先端エネルギーが2021年比+156%で急伸

リンカーズ、政府の「重要技術リスト」候補分野に関する産業界の動向を公開

リンカーズ株式会社

リンカーズ株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:前田 佳宏)の子会社である株式会社リンカーズOI研究所(本社:東京都文京区、代表取締役:國井 宇雄)は、政府が人工知能(AI)や量子、クリーンエネルギーなど先端分野を重視する「重要技術リスト」を策定する動きにあわせて、産業界の技術ニーズ動向を分析した結果を公表いたします。

当社は年間数百件のリサーチ案件を通じて蓄積した技術テーマをもとに、2021年1月~2024年12月にかけての調査データ1,304件を対象に分析を実施しました。その結果、産業界の現場における注目技術が、政府の戦略的重点分野と合致していることが明らかになりました。

政府は、AIや量子、クリーンエネルギーなどの先端分野を対象に、日本の国際競争力を高めるための「重要技術リスト」を策定しています。これは、今後の国の研究開発投資の方向性を決定づける重要な動きです。

こうした国の戦略と、実際の産業界の現場における技術ニーズがどのように連動しているかを把握することは、日本の産業発展において極めて重要です。そこで当社は、年間数百件の技術調査で蓄積された産業界のリアルなニーズデータを分析し、その結果を公表することにいたしました。

■技術ニーズの伸び率ランキング

※本データは、2021年と2024年の技術調査テーマ数を比較し、増加率の高い順に掲載。

■調査概要

調査対象:株式会社リンカーズOI研究所が2021年1月~2024年12月に調査したテーマ

対象テーマ数:1,304件

分析方法:「人工知能」「先端材料科学」「バイオ技術」など20の技術カテゴリに分類し、2021年~2024年における調査テーマの増減数、増減率を算出。

■技術トレンド分析から見える3つの注目領域

今回の分析から、近年の技術動向は、性質の異なる3つの領域に分類できることが明らかになりました。

1. 重点領域:成長が加速する主要技術分野

以前から関心が高く、さらにニーズが加速している領域です。特に「先端エネルギー・蓄エネルギー」は、2021年比で増加率+156%、件数+39件と突出しており、産業界の脱炭素化への取り組みが顕著です。輸送用機器業界を中心に、水素製造・貯蔵・利用やCO₂分離回収・資源化など、産業全体の脱炭素化に向けた動きが広がっています。

2. 基盤技術領域:日本のものづくりを支える技術

増加率は中程度ながら調査テーマ数は多く、産業に不可欠な技術課題が存在する領域です。「先端材料科学」や「先端監視・測位・センサー」が該当します。「先端材料科学」ではリサイクル技術やバイオ由来素材、環境規制対応の代替材料など、サステナビリティ関連テーマが主流です。また「先端監視・測位・センサー技術」では、ウェルネス・予防医療分野や社会インフラ維持管理への関心が高まっています。

3. 新興領域:急速に注目が集まる次世代技術

ここ数年でニーズが急増した次世代の注目領域です。「先端コンピューティング」は+200%(+4件)、「人工知能」は+143%(+10件)と急伸しており、開発プロセス効率化や生産現場の高度自動化への投資が活発です。さらに「宇宙関連技術」+100%(+3件)や「海洋関連技術」等も新たに顕在化しており、輸送機器や化学業界からの関与が目立っています。これらは、既存の材料・動力・通信技術を宇宙や海洋といった新たな環境に応用しようとする動きの表れと考えられます。

■考察:国家戦略とリンクする産業界の動き

今回の分析で明らかになった「重点領域」と「基盤技術領域」は、日本の製造業が今後も世界で勝ち抜くための重要な技術分野であり、産業界のニーズがその重要性を裏付けています。また、「新興領域」においては、これまで国家プロジェクトのイメージが強かった「宇宙」や「海洋」といった領域に対し、近年では化学、輸送機器といった業界の民間企業が、新規事業として具体的な技術動向調査に投資を始めていることが分かりました。そして、領域を横断し研究開発を加速させる技術として「人工知能(AI)」への関心が高まっています。材料開発から生産現場の自動化、運転支援に至るまで、人工知能はもはや独立した研究テーマではなく、あらゆるイノベーションを実現するための重要なツールとして捉えられるようになっています。

産業界が必要とするリアルな技術ニーズと、国が重点的に予算を投下する技術が合致することで、日本のイノベーションはさらに加速するはずです。今秋に発表される政府の重要技術リストが、こうした現場の動きとどのように連携していくのか、当社としても引き続き注視してまいります。

■株式会社リンカーズOI研究所および「Linkers Research」について

株式会社リンカーズOI研究所は、リンカーズ株式会社(https://corp.linkers.net/)のグローバル技術リサーチサービス事業(以下、「Linkers Research」)を分社化して設立しました。Linkers Researchは、2017年のサービス提供開始以降、大手製造業の研究開発部門のお客様を中心にご利用いただき、現在では年間調査受託件数200件以上、累計で1,500件超の調査実績がございます。

こうした個別の受託調査に加え、本分析でも注目された「カーボンニュートラル」や「生体センシング」といった共通する重要テーマについては、独自調査を実施し、その成果をマルチクライアントレポートとして提供しています。 近日公開予定の下記レポートにご興味のある方は、ぜひご覧ください。

カーボンニュートラル最新技術動向調査2025:https://go.linkers.net/2025_cn_proposal

生体センシング先端技術調査 2025年秋:https://go.linkers.net/2025a_sensing_proposal

■無料Webアプリケーション「LR Clip」のご案内

当社では、調査結果の一部やセミナー資料などを閲覧できる無料のWebアプリケーション「LR Clip」を提供しています。今回の発表にあわせ、本分析で注目された上位5技術分野の具体的な技術サンプルを公開しました。下記URLよりご登録の上ぜひご活用ください。

Clipのご登録方法:https://go.linkers.net/plan_lr_clip

【会社概要】

会社名:株式会社リンカーズOI研究所

URL:https://oi-lab.co.jp/    

所在地:〒112-0004 東京都文京区後楽2–3–21 住友不動産飯田橋ビル6階

代表者:國井 宇雄

設立:2024年8月

資本金:100百万円

株主構成:リンカーズ株式会社(100%)

 

会社名:リンカーズ株式会社

URL:https://corp.linkers.net/

所在地:〒112-0004 東京都文京区後楽2–3–21 住友不動産飯田橋ビル6階

代表者:前田 佳宏

設立:2011年9月

上場市場:東京証券取引所 グロース市場(証券コード 5131)

事業内容:ビジネスマッチング事業、リサーチ事業、他

 

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会社概要

リンカーズ株式会社

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URL
https://corp.linkers.net/
業種
サービス業
本社所在地
東京都文京区後楽2-3-21 住友不動産飯田橋ビル
電話番号
03-6822-9580
代表者名
前田佳宏
上場
東証グロース
資本金
2億4500万円
設立
2012年04月