『世界森会議』活動報告会を貝印『Kai House」にて開催
今年で8年目を迎えた、ウォールアートプロジェクトがワルリ族とともに森と生きる暮らしを考える新プロジェクトを始動
NPO法人ウォールアートプロジェクトは、11月18日(金)に東京都千代田区の貝印本社にあるギャラリースペース、Kai Houseにて、『世界森会議』の活動報告会を開催しました。この日は3部構成で、70人の来場者が『世界森会議』の開催場所でもあるインド先住民族ワルリ族の文化を体験し、プロジェクトの活動報告に耳を傾けました。第3部はアーティストと来場者全員がワルリ族の3人を囲み、円座となって話し合う趣向で会が進行しました。
『世界森会議』は、今年初となるプロジェクトで、2010年からはじめたインドの学校校舎の壁をキャンバスに繰り広げる芸術祭「Wall Art Festival(以下、WAF)」、そしてその活動の中からインドの住民たちにより密着し、“私たちの未来を考えるプロジェクト”として、インド西部の先住民「ワルリ族」と一緒に家を建てた「ノコプロジェクト」をさらに進化させました。
ワルリ族の村に滞在し、ジャングルを歩いたり、川に飛び込んだり、牛ふんで土間を手入れしたりと彼らの生活に入り込むことで見えてくるもの、大事だと感じるものを、現地に自分たちで建てた「家」に集まり話し合うものです。ワルリ族は、自然との共生を行い、その文化を後世に脈々と受け継いでいきます。良きものを次の世代へ、という考え方のもと、ウォールアートプロジェクトはこの考え方に共感し、私たちの未来を考えることをテーマに、現地の老若男女とともに様々な交流を行いました。
そして、この度ワルリ族にも日本の文化を体験してもらい、相互にそれぞれの良さを伝え合える場を作りたいとの思いから、「ウォールアートフェスティバルin猪苗代~プロローグ~」を11月8日から福島県 猪苗代にて開催。ワルリ族のアーティスト3名が来日し、猪苗代に滞在しながらアート制作を行っています。この完成を前に、貝印本社の「Kai House」で開催した『世界森会議』の活動報告会にも出席いたしました。
貝印株式会社は、2010年の「WAF」初開催から毎年協賛しており、主催のNPO法人ウォールアートプロジェクトとともに、日本にて活動報告会を実施しております。
今回来日したのは、ワルリ画アーティストのトゥシャール・ワイェダさん、マユール・ワイェダさん、ハルシャッド・ワイェダさんの兄弟。11月8日から猪苗代に滞在している感想などを話してくれました。「猪苗代という地域の人々は、ワルリ族と近いものがあり、昔の良きものや文化をちゃんと受け継いでいっている。築300年の家にうかがった際には、囲炉裏を暖めて待っていてくれて、人としての温かさも感じた。」と語っていました。
また、会場に集まった30名の来場者からは様々な質問が飛び交いました。「猪苗代は磐梯山をはじめ、山に囲まれた地域。インドも山に囲まれていると思うが、何か共通点はあるか?」という質問には、「我々にとって山は、先祖のような存在で、いつも守ってくれているもの。猪苗代の住民の方々も山を大事にされていて、とても共通するところがある」と答えていました。
さらに「日本の子どもたちとインドの子どもたちは、何か違いがあるか?」との質問には、「インドの子どもたちは、何にでも興味津々で新しいものが大好き。猪苗代の子どもたちも、我々が画を描いていることに興味津々だったようで、積極的に声を掛けてくれた」と話していました。
会の最後には、参会者全員で、ワルリ族伝統の踊りを実施。約30名が円となり、手を繋ぎ、音楽に合わせ踊りを踊りました。踊りが終わった後に、「インドではこの踊りを一晩中やります。(笑)」との声に、一同から驚きと笑いが起こりました。
<開催概要>
◇名称 『世界森会議』 活動報告会
◇日時 2016年11月18日(金)13:00〜20:00
◇場所 Kai House 2F (貝印本社 東京都千代田区岩本町3−9−5)
◇出演 大小島真木(おおこじままき)/画家 、 香川大介(かがわだいすけ)/画家 、 ツツミエミコ/版画家 、 南加絵(みなみかえ)/即興舞踊家 、 おおくにあきこ・浜尾和徳(ウォールアートプロジェクト)
◇スペシャルゲスト トゥシャール・ワイェダ、マユール・ワイェダ、ハルシャッド・ワイェダ
※参考
<ウォールアートフェスティバルとは?>
インドの学校校舎の壁をキャンバスに、日本とインドのアーティストが10~20日間滞在し、現地の子ども達と交流を通じてアートを作り上げる芸術祭です。インドでは、識字率が50%以下と言う地域もある程、教育の機会が保障されていないのが実状です。そこで、インドの農村部の学校を舞台に、子供たちとその親にアートの力を通じて学校への興味向上をはかり、学ぶことへの意識を高めてもらうことを目的とし、2010年から毎年開催しています。
<noco project とは?>
ノコ=先住民族ワルリ族の言葉で、「もう十分です、ストップ」の意味。不便なように見えて、とても気持ちがいい生活をしている人たちに出会いました―それがこのプロジェクトの出発点です。ワルリ族が持つ「ノコ」、という言葉には、彼らのシンプルな生活を支える精神性が表れていました。自分の生活に、本当はどのくらいの水が必要なんだろう。電気は?そこで1週間でも暮らすと、暮らしの根元が見えてきます。私たちの未来を考えるプロジェクト。2015年2月「ワルリ族の人々と一緒に家を建てる」ことからこのプロジェクトが始まりました。
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