【台湾情報】台湾電子・半導体生産用機械設備製造業の概況と2022年下半期の展望<ワイズ機械業界ジャーナル2022年10月第2週号発行>
〜台湾機械・エネルギー・電子・自動車業界の最新動向を分析する〜
ワイズコンサルティング グループ(本社:中華民国台北市、代表取締役:吉本康志)は台湾機械業界専門誌「ワイズ機械業界ジャーナル」の2022年10月第2週号を発行しました。今週号では、機械設備業界、医療器材業界、油圧シリンダー大手の君帆工業と手動工具業界の動向を紹介します。
<最新号目次>
- 台湾電子・半導体生産用機械設備製造業の概況と2022年下半期の展望
- 台湾医療器材産業の概況と2022年下半期の展望
- 油圧シリンダー大手 君帆工業(JUFAN)
- 台湾手動工具産業の振り返りと2022年下半期の展望
<台湾電子・半導体生産用機械設備製造業の概況と2022年下半期の展望>
一、産業概況
台湾電子産業は▽第5世代移動通信(5G)、▽モノのインターネット(IoT)、▽高性能計算(HPC)、▽車載向けの需要が旺盛なことから、2022年も生産額、販売額の力強い成長が続いている。▽台湾半導体産業は技術、生産能力の面で強みがある、▽政府が半導体設備・部品産業の高度化を進めている、▽海外大手メーカーによる台湾での工場設置が相次いでいることから、電子部品業の22年上半期の生産指数は11.51%上昇、パソコン・電子製品・光学製品業は11.79%上昇した。
電子部品業の第1四半期の機械設備支出は前年同期比23.59%増、パソコン・電子製品・光学製品業は11.78%増で、台湾電子・半導体生産用機械設備製造業の生産拡大につながった。
また海外では、▽5G、▽IoT、▽HPC関連の需要が伸びている半導体企業向けの輸出受注が増加したほか、米中対立を受けたサプライチェーン再編により、東南アジア諸国連合(ASEAN)向けの需要も拡大した。
以上、内需拡大と輸出受注の増加により、台湾当産業の22年上半期の生産額は736億6800万台湾元と前年同期比14%増加、販売額は736億6000万元と14.6%増加した。
半導体産業は供給逼迫(ひっぱく)の状況が続いている。自動車メーカー向けの車載用半導体の需要が強いことから、半導体各社は設備投資を拡大しており、台湾当産業への需要増が続いている。
また、サプライチェーン再編に伴うASEAN向けの需要も依然旺盛だ。ただ、パネルメーカーがオファー価格の下落を受けて設備投資を減らしているため、台湾当産業の22年第3四半期の生産額、販売額はいずれも前年同期より増加するものの、増加幅は上半期より鈍化すると予想される。
二、カテゴリー別の販売概況
半導体生産設備・部品
22年上半期の販売額485億2900万元で、前年同期比21.95%増加した。▽ファウンドリー世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が競合他社に対する優位性を強化するため、先進製造プロセスへの設備投資を大幅に拡大した、▽米中対立を受けたサプライチェーン再編に伴い、ASEAN向けの需要が大幅に増加したためだ。
フラットディスプレイパネル(FDP)生産設備・部品
22年上半期の販売額は65億4200万元で、前年同期比12.04%増加した。第2四半期はパネル価格の下落を受け、台湾のパネルメーカーが設備投資を減らしたものの、パネルメーカーが21年に調達を拡大した設備の発注分の出荷が22年1~4月に拡大したほか、中国のパネルメーカー向けの需要増が続いたためだ。
その他電子生産設備・部品
22年上半期の販売額は185億8900万元で、前年同期比0.29%減少した。電子メーカーの台湾へのUターン投資拡大を受け、域内向け需要は小幅増加したが、新型コロナウイルス感染対策のロックダウン(都市封鎖)により多くのメーカーが稼働を停止した中国向けの需要が縮小した。
三、今後の展望
半導体業界は22年下半期に入って以降、インフレなどによる需要鈍化で、一部の電子製品向け半導体の在庫調整が始まっているが、自動車やHPC向けの需要は依然強い。(続く)
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所在地:中華民国台北市襄陽路9號8F
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