2020年度 省エネ大賞 経済産業大臣賞受賞
~赤坂インターシティAIRにおけるスマートウェルネスオフィスと省エネの取り組み~
日鉄興和不動産株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:今泉 泰彦)及び赤坂インターシティマネジメント株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:齋藤 牧郎)は、「赤坂インターシティAIRにおけるスマートウェルネスオフィスと省エネの取り組み」に関し、2020年度省エネ大賞(主催:一般財団法人省エネルギーセンター 後援:経済産業省)の省エネ事例部門(共同実施分野)において、最高賞である「経済産業大臣賞」を受賞しました。
省エネ大賞とは、わが国の産業、業務、運輸各部門における優れた省エネの取り組みや、先進的で高効率な省エネ型製品などを表彰する制度です。
評価された主な取り組み
主な取り組みは、①環境選択型テナントエコサポートシステムと高機能省エネ空調システムの実現、②DHC連携による中温冷水利用システムの実現、③DHCエリア拡張型エネルギー面的利用とコージェネを核とした自立エネルギー型都市づくりの実現、④運用段階のコミッショニングによるチューニング・運用改善とエネルギー面的利用のZEB評価の実施などを行っている。
本取り組みにより、2019年度の一次エネルギー消費原単位の実績は1,093 MJ/㎡・年、エネルギーの面的利用や中温冷水利用の効果を反映したプラント効率換算で補正した値は965 MJ/㎡・年で、レファレンス比54.0%削減のZEB Readyを達成した。
主な実施内容(省エネ取り組み内容)と成果
① 環境選択型テナントエコサポートシステムと高機能省エネ空調システムの実現
オフィスは、開放的な1フロア約2,600㎡の無柱空間で、内部階段、社員食堂など多様なテナントニーズにも対応可能である。共用部には、オフィスラウンジや広大な緑地などオフィスワーカーや来訪者にフリースペースの憩いの場を提供するとともに、ビジネスをサポートするコンファレンス、食をサポートする店舗モール、ウェルネスをサポートするクリニック、健診センター、保育所など、様々な施設を併設し、CASBEE-スマートウェルネスオフィス評価認証Sランクを取得している。
オフィスの空調設計では、中温冷水利用比率を高め、設備容量を最適化する省CO2空調設計手法を考案・実践している。インテリア、ペリメータ、天井裏を別の室として計算し、空調機コイル選定用の冷房負荷から外調機の最小風量分の処理顕熱を、風量選定用の冷房負荷から照明負荷の80%(天井裏放熱分)を低減している。冷房負荷は、設計基準比で、空調機コイル用が92%、空調機風量用が69%、VAV用合計が77%まで低減、ペリメータも含め約11㎥/㎡・hと超コンパクト化を実現している。
② DHC連携による中温冷水利用システムの実現
中温冷水と温水の季節切換により、冷水・冷温水4管式の熱搬送システムを構築し、変流量システム、IPMモータ、送水圧力設定制御で熱搬送効率を高め、水搬送エネルギーを低減している。
③ DHCエリア拡張型エネルギー面的利用とコージェネを核とした自立エネルギー型都市づくりの実現
エネルギーサービス事業で、中圧ガスを利用した高効率ガスエンジンCGS 1,253kW×2台を設置し、電気・温水・冷水は建物側へ、蒸気はDHCへ供給している。停電時の電源対応として、72時間分の油の備蓄に加え、中圧ガスを併用したデュアルフューエルガスタービン非常用発電機により、200時間の長時間運転が可能になっている。停電時のCGS自立運転では、負荷変動の許容範囲内になるよう中央監視より段階的に負荷投入を行うシステムを構築し、停電時でもCGSにより電力と冷水の供給が可能になっている。
④ 運用段階のコミッショニングによるチューニング・運用改善とエネルギー面的利用のZEB評価の実施
