八千代市消防本部がウェアラブルクラウドカメラを本格導入し、防災DXを推進
東日本大震災から12年、テクノロジー活用で情報の迅速性・正確性を向上
クラウド録画サービスシェアNo.1(※1)のセーフィー株式会社(東京都品川区:代表取締役社長CEO 佐渡島 隆平、以下「セーフィー」)は、千葉県八千代市消防本部で約1年半にわたる試験導入を経て、開発・運営するウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2(セーフィー ポケット ツー)」が本格導入されたことを発表いたします。今回は約1年半にわたる試験導入の結果も併せてお知らせします。
■本格導入の背景と概要
1923年に起きた関東大震災に始まり、日本全国ではこの100年間で数多くの災害が発生しました。多くの犠牲者を出した2011年3月の東日本大震災では、地震や津波から避難し一度は助かったものの、その後、死に至る「災害関連死」が3789人(※2)にも上り、医療や技術が進歩した現代においても、長期化する避難生活や心身にかかる不調で命を落とすことがあります。
自治体や企業では、いち早く住民の安否確認や被害状況を把握するために、災害時の情報通信や被災者への迅速な生活支援などの多岐にわたる課題をテクノロジーで解決する「防災DX」を取り入れはじめました。災害時における現場の迅速かつ正確な状況把握や意思決定を支援する動きに期待が集まっています。
これまで自治体や公共事業(※3)での現場のDXを推進してきたセーフィーは、八千代市消防本部と協力し、消防活動において映像を用いて状況判断を迅速かつ正確に行うことを目的に1年半にわたる試験導入を実施してきました。八千代市消防本部では、東日本大震災での救助支援活動を経て、現場の状況を知る上で通信環境の重要性を実感するとともに、映像などの視覚情報によって正確に現場の様子を知ることの必要性を感じ、実際の活動の中で、様々なICTツールの活用にいち早く取り組んできました。今回、ウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2」の導入によって、災害現場における情報共有の迅速性かつ正確性が高まり、より適切な指示のもとで最適な救助を実施できることが可能になりました。
■試験導入の概要
- 実施場所:八千代市消防本部が出動した火災・救助・救急現場
- 実施日時:2021年11月16日~2023年1月31日(計442日間)
- 実施手段:「Safie Pocket2」(3台)
- 実施目的:消防活動において映像を用いて状況判断を迅速かつ正確に行うため
- 隊員が通常、情報伝達で活用している無線機や通信用マイクが、水滴・粉塵で脆弱化し、連絡手段として無効になった一方、現場の状況を映像と音声の二軸で判断を可能に。
- 部隊の指揮権者が情報を網羅的に把握し、各部隊に適切な指示を出すことができる状況を作り出せた。
- 隊員が装着するウェアラブルカメラ、イベント開催エリア中心部に装着した定点カメラの2軸で有事に備えた体制を構築。
- 2軸のカメラ映像を同じ画面内で一元管理することで、異変が起きそうな場所を事前に察知、起きた場所をすぐさま把握し、集中的な対応を可能に。
- 救急救命士で構成されたAED隊が装着したウェアラブルカメラ、イベントエリア中心部に設置した定点カメラ、上空から全体俯瞰をするドローンカメラの3軸で有事に備えた体制を構築。
- 3軸のカメラ映像を同じ画面内で一元管理することで、異変が起こりそうな部分を集中的に確認することが可能に。
- 狭隘空間において、人体の匂いを察知した災害救助犬が吠えたタイミングで、犬に取り付けたカメラ映像の確認で現場状況を把握することが同時にでき、瞬時の判断に役立った。
- 今後、倒壊した建物内や瓦礫内のような現場においても、人体や物体の有無を確認し、傷病者の緊急度や重症度に応じて適切な救助や処置、搬送を行うことにも役立つことを想定。
これまで、緊急時は無線や通信用マイクによる音声のみの情報伝達となり、正確な情報を知ることに時間がかかっていました。しかし、複数回の実証試験を通してSafie Pocket2の仕様と機能を最適化することで、災害現場で起きていることを映像によって正確かつ迅速に、詳細に捉えることが可能となりました。これにより消防活動で課題となっていた「情報共有」を円滑に図ることに繋がりました。
