ランコムが取り組む生物多様性プロジェクトの象徴、自社農園「ドメーヌ ド ラ ローズ by ランコム」が開園
本日のEarth Day(地球の日)を記念し発表
2022年3月20日、ランコムは南フランス、グラースにおいて農業、建築学の視点から包括的にデザインした他に類のない農園「ドメーヌ ド ラ ローズ by ランコム」の運営を開始いたしました。生態系に配慮した穏やかなこの農園は、ランコムが取り組むローズ栽培を中心にした生物多様性への敬意を一般の皆様に知っていただく特別な場となります。2023年から香料植物をテーマにした様々なイベントやトレーニングセッションを開始する予定です。本日4月22日のEarth Day(地球の日)を記念して発表いたします。
ランコムは、グラースの中心部に敷地面積9.8エーカー(4ヘクタール)の生態系と調和する農園、「Le Domaine de la Rose(ドメーヌ ド ラ ローズ by ランコム)」を開設しました。ランコムは2020年に元の農園を買い受け、ランコムを象徴するローズやその他の香料植物を栽培するだけでなく、生物多様性保護区域を設け、この土地の遺産と天然資源の保護に取り組みます。
このプロジェクトには主に2つの柱があります。1つは在来種の植物や香料植物の植え替えによって農園の活動を再活性化させること。もう1つは土壌を人工化することなく、現在残された構造物や自然物を修復することです。そのために地元で調達した再生利用可能なバイオ由来材料を使って母屋を修復し、樹木遺産を守っています。ランコムは今や、この歴史的遺産とも言える農園の所有者であり、生産者であり、保護者でもあります。これは、ラグジュアリーコスメブランドでは初の試みです。現代に合った方法で資源や材料の無駄な消費をなくしたこのエコロジカルプロジェクトは、ランコムの価値観を反映すると同時に、香水ブランドを原点とするメゾンの本質が活かされています。
「ドメーヌ ド ラ ローズ by ランコム」は、蒸留所や調香台での実演を通じて香料植物に関する専門的知識やランコムの調香技術を伝える場ともなります。一般オープンは2022年6月の予定です。この農園で育てられた新種のセンチフォリア ローズを使って調香されるフレグランス、「ラヴィエベル ドメーヌ ド ラ ローズ」と「メゾン ランコム 1001 ローズ」をお楽しみいただけます。
この農園の独自性は様々な種類の農学知識を組み合わせている点にあります。持続可能、追跡可能、有機的な農法で香料植物を育成、栽培しています。この農園ではおよそ500年にわたって農業が行われてきました。これまでの農園主はローズと香料植物の有機栽培を50年以上前から手掛けてきた先駆者として知られています。ランコムはこの考え方を受け継ぎ、アグロフォレストリー農法を取り入れ、ドライストーンウォーリング*¹や水路、木を含め、農園独自の農業・建築遺産を守ります。敷地内には現在、163種もの植物が育ち、33種の鳥類、31種の蝶、8種のトンボ、12種のコウモリ、その他生物多様性監査*²で観察され、記録されている動物の生息地になっています。ランコムではこの監査を取り組みの指針として活かしています。
このエコロジカルな農園はランコムが掲げる企業の社会的・環境的責任戦略の重要な構成要素です。ランコムでは原材料の栽培に始まり加工、製品の使用、生産終了に至るまでの製品に関わる環境負荷の軽減に取り組んでいます。ランコムは、「ドメーヌ ド ラ ローズ」を通じて生物多様性に対する影響の軽減に努めます。生物多様性が失われることによって地球の生態系の維持と物理的変化に対する強さに悪影響が及びます。ランコムでは現在、スキンケア・メイクアップ製品に使用するローズの99%が有機栽培です。2025年までに100%を目指し、そのうち60%がフランスで栽培されます。
ランコム インターナショナルのジェネラル ディレクター、フランソワーズ・レーマンは次のように話しています。
「ランコムにとってローズは常に大切な存在です。農園を買い受け、香水の都であるグラースでランコムの存在感が増すことをうれしく思います。ランコムはすでにこの地域に根差し、中でも特筆すべきはヴァレンソールのローズ畑です。スキンケア製品に用いられるローズが栽培されています。追跡できる責任ある原材料調達の一環として独自のローズをこれからも育てていきます。私たちの目標は現代の持続可能な修復方法を取り入れ、農業の技と生物多様性のバランスを尊重しながら農園を再生することです。知識と技の継承という意味では、この農園の取得を通じて社内外にローズの伝統的サヴォアフェールを共有したいとも考えています。」
