ミニシアター系サブスク【ザ・シネマメンバーズ】ジャン=リュック・ゴダール特集!!

― それでは皆様、勝手にしやがれ! ―60年代と80年代の作品をセレクトした傑作コレクション。

ザ・シネマ

セレクトされた面白い作品だけのミニシアター系サブスク【ザ・シネマメンバーズ】が、ジャン=リュック・ゴダールの傑作をセレクトして順次配信開始いたします。

今回、ザ・シネマメンバーズがセレクトしたゴダール作品は、アンナ・カリーナ全盛期であり、ゴダールの独創的なリズムを感じられる60年代作品から、『女は女である』、『女と男のいる舗道』、『はなればなれに』、『恋人のいる時間』の4作品。そして、1967年に商業映画との決別を宣言する直前に制作された、転換点となる、『中国女』、『ウイークエンド』の2作、その後、商業映画に復帰した『勝手に逃げろ/人生』から『パッション』、『右側に気をつけろ』という、80年代ゴダール作品3作の、合計9作品。今まで配信サービスでは観ることができなかった作品が多いことも注目。

イントロダクション
【新しい波】
ゴダールは、エリック・ロメールが主宰するシネクラブに参加し、カイエ・デュ・シネマでも執筆するなど、批評家として活動しながら、ロメール脚本の短編などを経て、「勝手にしやがれ」で長編デビュー。この50年代終わりごろのパリで、スタジオで下積み経験のない映画狂の若者たちが路上で映画を撮り始めた一連の動きが、”ヌーヴェルヴァーグ”と呼ばれるようになる。

【ゴダールはポップカルチャー?】
B級映画、フィルムノワールなどの形をとりながら、「アメリカ映画とは違ったやり方でアメリカ映画を撮る」ということをしていた60年代のゴダール。 異なる動きをしているカット同士をつなぐ、「これは映画である」ということを暴露しながら撮る、引用や言葉の断片を唐突に差し込む等、「映画」に対して、あらゆる挑戦的なアプローチを試みながらも、それらは、60年代の前衛がポップカルチャーでもあった時代と呼応するように受け入れられていた。

ザ・シネマメンバーズでは、そんな60年代のゴダールの独創的なリズムを感じられる作品群をセレクト。アンナ・カリーナ全盛期の「女は女である」、「女と男のいる舗道」、「はなればなれに」の3本と、雑誌やクローズアップ、語りあう言葉など、断片的な描写を積み重ねるというスタイルの究極の形である「恋人のいる時間」をまずお届け。

【ターニングポイント】
60年代は、世界レベルで大衆による異議申し立てが運動としても活発化していった時代。1966年に中国で起きた文化大革命をきっかけに世界中に広まった毛沢東主義や同時期の60年代後半におけるベトナム戦争の影響を受けたヒッピー/サマー・オブ・ラブの時代の空気を吸い込むようにして制作された『中国女』、『ウイークエンド』。1967年に制作されたこの2本の映画をターニングポイントにするような形で、ゴダールは、商業映画との決別宣言文を発表。以降、政治的アジテーション作品を撮り続ける70年代へと突入する。

【二つ目の転換点/80年代ゴダールのはじまり】
そして、「勝手に逃げろ/人生」から始まる80年代ゴダール。厳密には1979年に制作されたこの作品は、ゴダール自身も「新しい人生のはじまり」と捉えており、以降の作品群を予見するかのような入口となった作品。本作と、それ以降の80年代ゴダール作品から、「パッション」、「右側に気をつけろ」をお届けする。

スラップスティックな60年代作品、転換点となる67年の作品、そして、80年代と、その作品群を見ていくと、ゴダールは敏感にその時代と呼応しながら映画に対して新しい試みを続け、作品を作り続けてきたのだということがわかる。

ゴダールの映画は「何が言いたいのか?」についての明快な正解は用意されていないかもしれないが、ハリウッド映画における宇宙船や恐竜などと同じくらいはっきりと、ゴダールが「いいな」とか「それを撮る。撮りたい。」と思ったもの、そのものが単純にズバリ映っていると考えていいだろう。陽気な感じなのに悲しげでもあると思ったら、その通りだし、この色使いがすごくいいなと思ったらその通り。なにか労働に関してゴタついているなと感じたらその通り。そういった“感じ”を作り出しているものが、ちゃんとそこにごくごく単純に映っている。ひとまずゴダールの映画はそんな風に直接的なものなのだと考えておいてよいだろう。

