ミレニアル・Z世代から圧倒的支持を受けるインスタグラムの「ストーリーズ」、3大使用法に見る2018年動画トレンドを発表
~ 24時間で消える特性を最大に活用した、用途の向こうに透けて見える世代群像~
インフルエンサーをはじめとするソーシャルオーソリティー マーケティング事業を展開するLIDDELL株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:福田晃一、以下リデル)では、「インスタグラム上におけるトレンド定点観測」を行っております。今回は、一般投稿とは異なる役割で脚光を浴びている動画機能 “ストーリーズ”に着目、その独特なポジションと親しまれ方の傾向とともに、使用する中心世代であるミレニアルおよびZ世代特有の心理的な傾向についても解説致します。
いまどきフィードはチェックしない!?リアリティはストーリーズで、気軽さで人気高まるストーリーズに増える「自分CM」
インスタグラムが他のSNSと異なる点のひとつに、「リアルタイム性」を求めない投稿内容が挙げられます。何よりも統一された世界観に共感が集まる特性から、即時性ではなく価値観に基づきこだわった投稿を丹念につくり込み投稿していきます。そうした特性に対し、投稿から24時間で消える動画であるストーリーズ機能は、気軽にアップしやすくカジュアルに楽しめることから人気が高まっています。今や一般の投稿よりもストーリーズをチェックするユーザーや、さらにはストーリーズしかチェックしないというユーザーが出現するまでに至っています。今回はそうしたストーリーズのトレンドを、当社独自分析に基づき検証してまいります。
ストーリーズの使い方は大きく3つに分類でき、まずご紹介するのは「自分CM」としての使用例です。こちらは芸能人含め、人気インフルエンサーなど、人前に出たり、ファンがいたりするような方々に多いストーリーズで、おおむねフォロワー数の中央値は78,779人ほど、一定数の閲覧者を擁する投稿主が行う傾向にあります。主に、イベントやメディア出演、手がけた商品の発売など、自分の活動にまつわるお知らせを目的とした「告知」と、新しい投稿を宣伝する「NEW POST」の2つのパターンに分けられます。「告知」は商業的な色が濃くなりやすく世界観を崩す懸念があるため、自分のフィードではなくあえてストーリーズに投稿します。反対に「NEW POST」は、視聴率と視認性の高いストーリーズから作り込んだ最新ポストが載っているフィードへと促す宣伝を目的しており、2つのパターンは似ているようで逆のベクトルを向いています。こうしたストーリーズの使い分けは特にミレニアル・Z世代において顕著であり、インスタグラムを自己ブランディングの場と捉えていること、また商業的・広告的な情報に敏感だからこその傾向と言えます。
アンケートを取る前から答えは決まっている?!「アンケート機能」ストーリーズの真の役割が持つブランディング
次にご紹介するのは、「アンケート機能」を使った自己主張型です。投稿者によるオリジナルの質問に対して、答えを記述するタイプと選択式のタイプがありますが、実は真にアンケートとして使っているケースは少なく、ミレニアル・Z世代が持つ行動原理によって用途が変わる“形式的アンケート”が多いことが分かりました。たとえば、他人の目を意識したブランディングが念頭にある場合、アンケートを通じてそのトピックに関心のある自分を見せるイメージ戦略が目的であり、実際そこでどのような回答が返ってくるかは、あまり重要ではありません。また、情報過多の世界において自分の決断に自信がない人は、“後押しして欲しい”からこそ、既に回答が決まっていながらも「髪を切るべきか、伸ばすべきか」といったアンケートを投稿します。そして、”もっと他者と関わりたい”際は、「好きなものは最初に食べるか、最後に食べるか」といった些細な問いかけを投稿し、コミュニケーションのきっかけを生み出す糧とします。このように「アンケート機能」はあくまで形式的なものであり、目的やタイミングに応じて異なる意図を持って使わる特徴を持ったストーリーズです。しかしながら、全体の投稿数から見たこの用途における投稿の出現率は1.19%(=10/840)ほどとまだ少なく、インスタグラムを活躍の中心に置いている人や自分から発信することを好む限られたユーザーが好む使い方となっています。
雑談から“ゆる募”まで。「ツイッター風」ストーリーズが生むゆるいつながりに見る、世代特有の他者との関わり方とは?
最後にご紹介するのは「ツイッター風」の用途です。投稿しても24時間で消失するため、インスタグラムで忌避されていたリアルタイム性を実現できるため、速報的に使われ最近人気となっています。代表的な使用例は、ニュースやドラマ、スポーツの試合などを“リアタイ視聴”している際に、そのTV画面を速報的にアップします。TVを見ながらもスマホを手放さず、SNSなどでコメントし合いながら視聴するミレニアル、Z世代ならではの行動です。また、もうひとつ特徴的な使用法がいわゆる“ゆる募”です。「今渋谷にいる人飲みましょう」「3限休講の人?」といった、不特定多数に向けてライトに声をかけ、反応が合った人と合流します。断られるもしくは断らなければいけない可能性のある一対一のコミュニケーションは避け、“誰と”ではなく“誰か”を求めてゆるく集まるそのスタイルは、“チル”を好むミレニアル・Z世代の空気感にマッチした使用法と言えます。
インスタグラムのポストが“最高の瞬間”を捉えるものであるのに対し、“日々の瞬間”を捉えるストーリーズ。この傾向を探ることは、ユーザーの行動や心理を追うことに等しく、浮かび上がったのはメインユーザー層であるミレニアル、Z世代のリアリティです。アップデートが多く、人々の生活に密着したストーリーズ機能は、これからさらなる盛り上がりと広がりに期待ができます。
私たちはこれからも、ユーザーの心理や行動原理を映し出すインスタグラムからユニークなトレンドを定点観測し、マーケティングに有益な情報をお伝えしてまいります。
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著者名:福田 晃一 発行:日経BP社/発売:日経BPマーケティング
定価:本体1,500円+税
ISBN:9784296101313
発売:2018/12/6(一部書店により異なります)
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https://www.amazon.co.jp/dp/4296101315/
[インフルエンサーの感性や才能を応援し、その影響を称える。IAJ 2018]
IAJ 2018特設サイト: https://www.spirit-japan.com/influencer2018/
[企業情報]
会社名:リデル株式会社/LIDDELL Inc.
代表者:代表取締役CEO 福田晃一
本社:東京都渋谷区神宮前3-35-8 ハニービル青山3F/4F(受付)
事業内容:(1)インフルエンサーを含むソーシャルオーソリティーマーケティング事業
(2)パーソナルマーケティングプラットフォームの企画、開発、運営
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