また、ES事業者、DHC事業者それぞれが、施設管理者と設計者が出席する稼働実績報告会を実施し、ES、DHCの稼働実績内容の確認を行うとともに、コミッショニング会議で分析を行ったES関連、DHC関連のデータを提示して、性能評価や運用改善方法を検討している。
■施設概要
所在地 :東京都港区赤坂一丁目8番1号
交通 :東京メトロ銀座線・南北線「溜池山王」駅直結
主要用途:事務所、共同住宅、会議施設、店舗
敷地面積:16,088.32㎡
延床面積:178,328.01㎡
最高高さ:205.08m
構造 :鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造
規模 :地上38階、地下3階、搭屋1階
設計者 :株式会社日本設計
施工者 :株式会社大林組
【2020年度省エネ大賞】
応募テーマ名
赤坂インターシティAIRにおけるスマートウェルネスオフィスと省エネの取り組み
受賞者名
赤坂インターシティマネジメント株式会社
日鉄興和不動産株式会社
株式会社日本設計
株式会社大林組
高砂熱学工業株式会社
アズビル株式会社ビルシステムカンパニー
東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社
表彰種別
2 0 2 0年度 省エネ大賞 省エネ事例部門(共同実施分野) 経済産業大臣賞
省エネ大賞とは、わが国の産業、業務、運輸各部門における優れた省エネの取り組みや、先進的で高効率な省エネ型製品などを表彰する制度です。
評価された主な取り組み
都心の大規模超高層テナントオフィスビルにおいて、建築物だけでなく開発地区の枠を超えて地区全体の省エネとBCPの両立を目指した事例である。
主な取り組みは、①環境選択型テナントエコサポートシステムと高機能省エネ空調システムの実現、②DHC連携による中温冷水利用システムの実現、③DHCエリア拡張型エネルギー面的利用とコージェネを核とした自立エネルギー型都市づくりの実現、④運用段階のコミッショニングによるチューニング・運用改善とエネルギー面的利用のZEB評価の実施などを行っている。
本取り組みにより、2019年度の一次エネルギー消費原単位の実績は1,093 MJ/㎡・年、エネルギーの面的利用や中温冷水利用の効果を反映したプラント効率換算で補正した値は965 MJ/㎡・年で、レファレンス比54.0%削減のZEB Readyを達成した。
主な実施内容(省エネ取り組み内容)と成果
① 環境選択型テナントエコサポートシステムと高機能省エネ空調システムの実現
オフィスは、開放的な1フロア約2,600㎡の無柱空間で、内部階段、社員食堂など多様なテナントニーズにも対応可能である。共用部には、オフィスラウンジや広大な緑地などオフィスワーカーや来訪者にフリースペースの憩いの場を提供するとともに、ビジネスをサポートするコンファレンス、食をサポートする店舗モール、ウェルネスをサポートするクリニック、健診センター、保育所など、様々な施設を併設し、CASBEE-スマートウェルネスオフィス評価認証Sランクを取得している。
テナントの省エネ運用による削減効果をコストメリットとして還元できる使用量に応じた空調料金課金と環境選択型テナントエコサポートシステムを導入している。パソコンやスマホ等でテナントのエネルギーの見える化や自然換気有効の表示等が可能で、テナントの省エネ運用をサポートしている。外装には日射遮蔽と自然換気の機能を有する縦ルーバーを1,200mmピッチで設け、3.6mモジュール毎にウインドキャッチ形縦型自然換気口を2個対で設置している。パソコンやスマホ等でテナントの自然換気を促し、BCP対応や新型コロナウィルス対策にも活用している。
オフィスの空調設計では、中温冷水利用比率を高め、設備容量を最適化する省CO2空調設計手法を考案・実践している。インテリア、ペリメータ、天井裏を別の室として計算し、空調機コイル選定用の冷房負荷から外調機の最小風量分の処理顕熱を、風量選定用の冷房負荷から照明負荷の80%(天井裏放熱分)を低減している。冷房負荷は、設計基準比で、空調機コイル用が92%、空調機風量用が69%、VAV用合計が77%まで低減、ペリメータも含め約11㎥/㎡・hと超コンパクト化を実現している。
