モデルナ、インフルエンザとCOVID-19の混合ワクチンに関する良好な第3相臨床試験結果を発表
mRNA-1083は主要評価項目を達成。50歳以上の成人において認可済みのインフルエンザおよびCOVIDワクチン、65歳以上においては高用量のインフルエンザワクチンよりも、高い免疫応答を誘導
【米国マサチューセッツ州ケンブリッジ、2024年6月10日発】モデルナ(NASDAQ:MRNA)は、本日、インフルエンザとCOVID-19の混合ワクチンmRNA-1083の第3相臨床試験において、認可済みワクチンよりも高い免疫応答を誘導し、主要評価項目を達成したと発表しました。
モデルナの最高経営責任者ステファン・バンセル(Stéphane Bancel)は、「混合ワクチンには、呼吸器ウイルスが医療システムや薬局の負担を軽減し、人々により便利なワクチン接種の選択肢を提供できる可能性があります。これによりワクチン接種のコンプライアンスが向上し、季節性の疾患から人々を守る可能性が高まります。モデルナは、インフルエンザとCOVIDの混合ワクチンにおいて良好な第3相臨床試験結果を有する唯一の企業です。呼吸器ポートフォリオでの第3相臨床試験の良好な結果に基づき、アンメットメディカルニーズに対応し、公衆衛生を推進していきます」と述べています。
mRNA-1083は、モデルナの季節性インフルエンザワクチンmRNA-1010と、次世代COVID-19ワクチンmRNA-1283の混合ワクチンです。それぞれ実施した第3相臨床試験で良好な結果を示しています。
この第3相臨床試験(ClinicalTrials.gov識別子:NCT06097273)は、約4,000人の成人を対象とした二つの独立した年齢コホートで構成されるmRNA-1083の安全性、反応原性、および免疫原性を評価する無作為化観察者盲検比較対照試験です。一つのコホートは、65歳以上の成人を対象とし、mRNA-1083を高用量のインフルエンザワクチンであるFluzone HD®と、モデルナの認可済みのCOVID-19ワクチンであるスパイクバックス®とを比較しました。もう一つのコホートは、50歳から64歳の成人を対象とし、mRNA-1083を標準用量のインフルエンザワクチンであるFluarix®とスパイクバックスを比較しました。
mRNA-1083の単回接種による免疫応答は、接種推奨されている認可済みの標準用量のインフルエンザワクチンと非劣性であることが示されました。両年齢コホートにおいて、mRNA-1083はインフルエンザウイルス株(H1N1、H3N2、B/Victoria)およびSARS-CoV-2に対する免疫応答も統計的に有意に高い結果でした。65歳以上のコホートでは、インフルエンザ株に対するmRNA-1083群の幾何平均比(GMR)は、A/H1N1で1.155(95%CI:1.094、1.220)、A/H3N2で1.063(95%CI:1.007、1.122)、B/Victoriaで1.118(95%CI:1.070、1.167)でした。SARS-CoV-2オミクロン変異株XBB.1.5に対するmRNA-1083のGMRは、スパイクバックスと比較して1.641(95%CI:1.526、1.765)でした。
50歳から64歳までのコホートでは、インフルエンザウイルス株に対するmRNA-1083群とFluarix群のGMRは、A/H1N1で1.414(95%CI:1.333、1.500)、A/H3N2で1.380(95%CI:1.310、1.454)、B/Victoriaで1.216(95%CI:1.163、1.270)でした。SARS-CoV-2オミクロン変異株XBB.1.5に対するmRNA-1083のGMRはスパイクバックスと比較して1.308(95%CI:1.219、1.404)でした。
免疫原性はインフルエンザのB/Yamagata株に対しても評価され、mRNA-1083は両年齢層で非劣性を示しました。B/Yamagata系統の消失により、WHOは2024/2025年のワクチンにB/Yamagataを含まない三価インフルエンザワクチンを推奨しています。
mRNA-1083は忍容性と安全性のプロファイルを示しました。主な副反応の多くは重症度が1または2のものであり、試験で使用された認可済みのワクチンと一致しています。最も一般的な副作用は注射部位の痛み、疲労、筋肉痛、頭痛でした。
モデルナは、mRNA-1083の第3相臨床試験結果を近日開催の医学会で発表し、論文化を予定しています。また、モデルナはプログラムの次のステップについて規制当局と引き続き協議してまいります。
モデルナについて
モデルナは、mRNA医薬品分野における革新的リーダーです。mRNA技術の進展を通して、モデルナは医薬品の製造方法を根本から変え、疾患の治療と予防へのアプローチを変革し続けています。モデルナは10年以上にわたって科学、技術、健康分野の研究に取り組んでおり、前例のないスピードと効率性で医薬品を開発しています。新型コロナワクチンの開発はその代表例です。
モデルナのmRNAプラットフォームは、感染症、免疫腫瘍学、希少疾患、自己免疫疾患の治療薬やワクチンの開発を可能にしています。独自の企業文化と価値観、マインドセットを共有する世界の社員が力を合わせ、人々の健康に貢献するため、そしてmRNA医薬品を通じて、人々に最大限のインパクトをもたらすべく尽力しています。モデルナの詳細については、modernatx.comをご覧ください。また、X(旧Twitter)、Facebook、Instagram、YouTube、LinkedInをフォローしてください。
Spikevax®はモデルナの登録商標です。
FluzoneHD®はSanofi Pasteurの登録商標です。
Fluarix®はグラクソスミスクライン社の登録商標です。
将来予測に関する表明
本プレスリリースには、改正された1995年度米国民事証券訴訟改革法の意味の範囲内における将来予測に関する記述が含まれています。これには、混合ワクチンのmRNA-1083の呼吸器ウイルスによる季節負担を軽減する可能性、mRNA-1083の安全性と有効性、およびモデルナのmRNA-1083に関連するデータの提示と規制当局との連携計画が含まれています。本プレスリリース中の将来予測に関する表明は約束と保証のいずれでもなく、それらには既知および未知のリスク、不確実性、およびその他の要因が関わり、その多くはモデルナの統制の範囲外にあり、かつ実際の結果を将来予測に関する表明に表現されている、あるいはそれから黙示的に示されるものから大きく異なる可能性があるため、これらの将来予測に関する表明に対して過度に依存しないようお願いいたします。これらのリスク、不確実性、およびその他の要因には、米国証券取引委員会(SEC)のウェブサイト(www.sec.gov)から入手可能な、モデルナが SEC に提出した 2023 年 12 月 31 日を期末とする年度のフォーム 10-K 年次報告書およびそれ以降に SEC に提出した書類の「Risk Factors」欄に記載されたリスクと不確実性が含まれています。法によって求められる場合を除き、モデルナは本プレスリリースに含まれるいずれの将来予測に関する表明についても、新たな情報、将来的な展開、あるいはその他のいずれを理由とするかを問わず、更新または改訂する意図または責任を持ちません。これらの将来予測に関する表明はモデルナの現時点での予測に基づくものであり、本プレスリリースの日付においてのみ有効です。
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