特に、上空から災害現場全体の流れを把握できるドローンカメラ、設定した位置情報の詳細を知れる定点カメラとの組み合わせにより、消防現場での状況を遠隔からでも具体的に把握することに繋がりました。小規模な土砂崩落を防ぐための実証実験では、ドローンカメラで上空から避難ルートを全体俯瞰しつつ、ウェアラブルカメラを装着した隊員に本部から指示出しし、気になるルートの状況把握を細かく確認するなど、様々な角度の映像データにより適切な判断を下すために必要な情報を得られました。
■今後の展開
今後も、クラウドカメラの映像データ連携やAI解析技術の活用により、激甚化・頻発化する災害に適応したサービスを提供し続けていけるよう努めます。セーフィーは、防災分野においてもDXの推進に貢献してまいります。
■Safie Pocket2とは
Safie Pocket2は、いつでもどこでも手軽に撮影ができ、リモートで現場と本部のコミュニケーションを可能とするウェアラブルクラウドカメラです。バッテリーとSIMを内蔵しているため、カメラの電源を入れるだけで現場の映像を確認・会話ができます。
2021年3月にはキヤノンマーケティングジャパン株式会社、シーデーシー情報システム株式会社と連携し、千葉市において災害発生場所および避難所の状況を映像でリアルタイムに把握し、正確かつ迅速な対応を実施するための実証実験にも活用されています(※4)。
(※1)テクノ・システム・リサーチ社調べ「ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査(2022)」より、エンジン別カメラ登録台数ベースのシェア(56.4%)
(※2)復興庁「震災関連死の死者数」
https://www.reconstruction.go.jp/topics/main-cat2/sub-cat2-6/20220630_kanrenshi.pdf
(※3)プレスリリース「セーフィー、渋谷区のスマートシティ化を目指す「データ利活用事業」に採択」(2022年2月8日発表):https://safie.co.jp/news/1558/
プレスリリース「セーフィー、逗子市と協働して海水浴場の開設期間に防犯対策と感染防止を実現」(2022年7月15日発表):https://safie.co.jp/news/1792/
(※4)ウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2」、千葉市で実証実験開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000061.000017641.html
■クラウド録画サービス「Safie(セーフィー)」とは
Safieはカメラとインターネットをつなぐだけで、いつでもどこでも映像を確認できるクラウド録画サービスシェアNo.1のサービスです。
「映像から未来をつくる」というビジョンのもと、人々の意思決定に映像をお役立ていただける未来を創造し、企業から個人まで誰もが手軽に利用できる映像プラットフォームを目指しています。
我々は「映像データであらゆる産業の”現場”をDXする」というビジネスコンセプトを掲げ、小売り、土木・建設、製造、医療などのあらゆる現場のDXを率先して推進しています。
セーフィーはデータガバナンスに関する取り組みを下記指針に遵守し啓発活動を行っております。
・データガバナンスに関する取り組み:https://safie.co.jp/csr/advisoryboard/
・データ憲章(2022年4月1日発行)
https://bucket.safie.link/pdf/csr/advisoryboard/safie_data_charter_JP.pdf
映像から未来をつくる
【セーフィー株式会社の会社概要】
所 在 地 東京都品川区西五反田1-5-1 A-PLACE五反田駅前
設 立 2014年10月
資 本 金 54.7億円
代 表 者 佐渡島 隆平
事業内容 クラウド録画・映像管理プラットフォーム『Safie(セーフィー)』の運営
サービスサイトU R L https://safie.jp/
コーポレートサイトU R L https://safie.co.jp/
採用ページ https://safie.co.jp/teams
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