ispace、伊TelespazioおよびLeonardoと月探査分野における協業に向けた覚書を締結
月面通信・測位・輸送インフラの相互運用性向上を目指し、ESA「Moonlight」プログラムでの連携も視野に日欧の協力を推進
株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)(証券コード9348)および欧州法人であるispace- EUROPE S.A.(以下ispace EUROPE)は、世界有数の航空宇宙・防衛・セキュリティ企業である伊Leonardoならびに、Leonardo(出資比率67%) と 仏Thales (出資比率33%)の合弁企業である伊Telespazioとの間で、月における通信及び 測位・航法・調時(PNT : Positioning, Navigation, Timing)などのインフラサービスおよび月輸送分野における協業の可能性を検討するための覚書(Memorandum of Understanding:MoU)を締結しましたので、お知らせします。

本覚書は、2025年にispaceとTelespazioが締結した意向表明書(Letter of Intent:LOI)に基づくこれまでの協力関係をさらに発展させるものです。月における通信・航法・輸送サービスを拡充に向けた、相互運用性・ユーザーアクセス・サービス提供等の新たな戦略領域へ協業範囲を広げるとともに、Leonardoの宇宙部門が有する宇宙ロボティクスや宇宙探査に応用されるAI分野の能力を活用する可能性について検討します。また、世界の月探査ミッションを支えるという共通の目標に向け、将来の需要を見据えたユーザー端末、宇宙および地上セグメントの開発についても連携を検討します。
本協業を通じ、各社は月面および月周回における通信カバレッジの拡大や、測位・航法機能の拡充、データ通信容量の増強、そして将来の月探査ミッションにおけるレジリエンス向上等がどの様に可能となるかを、検討していく予定です。また本覚書には、ispaceが開発する軌道間輸送機(Orbital Transfer Vehicle:OTV)を活用して、ESAの通信・PNTプログラム「Moonlight」の衛星を月周回軌道へ輸送する可能性の検討も含まれています。
日本および欧州のispaceと国際的に高い技術力を有するLeonardoおよびTelespazioが連携することにより、日本と欧州が持つ相互補完的な強みを結集し、将来の月面活動を支えるインフラおよびサービスの提供、また標準規格整備に向けた国際協力を一層深化させてまいります。
今日、世界の月探査は単発ミッション中心の段階から、継続的な活動を支えるエコシステムの構築へと移行しつつあります。これに伴い、通信、航法、輸送インフラは、月面および月周回軌道における科学、商業、政府機関による活動を支える基盤として、その重要性が一層高まっています。各社は、強靭な月面活動のエコシステムを構築するうえで、連携と相互運用性が不可欠であると考えています。
■ 株式会社ispace 代表取締役CEO & Founder 袴田武史のコメント
「TelespazioおよびLeonardoとの協業を通じて、輸送、通信、航法における各社の強みと能力を結集し、持続可能なシスルナ経済の基盤構築に貢献してまいります。次世代の月探査ミッションを支えるインフラの発展に向け、欧州を代表するパートナー企業の皆さまと共に挑戦していけることを大変誇りに思います。」
■ ispace EUROPE CEO、Julien-Alexandre Lamamyのコメント
「今回の協業は、欧州と日本が有する月探査分野の優れた能力を集結し、民間企業と政府機関の双方による高度な月探査ミッションを実現させるという共通のビジョンを推進するものであり、非常に意義深いものです。これにより、月における継続的な探査と長期的な活動の実現を目指します。また、通信、航法、宇宙システム分野における欧州の専門性と、ispaceが培ってきた月輸送、通信、月面モビリティに関する知見を組み合わせることで、将来のミッションを支えるインフラ形成に貢献できると考えています。」
■ Leonardo Space Division Managing Director、Massimo Claudio Comparini氏のコメント
「ispaceとの合意は、増加する月探査ミッションを支える、より統合的かつ相互運用可能なインフラの構築に向けた一歩となります。通信、航法、月輸送、ロボティクス、AIといった相互補完的な能力を結集することで、Leonardoは、TelespazioおよびThales Alenia Spaceとともに、月周辺における持続的な活動を可能にするサービスや技術の開発に貢献し、グローバルで相互接続されたシスルナ経済圏の発展を支えていきます。」
■ Telespazio CEO, Gabriele Pieralli氏のコメント
「今回の協業により、Telespazioは月面通信・航法インフラにおける主導的な役割を強化します。Moonlightプログラムで培った専門性と、ispaceのシスルナ輸送、通信能力、およびミッションの相互運用性、さらには、Leonardoの高度な技術力を結集します。本取り組みは、イタリアおよび欧州の産業界におけるリーダーシップを強化するとともに、今後数十年にわたり、化学や産業、政府機関のミッションにとって戦略的な資産となる月経済の形成に向けて、主要企業としてispaceとの協力をより深めるものです。」
■ 株式会社ispace ( https://ispace-inc.com/jpn/ )について
「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在約350名のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営した。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスおよびデータサービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、新たに月周回の自社衛星を活用した、通信・測位を中心とするルナ・コネクトサービスの提供も目指す。2023年には民間企業として世界で初めて月面着陸に挑戦するミッション1を実施。2025年にはミッション2を実施し、月周回までの確かな輸送能力や、ランダーの姿勢制御、誘導制御機能を実証することが出来た。最速2027年には新ミッション2.5として月周回衛星1基を月周回軌道へ投入することを予定。2028年iには、経済産業省のSBIR補助金を活用し、日本拠点が主導で開発を進めるランダーモデル「ULTRA(ウルトラ)」によるミッション3の打ち上げを予定しており、続く2029年iiには南極近傍への高精度着陸を目指すミッション4の打ち上げを予定している。
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i 当該打上げ時期については2026年10月時点の予定であり、今後変更する可能性があります。なお、当社が補助対象事業として採択されたSBIR(Small Business Innovation Research)制度の公募テーマ「月面ランダーの開発・運用実証」の事業実施期間が原則として2027年度とされており、SBIR制度に基づく補助金の対象となるミッション3は、当初2027年中の打上げとして経済産業省及びSBIR事務局と合意しておりましたが、2026年10月時点では当社内の開発計画上、2028年内の打上げとなることを見込んでおります。本変更については今後、関係省庁及びSBIR事務局と調整中の段階であり、最終的には経済産業省により正式に計画変更が認可されることとなります。
ii 2026年10月時点
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