サグリ株式会社、農地情報を空間的に解析・可視化し意思決定を支援するプラットフォーム『AgriInsight Map』を公開
~農業の生産性向上・環境価値の可視化・脱炭素経営を後押し~
衛星データとAIを活用し、農業と環境の課題解決を目指すサグリ株式会社(本社:兵庫県丹波市、代表取締役:坪井 俊輔、以下「サグリ」)は、農地の情報を空間的に解析・可視化し、意思決定を支援するプラットフォーム『AgriInsight Map』を公開しました。
本プラットフォームを通じて、農地の現状把握、農産物の生産性向上、農地の脱炭素化といった目的に応じた解析ユースケースを可視化し、国内外の農業事業者・関連企業・行政機関における意思決定をサポートします。

AgriInsight Mapでは、9つの解析項目と5つのユースケースを紹介しています。ユーザーは、衛星データやAIを使った解析によってどのようなことができるのか、AgriInsight Map上でデータを見ながら直感的に理解することができます。例えば、自社農地の現状を把握したい、資材を撒く量を最適化したいといった時に、どのような解析項目やユースケースが当てはまるのかわかります。AgriInsight Map上では、各種サービスへのお問い合わせやご依頼も可能になっており、意思決定に必要な情報とコミュニケーション方法の両方を提供するプラットフォームになっています。
■ プラットフォーム名称:AgriInsight Map
■ URL:https://agri-insight.sagri.io/
■ 解析項目

■ AgriInsight Mapの主なユースケース(詳細はURLから確認いただけます)
1.作物の生育を考えてバイオ炭を撒く場所を決める
土壌改良および炭素貯留効果で注目される「バイオ炭」の実践的な活用において、「どの農地に、どの程度適用すべきか」という判断は依然として大きな課題です。AgriInsight MapはCEC(塩基置換容量)やpHの分布を色分け表示することで、農地ごとの土壌状態を直感的に把握できます。これにより、バイオ炭投入量の最適化、作物の収量向上、土壌改良の進捗状況可視化や戦略的な資材投入と営農判断が可能になります。
2.区画情報を使って農地の面積統計をとる
当社が特許を有する「AIポリゴン技術(デジタル農地区画)」を活用することで、これまで手作業で多大な時間とコストを要していた広域農地のデジタルマップ作成が可能となり、面積および分布の統計的把握が実現します。これにより、カーボンクレジットや農業関連企業の国内外における事業活動を支援します。
3.広域における施肥設計のために土の状態を知る
衛星データとAI技術により、従来の分析では困難だった広域農地の土壌化学性(pH・可給態窒素等)を解析し、マップ上で土壌の化学的特性の高低を可視化します。持続可能な農業の実現に向け、継続的なモニタリング体制を構築し、自治体やJAが推進する施肥設計の最適化や地域主導型の農業デジタル化を力強く支援します。
4.稲作における中干し期間を特定する(近日公開予定)※1
5.土壌有機炭素が増えている農地を見つける(近日公開予定)※1
土壌に炭素を隔離・固定する農業手法「カーボンファーミング」が、国内外で注目を集めています。中でも、土壌有機炭素(SOC:Soil Organic Carbon)は、脱炭素への貢献にとどまらず、土壌の保水性向上や地力の維持といった、農業の気候変動レジリエンスを高めるうえで重要な役割を果たすと期待されています。
しかし、地域ごとの気候や土壌条件に適した手法を一から開発・実証するには、年単位の時間と多大なコストがかかり、農業現場での迅速な導入を困難にしています。そこで私たちは、すでにSOCが増加している農地を特定し、その成功要因を解析することで、地域に適したカーボンファーミング手法を効率的に抽出できると考えました。
この考えに基づき、衛星画像を活用して、過去から現在にかけてのSOCの変化を可視化するソリューションを開発。これにより、地域特性に合ったカーボンファーミングの短期導入を支援します。
サグリは、衛星データやAIをベースに、科学的なモデルや農家向けアプリケーションといった様々な技術を組み合わせることで、国内・海外の農業に係る事業者・自治体・団体に最適なサービスを提供します。
※1 名称及び記載内容は検討中の内容であり、変更になる場合があります。詳細は近日公開予定です。
■サグリ株式会社について

サグリ株式会社は、「人類と地球の共存を実現する」をビジョンに掲げ、2018年に兵庫県で創業した岐阜大学発のインパクトスタートアップです。AIを用いた衛星データ解析技術を主軸に、持続可能な農業の実現と、地球環境の課題解決を目指しており、耕作放棄地を検出する農地パトロールアプリ「アクタバ」、作物の種類を検出する作付け調査アプリ「デタバ」、農地所有者と作り手・担い手のマッチングを行う「ニナタバ」、土壌分析ができる営農アプリ「Sagri」などのサービスを提供しています。
2023年に農林水産省及び経済産業省より令和4年度第2次補正予算「中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)」に採択。「ICCサミット KYOTO 2023」カタパルト・グランプリ優勝。経済産業省「J-Startup 」「J-startup Impact」に選出。2024年にシリーズA約10億円の資金調達を実施。第6回宇宙開発利用大賞において内閣総理大臣賞を受賞。
会社概要
本社住所:兵庫県丹波市氷上町常楽725-1
代表者:坪井 俊輔
設立年月日:2018年6月14日
ホームページ:https://sagri.tokyo/
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