbilink.AI社は、世界のスーパーコンピュータランキング「Top 500」で31位にランクインし、アジア最大のグリーンエネルギーAIコンピューティングセンターを目指し、高性能かつ持続可能なAIコンピューティングの新たな基準を確立しました。さらに、NVIDIAとの強力なパートナーシップにより、ユビタスは最先端のGPUハードウェアおよびソフトウェア技術を活用しています。
日本は、GPUデータセンターが集中する米国よりも産業用電力料金が高く、大規模なGPUデータセンターの設置にはスペースの制約があります。そのため、ユビタスは持続可能性とコスト効率の向上を実現する、エネルギー効率の高い施設設計を目指しています。さらに事業の拡大を図るため、Ubitusはデータセンター資産を管理するための特別目的事業体(SPV)の設立も検討しています。
またユビタス社は、東京大学大学院工学系研究科松尾・岩澤研究室における研究成果の開発・実装を担う松尾研究所とも連携し、日本市場向けに最適化された大規模言語モデルの開発を進めています。さらにAIインフラの構築にとどまらず、マルチモーダルAIを活用したロボット技術を開発し、ヘルスケアや小売業界で「Robot as a Service(RaaS)」事業を拡大しています。AIによる高度な知能をロボットに組み込むことで、単なる物品配送を超えた、パーソナライズされたサービスやコミュニケーション機能を提供します。
東大IPCは、AIインフラ、特にGPUサーバー事業は今後の社会インフラとして不可欠な存在となり、また大きな市場成長が期待される分野の中で、日本、アジアとグローバルな事業展開を支援すべく投資実行にいたりました。日本国内でのGPUデータセンター事業の拡大を加速し、AIおよびクラウドコンピューティングの需要拡大に対応するためのインフラ強化を進めるべく支援してまいります。
株式会社ユビタス 代表取締役社長兼CEO ウェスリー・クオ コメント
この度は東大IPCの出資を受け、日本におけるGPUデータセンター事業の拡張を加速できることを大変うれしく思います。高性能でエネルギー効率の高いAIソリューションサービスの提供能力が向上し、クラウドコンピューティングやロボティクス分野のイノベーションをさらに推進できると確信しています。
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社 マネージャー 片山達彦 コメント
AIインフラが今後の社会インフラとして不可欠な存在となる中、アジア最大を目指すグリーンエネルギーAIデータセンターの運営を開始し、日本のAIインフラを支える存在となることが期待されているユビタス社に投資できたことを大変嬉しく思います。同社は台湾から日本に本社を移し、ゲーム事業を中心にグローバルに展開する中で、AI技術の活用をさらに加速させています。私たちは、IPCが持つネットワークを活かし、ユビタス社の日本でのAI事業を支援してまいります。同社が日本やアジアのAI基盤を支える企業へと成長することを期待しています。
日本のオープンイノベーション活動の発展寄与を目指すAOI1号ファンド
AOI1号ファンドは、東京大学周辺でのオープンイノベーション活動の推進を目的とし、「企業とアカデミアとの連携によるベンチャーの育成・投資」というコンセプトで2020年に組成されました。本ファンドでは、各業界のリーディングカンパニーと連携した新会社設立やカーブアウトベンチャー、および彼らのアセットを有効活用するベンチャーへの投資を通じ、新たな分野におけるオープンイノベーションの成功事例創出を目指します。
株式会社ユビタスについて
概要 GPU仮想化技術を活用した、クラウドストリーミングプラットフォームの運営、⼤規模⾔語モデル(LLM)を活王した⽣成AIツール、AIインフラの開発
設立 2012年
所在地 東京都新宿区西新宿6-8-1 新宿オークタワー15階
代表者 代表取締役社長兼CEO:ウェスリー・クオ
URL https://ubitus.net/
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)について
東大IPCは、大学、企業、ベンチャーキャピタル、政府・自治体など幅広いステークホルダーと連携した、世界と肩を並べるスタートアップ創出やエコシステム構築を通じて、世界における日本の産業競争力の強化に資するべく活動を展開しています。
東京大学周辺で培われてきたベンチャー・エコシステムをさらに発展させるべく、東京大学100%出資の子会社として2016年に設立。官民ファンドとして2つのファンドを通じた国内外70社を超える大学関連のスタートアップおよび民間VCファンドへの投資と並行し、研究者技術シーズの事業化や客員起業家(EIR)起業を支援する「スタートアップ創造」、国内最大規模を誇るアカデミア機関共催のアクセラレータプログラム「1stRound」の運営、「DeepTech Dive」などの人材支援をはじめとするハンズオン支援を手がけています。ディープテックスタートアップの支援・育成に必要なあらゆるリソースが集積するプラットフォームを構築し、創業から育成、VCファンド運営による成長資金の供給と、継続的な活動支援を展開しています。
2024年には、東京都の公募・選定を経て大学発スタートアップ等促進ファンド投資事業有限責任組合(「ASA」ファンド)を設立。国内・海外との連携の下、新たなディープテック・スタートアップ創出の拠点形成を目指しています。
概要 アカデミア関連スタートアップ・エコシステムの発展を目指す投資事業会社
設立 2016年1月
株主 国立大学法人東京大学(100%)
所在地 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
代表者 代表取締役社長 植田 浩輔
URL https://www.utokyo-ipc.co.jp/
【お問い合わせ】
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社
東京都文京区本郷7-3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
TEL: 03-3830-0200 / FAX: 03-3830-0183
Email: info2@utokyo-ipc.co.jp
担当パートナー: 片山達彦
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