《配信作品情報》
ジャン=リュック・ゴダール PART1

●『女は女である』 8月5日~配信
アンナ・カリーナのコケティッシュな魅力満載!
ミシェル・ルグランの音楽とともに、肝心なところで俳優が歌わない、
ゴダール流ミュージカルコメディ

パリの小さな本屋で働くエミールは、ストリッパーの彼女、アンジェラと同棲している。ある日アンジェラが、急に子供が欲しいと言い出したことから、いつもの喧嘩に発展してしまう。子供にも結婚にも意味を感じない、ご都合主義のエミールに対し、子供を生むと意地になったアンジェラは、以前から彼女に色目を使っている下の部屋に住むアルフレッドに頼むと言い出し、心を決めてアルフレッドのもとへ行ってしまう。
 

●『女と男のいる舗道』 8月12日~配信
「裁かるゝジャンヌ」を見てアンナ・カリーナが涙するシーンは、
あまりにも有名。スタイリッシュなオープニングから釘付けになる。
ゴダールが様々な考察とともに12章で構成する悲劇

舞台女優を志すナナは、夢を叶えるため夫と子供を置き去りにして家を出てしまう。夫の説得に応じずレコード店で働きながら自活するが、やがて家賃を支払えなくなり、アパートの鍵を取り上げられてしまう。管理人室にこっそり侵入して鍵を取り返そうとするも失敗し、映画館に足を運んで『裁かれるゝジャンヌ』を見ながら涙を流す。その後、生活に困窮したナナは、娼婦が立つ舗道で声を掛けてきた男に体を売ってしまう。
 

●『はなればなれに』 8月19日~配信
60年代のゴダールの魅力がギッシリ詰まったスラップスティック・ノワール。
ハル・ハートリーが「シンプルメン」でオマージュし、タランティーノが原題を
自分の会社名にしたことでも有名な傑作。

フランツとアルチュールは、推理小説マニアの親友同士。ある日2人は、北欧からパリに出てきたばかりの娘オディールに一目惚れする。彼女は裕福な叔母の家に居候し、英会話学校に通っていた。奥手なオディールは女たらしなアルチュールに惹かれ、心優しいフランツは彼女をひたむきに愛する。ある日、フランツとアルチュールはオディールを巻き込み、彼女の叔母の家から大金を盗む計画を立てるが、事態は予期せぬ方向へ進んでいく。
 

●『恋人のいる時間』 8月26日~配信
体のクローズアップ、語らう言葉、モノローグ、それらの連なりで構成される、
ゴダールが断片化のスタイルを極めた、
「1964年に撮られた、ある映画の断片集」

夫ピエールと子供と暮らす人妻シャルロットには、舞台俳優のロベールという恋人がいた。シャルロットは夫が不在の昼下がりにロベールと逢引きし、離婚して同棲しようと持ちかけられるが、夫と恋人のどちらかだけを選びかねる。夫の夜の相手を務めた翌朝、シャルロットは地方へ出発するロベールから空港のホテルに呼び出される。その前に病院で診断を受け、妊娠3ヵ月であることを知るが、夫と恋人のどちらの子なのか分からない。

ジャン=リュック・ゴダール PART2

●『中国女』 10月~配信
5人のパリの若者たちが夏休みに革命思想の学習に乗り出す──
政治の季節?虚構の言葉?
ゴダールの新たな歩みの兆しとなる作品

中華人民共和国で文化大革命が起きていた1967年夏のパリ。ソルボンヌ大学哲学科の女子大生ヴェロニクをはじめとする若者5人は、親がバカンスで不在の間に集まって合宿を開始。「毛沢東語録」を読んだり北京のラジオ放送を聴くなど、連日学習を続けるうちに彼らは熱烈な毛沢東主義者となる。そんな中、過激化したヴェロニクが、ある文化人の暗殺を提案。メンバーの中からは反対意見が挙がり、対立が生まれていく。
 

●『ウイークエンド』 10月~配信
ブルジョア夫婦が週末のドライブに出かける。
幻想と革命と悪夢が溶け合う一大絵巻。
『ラ・ラ・ランド』のオープニングの元ネタとなったシーンは必見。

