【岡山県】こんなところになぜ!?世界各国のアーティストが集結して作り上げる現代アートのフロンティア「美咲芸術世界」

~国内外のアーティストが美咲町に滞在し、様々な作品を作り上げるとともに、地域との交流も行っている。その一部を紹介~

岡山県美咲町。棚田の風景が美しい日本の原風景を残すこの町に今、現代アートの作品が次々と出来上がっている。なぜ、この場所に現代アートがあふれているのか?なぜ、世界各国のアーティストが集まってくるのか。時代の中で取り残されてきた日本の良さが、今、現代アートを通じてよみがえる。
 岡山県では、アーティストが地域に滞在し、そこで創作活動を行うというアーティスト・イン・レジデンス事業に取り組んでいる。美咲町でも、平成28年からその事業に取り組んでいる。平成29年も国内外のアーティストが8月20日~10月29日までの約2か月間、美咲町に滞在し、様々な作品を作り上げるとともに、地域との交流も行っている。その一部を紹介する。

 地域の住民たちと交流し、一緒に作り上げた作品がある、
それは、地域に伝わる昔話「アマンジャクの星とり」を題材に、地域住民たちやアーティストがワークショップを行い、制作・出演した演劇である。演劇の公演に向けて、地元の人たちや子どもたち、ボランティア学生、そして7名の舞台アーティストたちが一緒になって、舞台セットや衣装などの制作・準備を行い、参加者は延べ100名を超えた。

 平成29年9月23日に「美咲芸術世界2017」のオープニングセレモニーとして、地元の神社に残る歌舞伎舞台で行われたこの演劇には、山奥の神社にも関わらず、約500名の方が来場し、大いに賑わいを見せた。このオープニングセレモニーをはじめ、9月23日~10月29日の間、交流事業や公開制作、作品展示など、様々なイベントが美咲町で行われた。

 地域住民を参加対象とした海外アーティストによる課外授業「文化の時間」では、海外のアーティストたちが、各国の様子などを紹介するほか、アーティストの出身地であるアフリカ、アルゼンチン、フランスの料理を紹介し、地域住民の方とともに味わった。

 また、障がい者施設「さくらの実」でのアートワークショップでは、アーティストたちの指導のもと、入所者や地域住民、こどもたちが一緒になって施設の壁面に描画した。また、サックス奏者の大石将紀が、入所者に向け演奏を披露するなどの活動も行われた。

 メイン会場である旧大垪和小学校で、参加アーティストたちの創作活動を見ることができるほか、これまでの作品や地域の子供たちと作り上げた作品などの展示が行われた。老朽化で床が落ちた旧和室を、地域住民の方とともにアートの手法で展示空間に作りかえた。建築士でもある松本剛太郎が部屋に回廊を制作し、造形作家の伊永和弘が、部屋の中央に巨大なオブジェを制作した。


 また、たまごかけご飯で有名な「食堂かめっち」のある黄福広場には、スカット☆リンダ、柏木弘明の2人のアーティストによる「夢のタマゴ」の共同制作が行われた。

 巨大なタマゴ型のオブジェを制作し、中に入ると絵画作品を見ることができる。その絵画は、タマゴの殻を使って作られているのも面白い演出である。


美咲芸術世界の参加アーティストの一部を紹介する。

〇ブルノ・デュモン(フランス出身、在住)

 「カバニズム(小屋主義)」と題したエコハウスを作品として制作。
 コンセプトは、人間一人が暮らすのに必要なエネルギーを自然エネルギーで十分自給自足できるという考えのもとその範囲の中で小屋を設計するというもの。材料は自然素材又は廃材。小屋には自作のロケットストーブもあり、お湯も沸かすことができる。自然素材や廃材で作ったとは思えない出来栄えに驚くこと間違いなし。今後は、肥料の発酵熱でお湯を作る計画もあるとか・・・
彼は、制作期間中、近所の園児たちと共にワークショップを行い、一緒に小屋制作にあたるなど地域との交流も行い、「ブルちゃん」と呼ばれ親しまれていた。


〇アミド ドリス (ブルキナファソ出身、ベルギー在住)
 溶かしたロウを布に塗り模様を描き、白く染め抜く「ろうけつ染め」を使って動物を題材にした作品を展示。
 また、廃材の金網と針金を使って牛の頭や鳥のオブジェも制作しており、牛の取材のため、地域の牛舎を訪れるなど、滞在中も地域との交流を深めていた。

〇ジャミラ マラニョン (アルゼンチン出身、在住)

 顔料を混ぜたセメントを使って高さ2m30cmのモニュメントを制作。頭部にガラスの玉が組み込まれており、太陽の光を浴びて輝く造りになっている。
 彼女の作品は、自然と一体となることで完成することから、夕日の映える大垪和西の棚田に設置されている。
 彼女のイメージする田舎の風景は、広大な岩山が広がるアルゼンチンの山の風景であり、自然豊かな日本の田舎の風景とは異なる。木々の生い茂る美咲町にある日本の田舎の光景に感銘を受け、創作のイメージや意欲が湧いてくると話っていた。

 「美咲芸術祭2017」では、世界各国のアーティストをはじめ、地域住民や来場者の方も参加するほか、作品制作に関わるボランティアスタッフの協力を得ながら、さまざまな交流事業を行った。
会期中、人口約15000人の美咲町の各会場には、あわせて1万7千名を超える多くの方が訪れ、現代アートが地域の活性化に繋がった。

 その中で生まれた新たな交流もある。
「美咲芸術世界2017」に訪れた東京在住のアーティストが飛入りでアーティスト・イン・レジデンスに参加。1週間ほど美咲町に滞在し、メイン会場である旧大垪和小学校で公開制作を行い、多数作品を残していった。
また、大垪和地区に住む地域住民から、孫が芸術大学を卒業しており、美咲芸術世界のことを知って、会場に「自分の作品展示したい」という話があり、地域住民の縁から作品の展示に繋がった。
外から招致したアーティストだけでなく、地域住民の中からもアートを介した様々な交流が生まれてきたことは、素晴らしい成果だといえる。

 美咲芸術世界では、世界各国との芸術交流の動きもある。
現代アートを通じて、芸術の都パリと美咲町間で貴重な交流が行われている。
交流の一環として、現代美術施設「59リヴォリ」で昨年4月に美咲芸術世界のアーティストたちが展覧会を開催したところ、反響を得たことから、今年5月からは、現代芸術施設「59リヴォリ」の屋外壁面に美咲芸術世界が装飾を行う計画が進んでいる。
また、平成30年度は、「59リヴォリ」のアーティストたちを招き、「美咲芸術世界2018」の開催を予定している。

 現代アートを通じて、今注目が集まっている岡山県・美咲町。
今後も美咲芸術世界は、「アートのまち美咲町」という個性を美咲町のまちのイメージの一側面として育み、地域に元気を、そして世界に誇れる日本の地域の魅力を発信していく。

※平成29年度の美咲芸術祭の会期は終了しておりますが、期間中に作成した現代アート作品の一部は、大垪和地区をはじめ美咲町内において、見ることができます。
ただし、メイン会場である大垪和小学校の展示は、現在公開しておりません。

■問い合わせ先
美咲芸術世界実行委員会事務局 板垣
TEL:0868-68-0055

岡山県美作県民局地域政策部地域づくり推進課 丁田
電話:0868-23-1259 FAX:0868-23-1270(月~金:8:30~17:00)
 
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