ウエスタンデジタル、「ヘリウム密封型大容量ハードディスクドライブの開発」が第50回(平成29年度)市村産業賞の「貢献賞」を受賞
ウエスタンデジタルコーポレーションは、世界初のヘリウム密封型大容量HDDの製品化を導いたヘリウム密封特許技術(HelioSeal®技術)において、HGSTジャパンの技術者3名が公益財団法人 新技術開発財団が主催する「第50回(平成29年度)市村産業賞」の「貢献賞」を受賞したことを発表しました。
市村産業賞は、公益財団法人 新技術開発財団により主催され、優れた国産技術を開発することにより産業分野の発展に貢献・功績のあった技術開発者またはグループに贈られます。1969年(昭和44年)に始まり、今回で50回目となります。独創的・画期的で世界的に見て高い水準にあるもの、その技術の実用化で新たな産業分野の創生や市場の拡大に効果が顕著なもの、産業・社会の発展に先導的な役割を果たし波及効果が大きく期待できるものを表彰対象にしています。なお、贈呈式は、2018年4月16日(月)に帝国ホテル(東京都千代田区)にて行われる予定です。
ビッグデータの量、速度、多様性、価値および期間が増大する社会において、HelioSeal技術は大量のデータの保持、アクセスおよび変換を可能にし、データの持つ価値の向上に寄与しています。HelioSeal技術を適用した製品出荷台数は、市場投入から今日まで累計2,500万台を超えました。
受賞対象および受賞者
「ヘリウム密封型大容量ハードディスクドライブの開発」
(株)HGSTジャパン
受賞した技術の概要
HDD内部には空気が存在し、回転する円盤から生じる空気の流れがヘッドアームやディスクを振動させ、データを読み書きするヘッドの位置決め精度を劣化させますが、分子量が空気の約7分の1のヘリウムでHDD内部を満たすと、この流れに起因する振動の大幅な低減と消費電力の低減が同時に達成出来ます。しかし、ヘリウムは非常に漏れやすい気体のため、これまで一度も製品化には至りませんでした。
そこで我々はヘリウム密封型HDDを実現するため、従来のHDDのカバーの上に更にアルミ合金カバーを追加し、これをベースとレーザ溶接することで密封する構造を採用しました。また、ダイカスト製ベースに含まれるポロシティー(空孔)や残留ガスを製造方法の見直しや最適化によって低減させ、ベースからのヘリウム漏れを防ぐ事に成功しました。さらに、溶接に最適なカバー材料の選択や溶接工程の最適化により、溶接品質を量産に充分耐えられるレベルまで高めることに成功しました。
密封技術の開発を行うかたわら、空気の流れに起因する振動の大幅な低下を有効利用し円盤やアームの厚さを薄くすることで、パフォーマンスを劣化させることなく搭載する円盤の枚数を従来の5枚から7枚に、最新の製品では8枚に増やすことに成功しました。
これらにより、空気ベースの4TB HDD製品と6TBのヘリウム密封型HDDを比べると(発表時・当社比)、記憶容量で1.5倍、消費電力23%低減、MTBF(平均故障時間)を200万時間から250万時間に延長させた世界初のヘリウム密封型HDDの開発及び出荷を行うことができました。
この革新的な技術の急速な広がりは、ヘリウムが将来のHDD大容量化技術への土台となるとした我々の考えが認められたものです。ウエスタンデジタルは今後も、HDDの大容量化の継続的な進展に貢献していきます。
■ウエスタンデジタルについて
ウエスタンデジタルは、データ社会が発展する環境を創造し、かつてない多様化を遂げるデータの保存、保護、アクセス、変換に必要なイノベーションを推進していきます。先進的なデータセンターからモバイルセンサー、パーソナルデバイスまで、データが存在するあらゆる場所において、業界をリードするウエスタンデジタルのソリューションはデータの可能性を広げます。ウエスタンデジタルのデータ・セントリック・ソリューションは、G-Technology、HGST、サンディスク、Tegile、UpthereおよびWDのブランドで提供します。
© 2018 Western Digital Corporation or its affiliates. All rights reserved.
