ブラレヤン・ダンスカンパニーが横浜国際舞台芸術ミーティング(YPAM)で『LUNA』を公演
横浜国際舞台芸術ミーティング(YPAM)の開幕公演として12月3日、神奈川県横浜市の神奈川芸術劇場で台湾から来日したブラレヤン・ダンスカンパニーが『LUNA(路吶)』を上演した。YPAM主催公演プログラム「YPAMディレクション」で台湾の劇団の作品が上演されるのは初めてであり、日本の人々、日本在住の台湾僑胞、各国のYPAM出席者らで客席は埋まり、満場の拍手と熱気に包まれた。
ブラレヤン・ダンスカンパニーは、台湾国家文芸賞の受賞者で国際的に活躍する振付家ブラレヤン・パガラファによって創設され、近年は国際巡回公演を行い、国際的に高い評価を受けている。今回の公演は、台湾文化センターと国家文化芸術基金会(国芸会)の共催企画であり、YPAMとの台日国際三者連携プラットフォームを構築し、今後も台湾のハイクオリティーなパフォーミングアーツを国際舞台に紹介していく。
謝長廷・駐日代表、林曼麗・国芸会理事長、王淑芳・台湾文化センター長らは、12月2日に神奈川県横浜市の神奈川芸術劇場を訪れ、本番に向けてリハーサルを行うブラレヤン・ダンスカンパニーのダンサーらを激励した。謝・駐日代表は、ダンサーらが表現する狩りの成果を叫ぶ「戦功の宴」のシーンや、合唱の絶妙な歌声などを称賛し、ブラレヤン・ダンスカンパニーの身体表現が作品の想像力をかきたて、言葉を超越したインパクトと感動があると高く評価した。
ブラレヤン・ダンスカンパニーの創設者でアートディレクターを務めるブラレヤン・パガラファ氏は、公演前に同作品が日本で上演される意義について、「ブラレヤン・ダンスカンパニーは今回が初来日であり、私たちは『LUNA』をただ単に上演するために来たのではなく、ブヌン族の歌をより多くの人に聞いてもらいたいと願っている。これはロロナ(Luluna/羅娜)村の老人たちの我々に対する期待でもある。ブヌン族の狩りの戦功の宴を表現した『LUNA』を観た方々に祝福と感動がもたらされるよう、歳末に際し、健康と気力に満ちた2023年を迎えましょう」と語った。
12月3日の公演には李世丙・駐日副代表、張淑玲・駐日代表処横浜分処処長らが鑑賞に訪れ、日本の文化芸術界からも河村潤子・日本芸術文化振興会理事長、真野純・神奈川芸術劇場館長らが鑑賞した。李・駐日副代表は公演後の懇親会で、「台湾は近年、文化の多様性を強調する政策を積極的に推進しており、エスニックグループの共栄と芸術の平等な権利を実現しようとしている。このたびの『LUNA』は、台湾原住民族文化とコンテンポラリーダンスを結合したもので、日本の方々にも台湾文化の創意性と生命力が感じられたと信じている」と挨拶した。
公演後の懇親会で挨拶した林曼麗・国芸会理事長は、「YPAMは国芸会の『ARTWAVE:台湾国際芸術ネットワークプラットフォーム』の長期にわたる提携パートナーであり、今回の公演が台湾と日本、並びにパフォーミングアーツ界のより一層深い国際交流につながることを期待している」と述べた。
YPAMは近年、アジアの現代舞台芸術における最も重要な国際プラットフォームの一つであり、実験的コンテンポラリーなパフォーマンスと深みのある交流ネットワークの構築を目標としている。毎年の会期には公演、ミーティング、ワークショップなどの活動を通して、各国のアーティストが日本で現地ファンの開拓や国際巡回公演の機会を提供しており、毎回大きな話題を呼んでいる。
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