【静岡発の抗がん剤をつくりたい】県の研究機関として初めてクラウドファンディングによる研究資金を募集

返礼品には化合物の命名権も

静岡県

静岡県環境衛生科学研究所 医薬食品部は、「がん細胞のDNA修復を抑える抗がん剤をつくりたい!」というテーマで県の試験研究機関として初めてクラウドファンディングにて、研究資金の募集を開始しました。
募集期間は、6月29日 (水)から8月18日(木)まで。目標金額は128万3千円です。
外部から研究費を募ることによって、研究活動の広報と創薬探索研究の加速をはかります。
本プロジェクトにおける抗がん剤開発を目指す創薬ターゲット分子は、Rad52 というDNAを修復することができる酵素です。本プロジェクトによって、Rad52の働きを強力に抑えることが可能な化合物の創製を試みます。
静岡県環境衛生科学研究所 医薬食品部は、抗がん剤開発に向けた研究費獲得を目指すクラウドファンディングを開始しました。研究テーマは、「がん細胞のDNA修復を抑える抗がん剤をつくりたい!」です。
Rad52のDNA修復する能力を強力に抑える化合物の創製を目指します。

  • 「がんは薬で治せる病気」という世界を実現したい
現在、全世界のおよそ半分の人が、生涯のうちにがんになるといわれています。
がんは、うまくつきあいながら、克服をめざす病気と考えられています。
しかしながら、治療が難しい方、再発・転移などで命を落とす方がいるのも現実です。
がん細胞のみをターゲットにする「分子標的治療薬」に分類される抗がん剤は、正常細胞には作用しないため、副作用が少なく、患者さんにやさしいといわれています。今回のプロジェクトにおいて、化合物のかたちをデザインして、がん細胞のみに効果のある化合物をつくりだすことを目指します

今回のターゲット分子は、がん細胞のDNAを修復する分子である「Rad52」です。通常、がん細胞のDNAは、何らかの処置によりDNA損傷をうけて死滅していきます。Rad52は、その損傷を元通りに直すことができ、その結果、がん細胞は生きながらえて再び増えていきます。特に、Rad52は一部の乳がん・子宮がんなどにおいて、優先的に働いているとされています。このRad52の働きを選択的に抑えることが可能な化合物をつくり出すことができれば、新しいタイプの抗がん剤の開発につながると考えています。
現在、私たちは、ファルマバレーセンター所有の多様性のある12万種類の化合物を使って、Rad52を抑える効果を検証しています。弱い効果 (マイクロモルレベル)のある「ヒット化合物」がいくつか見つかっていますが、まだまだ抗がん剤として開発できるほどの効果がありません。そのために、私たちはヒット化合物に似ている形をした化合物(類縁体)を化学合成しています。また、類縁体の測定結果をもとに、化合物のどこの部分が重要で、どこの部分をどのように変えれば、くぼみにはまり込み、効果が強くなるかを明らかにしようとしています。

私たちが開発した測定方法では、Rad52が働くとDNAが修復されてGFP (Green Fluorescent Protein)が作られ緑色に光りますが、化合物に効果があればGFPはつくり出されず、光りません。この手法を用いて化合物の効果を評価し、化学合成を駆使して効果の強い新たな化合物をつくり出していきます。そして最終的には、ナノモルレベルの効果がある化合物を目指します。

  • クラウドファンディングの概要
募集期間:6月29日 (水)から8月18日(木)まで
目標金額:128万3千円
支援金使用目的:化合物合成と評価に必要な研究費
返礼品:各種、取り揃えています。ユニークなものとして、化合物命名権もあります。
返礼品の詳細、クラウドファンディングのお申し込みはウェブをご覧ください。
https://academist-cf.com/projects/259

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ビジネスカテゴリ
政治・官公庁・地方自治体
ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

静岡県

12フォロワー

RSS
URL
https://www.pref.shizuoka.jp/index.html
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
静岡県静岡市葵区追手町9番6号
電話番号
054-221-2976
代表者名
鈴木康友
上場
未上場
資本金
-
設立
-