② DHC連携による中温冷水利用システムの実現
冷凍機の超高効率運転を図るために、建物側の中温冷水利用システムとの連携により、国内で初めて既存DHC地区で高効率な中温冷水供給を実現している。空調機のコイルを中温冷水と冷水の2段冷却とし、15℃の中温冷水で18~20℃まで予冷し、その後8℃の冷水で外調機は16℃、空調機は12℃まで冷却している。店舗外調機は中温冷水のみで20℃まで冷却して吹き出している。
中温冷水と温水の季節切換により、冷水・冷温水4管式の熱搬送システムを構築し、変流量システム、IPMモータ、送水圧力設定制御で熱搬送効率を高め、水搬送エネルギーを低減している。
③ DHCエリア拡張型エネルギー面的利用とコージェネを核とした自立エネルギー型都市づくりの実現
既存DHCの隣接地区における大規模再開発(事業者が異なる場合)は、単独の地域冷暖房(都地冷)か単独熱源が一般的であるが、再開発事業者、熱供給事業者、エネルギーサービス事業者の三者の良好な協力関係を構築し、DHCエリア拡張型エネルギー面的利用とコージェネレーションシステム(CGS)を核とした自立エネルギー型都市づくりにより、地区全体の省CO2とBCPの両立を実現している。CGS排熱蒸気は3つのプラント間、冷水は2つのプラント間で熱融通を行っている。負荷に応じて、高効率機器を効率よく運転し、既存プラントから供給していた周辺の既存建物にも高効率な熱を供給することが可能になっている。
エネルギーサービス事業で、中圧ガスを利用した高効率ガスエンジンCGS 1,253kW×2台を設置し、電気・温水・冷水は建物側へ、蒸気はDHCへ供給している。停電時の電源対応として、72時間分の油の備蓄に加え、中圧ガスを併用したデュアルフューエルガスタービン非常用発電機により、200時間の長時間運転が可能になっている。停電時のCGS自立運転では、負荷変動の許容範囲内になるよう中央監視より段階的に負荷投入を行うシステムを構築し、停電時でもCGSにより電力と冷水の供給が可能になっている。
④ 運用段階のコミッショニングによるチューニング・運用改善とエネルギー面的利用のZEB評価の実施
毎月、設計者、施工者、自動制御メーカー で分科会を開催して検討後、事業主、施設管理者も参加した月1回の全体会議で協議し、性能評価や運用改善方法を検討。対策後の運用データの分析・評価といったPDCAサイクルを実践している。
また、ES事業者、DHC事業者それぞれが、施設管理者と設計者が出席する稼働実績報告会を実施し、ES、DHCの稼働実績内容の確認を行うとともに、コミッショニング会議で分析を行ったES関連、DHC関連のデータを提示して、性能評価や運用改善方法を検討している。
■施設概要
名称 :赤坂インターシティAIR
所在地 :東京都港区赤坂一丁目8番1号
交通 :東京メトロ銀座線・南北線「溜池山王」駅直結
主要用途:事務所、共同住宅、会議施設、店舗
敷地面積:16,088.32㎡
延床面積:178,328.01㎡
最高高さ:205.08m
構造 :鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造
規模 :地上38階、地下3階、搭屋1階
設計者 :株式会社日本設計
施工者 :株式会社大林組
【2020年度省エネ大賞】
応募テーマ名
赤坂インターシティAIRにおけるスマートウェルネスオフィスと省エネの取り組み
受賞者名
赤坂インターシティマネジメント株式会社
日鉄興和不動産株式会社
株式会社日本設計
株式会社大林組
高砂熱学工業株式会社
アズビル株式会社ビルシステムカンパニー
東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社
表彰種別
2 0 2 0年度 省エネ大賞 省エネ事例部門(共同実施分野) 経済産業大臣賞
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像