パリに住むロランとコリンヌのブルジョワ夫婦は、田舎にある妻の実家へ向かうため週末に車で旅に出る。共に愛人がいる2人は、死にかけているコリンヌの父から遺産を相続してからパートナーをどう殺害しようかと企んでいた。2人を乗せた車は都心部から郊外に出るが、交通渋滞に巻き込まれてしまう。まったく前に進めないイライラから人々は集団ヒステリー状態に陥り、2人は信じられない事件や事故に遭遇していく。
 

●『勝手に逃げろ/人生』 10月~配信
ゴダールの商業映画復帰第一作。
男女3人の出会いと別れ4つの楽章にして描く
“ゴダールによって作曲されたフィルム”

ライターのドゥニーズはTVディレクターの恋人ポールに別れを切り出し、田舎暮らしを始めようと決意。住んでいた部屋を広告に出し、レマン湖のほとりを自転車で駆け抜ける。一方、ポールは別れた妻子と月に一度面会するだけの関係に虚しさを感じていた。そんなある日、一人になったポールは娼婦イザベルに声を掛けられ、客となる。イザベルは田舎から都会へ出て新しい生活を始めるため、偶然ドゥニーズの空き部屋を見つける。
 

●『パッション』 10月~配信
ラヴェルの『左手のためのピアノ協奏曲』が流れる中で空を描写したあまりにも美しいオープニング。“光”と“物語”に苦悩する映画監督の物語を驚異的な映像美で魅せる野心作

映画監督のジェルジーは、スイスの小さな村で『パッション』という題の映画を撮影中。その作品は、レンブラントやドラクロワの名画を、扮装したり裸になった俳優をカメラの前で静止させ映像で再現するというものだった。しかしジェルジーは光の具合に納得いかずNGを連発し、やがて予算オーバーで製作中止の危機に陥る。さらに、撮影隊に宿を提供した工場主の妻と、工場を不当解雇された女性従業員の間でジェルジーの心は揺れる。
 

●『右側に気をつけろ』 10月~配信
様々なエピソードが3つの系列で巧みに交錯していく。
映像と音楽の戯れをありのまま感じる、“18景の詩的ファンタジー”。

“白痴”と呼ばれる公爵殿下は、映画を1本作って夕方までに届ければ過去の罪を許されることになり、早速ドストエフスキーの「白痴」とフィルム缶を抱えて旅に出る。搭乗した飛行機を操縦する提督とその妻は、殿下の作った映画を我が物にしようとする。一方、ミュージシャン2人組は、新たな音楽を創造すべくスタジオで模索。また、自分を異星人ではないかと疑う男は、様々な姿に変身しながら行く先々で人々と対峙する。

『女は女である』©1961 STUDIOCANAL IMAGE - EURO INTERNATIONAL FILMS, S.p.A. 『女と男のいる舗道』© 1962 . LES FILMS DE LA PLEIADE . Paris 『はなればなれに』Bande à part, un film de Jean-Luc Godard. © 1964 Gaumont / Orsay Films. 『恋人のいる時間』Une femme mariée, un film de Jean-Luc Godard. © 1964 Gaumont / Columbia Films. 『中国女』La Chinoise, un film de Jean-Luc Godard. © 1967 Gaumont / Ciné-Mag Bodard / Roissy Films / M. Nicolas Lebovici.GE - EURO INTERNATIONAL FILMS, S.p.A. 『ウイークエンド』Week-end, un film de Jean-Luc Godard. © 1967 Gaumont (France) / Ascot Cineraid (Italie). 『勝手に逃げろ/人生』Sauve qui peut (la vie), un film de Jean-Luc Godard. © 1979 Gaumont (France) / T.S.R. / Saga Productions (Suisse). 『パッション』Une femme mariée, un film de Jean-Luc Godard. © 1964 Gaumont / Columbia Films.
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ザ・シネマ メンバーズとは
【ザ・シネマメンバーズ】は、ミニシアター・単館系作品を中心に、大手配信サービスでは見られない作品を“映画が本当に好きな人へお届けします。「観たくても見つけれられなかった映画との出会いを提供する場でありたい。」そんな純粋な思いから生まれたサービスが、【ザ・シネマ メンバーズ】です。毎月お届けする作品は、ごく限られた本数になりますが、愛すべき作品を信念とこだわりをもってしっかりとセレクト。厳選した作品のみを提供。好きな時に好きな場所で観られる、「ミニシアター系のサブスク」です。
【公式WEBサイト】 https://members.thecinema.jp/
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