【健康診断で皮膚異常を指摘された人の59.3%が放置】皮膚がんの初期サインを見逃す人が7割超、早期発見の重要性を解説

〜新年度の健康診断シーズンに向けて、皮膚科医が教える「見逃してはいけない5つのサイン」〜

医療法人社団鉄結会

【結論】本調査のポイント 

結論から言うと、健康診断で皮膚の異常を指摘されたら、放置せず2週間以内に皮膚科を受診すべきです。皮膚がんの初期症状は「ほくろの変化」「治らない傷」「かさぶたが繰り返しできる」などで、早期発見なら5年生存率が90%以上ですが、放置すると転移リスクが高まります。受診先は皮膚科または形成外科で、ダーモスコピー検査により早期診断が可能です。

・健康診断で皮膚の異常を指摘されても59.3%が「様子を見る」と回答し放置傾向 

・皮膚がんの初期サインを「知らない・自信がない」人が73.7%に上る 

・皮膚の異常を放置した経験者の42.0%が「1年以上放置した」と回答

 用語解説 

■ 皮膚がんとは 

皮膚がんとは、皮膚を構成する細胞から発生する悪性腫瘍の総称である。主な種類に基底細胞がん、有棘細胞がん、悪性黒色腫(メラノーマ)があり、早期発見・早期治療により高い治癒率が期待できる疾患である。

■ ダーモスコピー検査とは 

ダーモスコピー検査とは、特殊な拡大鏡(ダーモスコープ)を用いて皮膚病変を10〜30倍に拡大し、肉眼では見えない色素パターンや血管構造を観察する非侵襲的検査法である。皮膚がんの早期診断に有用とされる。

■ ABCDEルールとは

ABCDEルールとは、悪性黒色腫(メラノーマ)のセルフチェック基準である。A(Asymmetry:非対称性)、B(Border:境界不整)、C(Color:色調の不均一)、D(Diameter:直径6mm以上)、E(Evolution:変化)の5項目で評価する国際的な自己診断指標である。

皮膚がんの種類と特徴の比較

比較項目

基底細胞がん

有棘細胞がん

悪性黒色腫

発生頻度

最も多い(約50%)

2番目に多い(約30%)

約10%

好発部位

顔面(特に鼻周囲)

顔面・手の甲

足裏・爪・体幹

見た目の特徴

黒色〜褐色の隆起

かさぶた・潰瘍

不整形の黒色斑

転移リスク

低い(稀)

中程度

高い

進行速度

緩やか

中程度

速い

5年生存率(早期)

99%以上

95%以上

90%以上

※一般的な目安であり、個人差があります。

皮膚腫瘍・皮膚外科領域を専門とするアイシークリニック(医療法人社団鉄結会、所在地:東京都新宿区ほか全6院)は、新年度の健康診断シーズンを前に、全国の20〜60代の男女300名を対象に「健康診断と皮膚チェックに関する意識調査」を実施しました。

調査背景 

新年度を迎える4月は、多くの企業や学校で健康診断が実施される時期です。健康診断では視診による皮膚の異常が指摘されることがありますが、その後の対応や皮膚がんに対する認識について、実態は明らかになっていませんでした。皮膚がんは早期発見・早期治療により高い治癒率が期待できる一方、初期症状が「ほくろ」や「傷」と見分けがつきにくく、放置されやすい傾向があります。本調査は、健康診断における皮膚チェックの重要性と、皮膚がんの早期発見に対する意識向上を目的として実施しました。

 調査概要 

調査対象:全国の20〜60代の男女で、過去3年以内に健康診断を受診した経験がある方 

調査期間:2026年3月2日〜3月11日 

調査方法:インターネット調査

調査対象人数:300名

 調査結果 

【調査結果】59.3%が「様子を見る」と回答、放置傾向が明らかに 

設問:健康診断で皮膚の異常(ほくろ、できもの、湿疹など)を指摘された場合、どのような行動をとりますか?

健康診断で皮膚の異常を指摘されても、約6割が「様子を見る」「放置する」と回答しました。「すぐに受診する」「1週間以内に受診する」を合わせても31.0%にとどまり、多くの人が専門医への相談を先延ばしにしている実態が明らかになりました。

【調査結果】73.7%が皮膚がんの初期サインを「知らない・自信がない」 

設問:皮膚がんの初期症状(初期サイン)について、どの程度知っていますか?

