日米は先の大戦を乗り越えて同盟国となった。しかし、終戦何十周年を迎えるたびに、日本を貶める本が発売される。
2024年に米国で『JAPAN'S HOLOCAUST』なる本が刊行され、米国大手新聞で絶賛。日本が大東亜戦争で「大量虐殺」を行ったという内容。その大ウソを論破する『反日レイシズムの狂気』が発売された

1997年刊『THE RAPE OF NANKING』(アイリス・チャン著)が米国でベストセラーになったが、同様に戦後80年を狙って「歴史戦」を仕掛けられた格好だ。内容は、プロパガンダの誇張された数字がてんこ盛りのトンデモ本である。
日本の論壇には無視する傾向があったが、著者のリッグが学者であり、論文形式を装った体裁をとっているため、看過できないと行動を起こしたのが、戦争プロパガンダ研究会を発足させた有志である。茂木氏もその一員。
チャンの『THE RAPE OF NANKING』の際も有志による反論本が出版された実績があり、2025年6月下旬には徹底的な反論本が刊行されるが、本書はそれに先行して刊行された。
茂木氏の小気味よい口語も交えた文章は読みやすく、リッグが論拠とする虐殺数の出鱈目ぶりを理論立てて明らかにしており、説得力がある。日本が中国や東南アジアで虐殺した3000万人なる根拠は、戦後、中国共産党を中心に左傾化した国家で何十倍にも増やされたプロパガンダの数字であることは明白。自軍が自国民に行った残虐行為まで日本軍のせいにするからたまったものではない。
また「南京虐殺20万人」が中共プロパガンダで定説とされてしまったが、リッグは「南京市民20万人が助かったのは、アメリカ人を中心にわずか十数人の南京安全区国際委員会がいたから」という珍説も披露。日本軍は20万人を虐殺していないと言っているのと同じである。
茂木氏は特に著者に宿る人種差別的な視点をテーマに論を進めていく。そのレイシズムの行きつく先は、戦時国際法違反の日本列島無差別爆撃と広島・長崎への原爆投下の「正当化」である。いまでも米国民に根強い、原爆のおかげで終戦になり、アメリカ人の被害が少なくて済んだというものである。
これも実は米国民世論をミスリードするために、終戦直後にプロパガンダ論文が創作されて広まった神話にすぎないのだが、リッグもその範疇を出ていない。
使う必要のなかった原爆の使用を正当化するだけでなく、「たった2発」で済んだことに日本人は感謝しろと言わんばかりの態度である。
これもひとえに日本人へのレイシズム狂気のなせるところか。日米戦の勝利を神に感謝するのは自由だが、ウソの日本のホロコースト3000万をいう前に、ホントウの米国による日本市民ジェノサイド(大量殺戮)に目を向けるべきだろう。『JAPAN'S HOLOCAUST』が英語圏で定説化されないためにも反論は必要なのだ。

・著者プロフィール
茂木弘道(もてき・ひろみち)
昭和16年、東京都生まれ。
東京大学経済学部卒業後、富士電機、国際羊毛事務局を経て、平成2年に世界出版を設立。
「史実を世界に発信する会」会長、「新しい歴史教科書をつくる会」副会長、「南京事件の真実を検証する会」監事。
著書に『小学校に英語は必要ない。』(講談社)、『文科省が英語を壊す』(中央公論新社)、『大東亜戦争 日本は「勝利の方程式」を持っていた!』『日中戦争 真逆の真相』(ハート出版)、『「太平洋戦争」は無謀な戦争だったのか』(ジェームズ・ウッド原作、茂木翻訳、WAC)、『日米戦争を起こしたのは誰か』(共著・勉誠出版)などがある。

・書籍情報
書名:反日レイシズムの狂気
著者:茂木弘道
仕様:四六判並製・200ページ
ISBN:978-4-8024-0236-1
発売:2025.04.18
本体:1,500円(税別)
発行:ハート出版
書籍URL:https://www.810.co.jp/hon/ISBN978-4-8024-0236-1.html

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