ランコムはその言葉と違わず、この穏やかで持続可能なプロジェクトを果断に実行していきます。プロジェクトで設計を手掛けたのはNeMエージェンシーに所属する2人の建築家、リュシー・ニネとティボー・マーカです。パッシブバイオクライマティックデザインがベースになっています。以前からあったドライストーンウォール*¹は残し、伝統の工法で修復しました。新しい農業施設は自然の景観になじみ、ストーンウォールの外観とも調和する作りです。新しいローズハウスは従来のプロバンス風住居の大きさと建築学的特徴を踏襲しながら改修しました。グラース地域の遺産や技術を忠実に取り入れた色や素材を使いながら現代的外観に仕上げています。主たる建物の改築については被覆材や屋根、木工品など外装に用いる材料はすべてピンクで統一し、色の数を抑えることによって全体がまとまった印象を与えます。ピンクはこの土地の色の一つです。この地域に生育する花や植物に自然に存在し、グラースの住宅の正面にもしばしば用いられます。そしてランコムのイメージと共鳴する色でもあります。
一連のライフサイクルにおいて環境負荷を抑える省エネとエコな改修を念頭に、母屋の壁はラベンダーの茎と木の繊維を混ぜ合わせた材料で修復、断熱し、ピンクのしっくいで覆っています。エコを意識した敷地内では水の回収・再利用のための仕組みと雨水を利用する灌漑システムを取り入れています。水を自給自足し、再生可能エネルギーを活用するためです。さらに空調には地熱と地中接続熱交換器による自然換気を利用しています。こうした工夫が評価され、このプロジェクトはBDM(Bâtiment Durable Méditerranéen持続可能な地中海沿岸建物)のゴールド認定を取得しました。
*1 ドライストーンウォールはテラス沿いに広がる土地を支え、耕作地のある丘の斜面の地滑りを防ぎます。
*2 生物多様性インベントリーによってグラースの生物多様性アトラスデータベースが作成されています。生物多様性インベントリーはグラース生態学的移行契約(CTE)の目的の根幹となっています。
■画像素材はこちら
https://32.gigafile.nu/0729-8cb3741adf6bd3b328f71be934ed9b43
※ダウンロード期限:2022年7月29日(金)
■日本ロレアルについて(http://www.nihon-loreal.jp/)
世界最大のフランス系化粧品会社ロレアルは 1963年から日本で事業を開始し、1996年に日本法人である日本ロレアル株式会社が設立されました。2020年末時点での社員数は、2,491人、2021年12月現在の取り扱いブランドは18です。化粧品の輸入、製造、販売、マーケティングを行っています。
■ランコムについて(https://www.lancome.jp)
日本ロレアルが有する人気高級ブランド。
1935年、ランコムは、先見の明を備えたパイオニア、アルマン・プティジャンにより、フレンチ エレガンスの精神とテイストを世界中に伝えることを目指して創立され、瞬く間に美の真髄を体現するブランドへと成長しました。ランコムは今、かつてないほど、すべての女性たちが、年齡や肌の色に関係なく、自らの美しさと女性らしさを花開かせ、その魅力を最大限に発揮できるよう願っています。
ランコムは135ヵ国で事業を展開し、世界各国の販売店で約2万人のビューティーアドバイザーたちが、洗練されたサービスとブランドを象徴する製品をお届けしています。ランコムは、科学の専門知識と女性のニーズを叶える想いをひとつに融合させ、スキンケア、メイクアップ、フレグランスが互いに補完しあうユニークなイノベーションを創造し続けています。ランコムは、全ての女性が自信を持って輝き、より幸福な未来を切り拓けるように応援しています。この考え方を広く伝えるため、ランコムはこれまでカリスマ性と大きな成功を手に入れた以下の女性たちにブランドの代弁者をお願いしてきました。ジュリア・ロバーツ、ペネロペ・クルス、ルピタ・ニョンゴ、リリー・コリンズ、イザベラ・ロッセリーニ、ゼンダイヤ・コールマン、アマンダ・サイフリッド。
NGO団体「Care(ケア)」とのパートナーシップにより、ランコムは、グローバル規模の支援プログラム「Write Her Future」をスタートしました。この取り組みは、世界各国における女性の識字(リテラシー)率向上を目指しており、日本においては2021年9月にデジタルリテラシー向上を目指すプロジェクトを開始しました。
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