皮膚がんの初期サインについて「よく知っている」「ある程度知っている」と回答した人は26.3%にとどまりました。7割以上が初期サインを認識できていない可能性があり、早期発見の機会を逃すリスクが懸念されます。

【調査結果】放置経験者の42.0%が「1年以上」放置 

設問:過去に皮膚の異常(気になるほくろ、できもの、治らない傷など)を放置した経験はありますか?また、どのくらいの期間放置しましたか?

放置経験がある人(66.7%)のうち、42.0%(全体の28.0%)が1年以上放置していたことが判明しました。皮膚がんは早期発見が重要であり、長期間の放置は進行リスクを高める可能性があります。

【調査結果】82.3%が皮膚科を選択、適切な認識が浸透 

設問:皮膚の異常が気になった場合、何科を受診すべきだと思いますか?

皮膚の異常については皮膚科を受診すべきという認識は8割以上に浸透しています。一方で、形成外科も皮膚腫瘍の診断・治療が可能であることの認知度は低い傾向がみられました。

【調査結果】セルフチェック実践者はわずか14.7%、認知度の低さが課題 

設問:皮膚がんのセルフチェック(ABCDEルールなど)を実践したことはありますか?

ABCDEルールなどのセルフチェック方法を実践している人は14.7%にとどまりました。67.0%が「やり方を知らない」または「まったく知らない」と回答しており、セルフチェック方法の啓発が必要と考えられます。

調査まとめ 

本調査により、健康診断で皮膚の異常を指摘されても約6割が放置する傾向にあること、皮膚がんの初期サインを認識できている人は3割未満であることが明らかになりました。また、皮膚の異常を放置した経験者の4割以上が1年以上放置しており、早期発見の機会を逃している可能性が示唆されました。皮膚がんは早期発見・早期治療により高い治癒率が期待できる疾患であり、新年度の健康診断を機に、皮膚の異常に対する意識向上と早期受診の重要性を啓発していく必要があります。

医師コメント|アイシークリニック 髙桑康太医師 

皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、皮膚がんは早期発見できれば治癒が十分に期待できる疾患です。しかし、本調査で明らかになったように、多くの方が初期サインを見逃し、放置してしまう傾向にあります。新年度の健康診断を機に、ご自身の皮膚に関心を持っていただきたいと考えています。

皮膚がんの初期症状は、日常的に見かける「ほくろ」や「傷」と非常によく似ています。そのため、『ただのほくろだろう』『そのうち治るだろう』と自己判断してしまい、受診が遅れるケースが少なくありません。特に悪性黒色腫(メラノーマ)は進行が速く、早期発見と放置では予後が大きく異なります。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、皮膚がんの早期発見において視診とダーモスコピー検査の重要性が示されています。健康診断の視診だけでは限界があるため、気になる皮膚の変化があれば、専門的な検査を受けることをお勧めします。
見逃してはいけない5つのサインとして、①短期間で大きくなるほくろ、②形がいびつで境界がぼやけたほくろ、③色むらがあるほくろ、④2週間以上治らない傷やかさぶた、⑤出血を繰り返す皮膚病変、これらに該当する場合は早めの受診をお勧めします。
特に40代以上の方、日焼けをしやすい環境にいる方、家族に皮膚がんの既往がある方はリスクが高いとされています。新年度の健康診断で皮膚の異常を指摘された方はもちろん、自己チェックで気になる点がある方も、2週間以内を目安に皮膚科を受診してください。

【エビデンス】

日本皮膚科学会の皮膚悪性腫瘍診療ガイドラインでは、早期の悪性黒色腫(ステージI)の5年生存率は90%以上とされています。一方、進行した状態(ステージIV)では5年生存率が大きく低下します。皮膚科医としての臨床経験では、早期発見により日帰り手術で治療が完結するケースも多く、定期的な皮膚チェックの重要性を実感しています。

 見逃してはいけない5つの初期サイン 

・短期間(数ヶ月)で大きくなるほくろ

・形がいびつで境界がぼやけた色素斑

・色むらがある(黒・茶・赤・白が混在)ほくろ

・2週間以上治らない傷やかさぶた

・同じ場所から繰り返し出血する皮膚病変

 受診の目安となる症状 

・直径6mm以上のほくろが新たにできた

・既存のほくろの形や色が変化した

・かさぶたが剥がれても再びできることを繰り返す

・健康診断で皮膚の異常を指摘された

・家族に皮膚がんの既往がある

髙桑 康太(たかくわ こうた)医師

皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当

専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科

・ミラドライ認定医

臨床実績(2024年時点、累計)

・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上

・腋臭症治療:2,000件以上

・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上

略歴

・2009年 東京大学医学部医学科 卒業

・2009年 東京逓信病院 初期研修

・2012年 東京警察病院 皮膚科

・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科

・2019年 アイシークリニック 治療責任者 

監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

よくある質問(Q&A) 

Q1. 健康診断で皮膚の異常を指摘されたらどうすればいい? 