Western Digital、Ultrastarは、米国およびその他の国におけるWestern Digital Corporation、またはその関連会社の登録商標または商標です。その他の商標も特定の目的のためのみに使用されるものであり、各権利者によって商標登録されている可能性があります。ストレージ容量としての使用において、1ギガバイト(GB)は10億バイト、1テラバイト(TB)は1兆バイトです。アクセス可能な総容量は動作環境により異なります。
市村産業賞は、公益財団法人 新技術開発財団により主催され、優れた国産技術を開発することにより産業分野の発展に貢献・功績のあった技術開発者またはグループに贈られます。1969年(昭和44年)に始まり、今回で50回目となります。独創的・画期的で世界的に見て高い水準にあるもの、その技術の実用化で新たな産業分野の創生や市場の拡大に効果が顕著なもの、産業・社会の発展に先導的な役割を果たし波及効果が大きく期待できるものを表彰対象にしています。なお、贈呈式は、2018年4月16日(月)に帝国ホテル(東京都千代田区)にて行われる予定です。
ビッグデータの量、速度、多様性、価値および期間が増大する社会において、HelioSeal技術は大量のデータの保持、アクセスおよび変換を可能にし、データの持つ価値の向上に寄与しています。HelioSeal技術を適用した製品出荷台数は、市場投入から今日まで累計2,500万台を超えました。
受賞対象および受賞者
「ヘリウム密封型大容量ハードディスクドライブの開発」
(株)HGSTジャパン
- Technology Development & Platform Staging Director 青柳 彰彦
- Program Management Office Director 石橋 和幸
- Sealed Process Development Technologist 田村 仁
受賞した技術の概要
HDD内部には空気が存在し、回転する円盤から生じる空気の流れがヘッドアームやディスクを振動させ、データを読み書きするヘッドの位置決め精度を劣化させますが、分子量が空気の約7分の1のヘリウムでHDD内部を満たすと、この流れに起因する振動の大幅な低減と消費電力の低減が同時に達成出来ます。しかし、ヘリウムは非常に漏れやすい気体のため、これまで一度も製品化には至りませんでした。
そこで我々はヘリウム密封型HDDを実現するため、従来のHDDのカバーの上に更にアルミ合金カバーを追加し、これをベースとレーザ溶接することで密封する構造を採用しました。また、ダイカスト製ベースに含まれるポロシティー(空孔)や残留ガスを製造方法の見直しや最適化によって低減させ、ベースからのヘリウム漏れを防ぐ事に成功しました。さらに、溶接に最適なカバー材料の選択や溶接工程の最適化により、溶接品質を量産に充分耐えられるレベルまで高めることに成功しました。
密封技術の開発を行うかたわら、空気の流れに起因する振動の大幅な低下を有効利用し円盤やアームの厚さを薄くすることで、パフォーマンスを劣化させることなく搭載する円盤の枚数を従来の5枚から7枚に、最新の製品では8枚に増やすことに成功しました。
これらにより、空気ベースの4TB HDD製品と6TBのヘリウム密封型HDDを比べると(発表時・当社比)、記憶容量で1.5倍、消費電力23%低減、MTBF(平均故障時間)を200万時間から250万時間に延長させた世界初のヘリウム密封型HDDの開発及び出荷を行うことができました。
この革新的な技術の急速な広がりは、ヘリウムが将来のHDD大容量化技術への土台となるとした我々の考えが認められたものです。ウエスタンデジタルは今後も、HDDの大容量化の継続的な進展に貢献していきます。
■ウエスタンデジタルについて
ウエスタンデジタルは、データ社会が発展する環境を創造し、かつてない多様化を遂げるデータの保存、保護、アクセス、変換に必要なイノベーションを推進していきます。先進的なデータセンターからモバイルセンサー、パーソナルデバイスまで、データが存在するあらゆる場所において、業界をリードするウエスタンデジタルのソリューションはデータの可能性を広げます。ウエスタンデジタルのデータ・セントリック・ソリューションは、G-Technology、HGST、サンディスク、Tegile、UpthereおよびWDのブランドで提供します。
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