A. 2週間以内に皮膚科または形成外科を受診することをお勧めします。 

本調査では59.3%が「様子を見る」「放置する」と回答しましたが、皮膚の異常は自己判断が難しく、専門的な診察が必要です。皮膚科ではダーモスコピー検査により、肉眼では見えない皮膚の状態を詳しく観察できます。特にほくろの変化や治らない傷は、早めの受診をお勧めします。

Q2. 皮膚がんの初期症状は何ですか? 

A. 「ほくろの変化」「治らない傷」「繰り返すかさぶた」が代表的な初期症状です。 

調査では73.7%が皮膚がんの初期サインを「知らない・自信がない」と回答しました。具体的には、形がいびつなほくろ、色むらのあるほくろ、短期間で大きくなるほくろ、2週間以上治らない傷やかさぶた、同じ場所から繰り返す出血などが注意すべきサインです。ABCDEルール(非対称性・境界不整・色調不均一・直径6mm以上・変化)を覚えておくと、セルフチェックに役立ちます。

Q3. 皮膚がんは何科を受診すべきですか? 

A. 皮膚科または形成外科を受診してください。 

調査では82.3%が皮膚科と回答し、適切な認識が広まっています。皮膚科では視診とダーモスコピー検査による診断が可能です。また、形成外科も皮膚腫瘍の診断・治療を行っており、特に手術が必要な場合は形成外科での治療が選択肢となります。気になる症状があれば、まず皮膚科を受診し、必要に応じて専門機関を紹介してもらうのが一般的な流れです。

Q4. 皮膚がんのセルフチェック方法を教えてください。 

A. ABCDEルールに基づいて、月1回程度のチェックをお勧めします。 

調査ではセルフチェック実践者がわずか14.7%でした。ABCDEルールでは、A(Asymmetry:非対称性)、B(Border:境界不整)、C(Color:色調の不均一)、D(Diameter:直径6mm以上)、E(Evolution:変化)の5項目でほくろをチェックします。全身鏡と手鏡を使い、背中や足裏など見えにくい部分も月1回程度確認することで、変化に気づきやすくなります。

Q5. 皮膚の異常を放置するとどうなりますか? 

A. 皮膚がんの場合、進行により転移リスクが高まり、治療が複雑化する可能性があります。

調査では放置経験者の42.0%が1年以上放置していました。皮膚がんは早期発見であれば日帰り手術で治療が完結することも多いですが、放置により深部への浸潤やリンパ節・他臓器への転移が起こる可能性があります。特に悪性黒色腫は進行が速く、早期と進行期では5年生存率に大きな差があります。「たぶん大丈夫」という自己判断は危険であり、専門的な診察を受けることが重要です。

 放置のリスク 

・皮膚がんの進行による深部組織への浸潤と広範囲切除の必要性

・リンパ節や他臓器への転移による治療の複雑化と予後悪化

・治療の遅れによる5年生存率の低下(特に悪性黒色腫)

 こんな方はご相談ください|受診の目安 

・健康診断で皮膚の異常を指摘された場合(2週間以内の受診を推奨)

・既存のほくろの形・色・大きさに変化が見られた場合

・傷やかさぶたが2週間以上治らない場合

・同じ場所から繰り返し出血がある場合

・直径6mm以上のほくろが新たにできた場合

クリニック案内 

アイシークリニックの特徴 

・ダーモスコピーによる精密な皮膚腫瘍診断が可能

・日帰り手術に対応、皮膚腫瘍の即日切除も実施

・新宿・渋谷・上野・池袋・東京・大宮の6院で通院しやすい

・土日祝日も診療、仕事帰りや休日の受診にも対応

各院情報

アイシークリニック新宿院:東京都渋谷区代々木2-5-3 イマス葵ビル2階

アイシークリニック渋谷院:東京都渋谷区渋谷3-16-2 ニュー三水ビル5階

アイシークリニック上野院:東京都台東区東上野3-16-5 サンク・ユービル1F

アイシークリニック池袋院:東京都豊島区南池袋2-15-3 前田ビル9階

アイシークリニック東京院:東京都中央区日本橋3-6-2 日本橋フロント3階

アイシークリニック大宮院:埼玉県さいたま市大宮区大門町1-60 福美メディカル2階B区画

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本社所在地
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電話番号
03-6276-3870
代表者名
高桑康太
上場
未上場
資本金
-
設立
2016年09月