「農業を、誰もが挑戦できるスマートな産業へ」京都府亀岡市が産学公連携で挑む、持続可能な「京の台所」の未来。
~オランダ式複合環境制御ハウスで育った野菜は地元直売所で販売も~

京都府亀岡市(市長:桂川 孝裕)は、京都先端科学大学および亀岡商工会議所と連携した「オープンイノベーションセンター・亀岡(以下、OICK)」において、最新のスマート農業技術を用いた野菜研究を推進しています。
本研究の成果として栽培されたホウレンソウ、コマツナ、ミズナなどの葉物類は、2025年8月から亀岡市内の直売所「佐伯の里」で一般販売を開始し、高品質なトマトは2026年2月中旬から一般販売の開始を予定しています。亀岡市が掲げるブランド「京の台所」を次世代へ引き継ぐため、熟練農家の「経験と勘」をデジタル化。環境負荷を低減しつつ、誰もが安定して高品質な作物を生産できる「スマート農業の社会実装」を加速させています。
【背景・目的】
日本の農業は担い手の高齢化が深刻です。「先端技術による産業アップデート」をしていくため、OICKでは、農業を「きつい・汚い・休めない」から、誰もが高収益農業に挑戦できる「クリエイティブでスマート」な産業への転換を目指し、さらに環境にも優しい「環境保全型農業」も推進しています。

【スマート農業技術の概要】
1.コンピューターによる複合環境制御技術
OICKのスマートアグリハウスは、コンピューターが24時間体制で野菜に最適な環境を整えます。温度や肥料、二酸化炭素の濃度を自動制御し、農業の経験が浅い人でも安定しておいしい野菜を育てられます。天候に影響されず、LEDライトが成長をサポートします。

2. 「土」を使わないクリーンな栽培方法
「養液栽培(水耕栽培)」を採用し、栄養を溶かした水で育てます。トマトなどにはロックウール方式で点滴のように栄養を与え、レタスなどは水の膜の上で育ち、クリーンな農作業を実現します。
※ロックウール方式:主に、玄武岩などの鉱物を高温で溶かして繊維状に加工したロックウールを培地として用い、植物に必要な栄養分と水分を供給し栽培する方法。

3. 驚きの長期収穫
高さ4メートルの天井を活かし、トマトは10メートル以上に成長します。収穫に合わせて茎を下にずらしながら、長期的に収穫を続けることができます。

4. 安心・安全な野菜
最新技術によって、農薬を効果的に使用し、野菜の品質を保ちながら、少ない農薬で守ります。葉物野菜は基本的に無農薬で栽培しており、柔らかく、生でもおいしく楽しめます。
【収穫野菜の一般販売】

本研究の成果として栽培された野菜を「かめおかせんたん野菜」と名付け、下記のとおり随時販売します。
販売場所: 亀岡市内(直売所「佐伯の里」)
品目: OICKのスマートアグリハウスで栽培し、農薬を最小限に抑えた高品質な葉菜類・果菜類
【専門家の視点:京都先端科学大学 教授コメント】
バイオ環境学部 生物環境科学科 佐藤 隆徳(さとう たかのり)特任教授
私たちが取り組むスマートアグリは、野菜生産を『経験と勘』の世界から、データに基づく『科学的な産業』へと進化させる挑戦です。OICKのスマートアグリハウスでは、コンピューターによる複合環境制御によって野菜の生育に最適な環境を24時間提供し、重労働や泥汚れのないクリーンで環境に優しい農業を実証しています。これにより、深刻な後継者不足という課題に対し、『若者が憧れる持続可能な農業』という一つの解を提示できると考えています。研究成果を学会で発表するだけでなく、地域の農家や市民の皆様へ還元し、亀岡の農業を世界水準へ引き上げることが私たちの使命です。

【亀岡市長 桂川孝裕のコメント】

亀岡市が誇る『京の台所』という歴史あるブランドを、次の100年も輝かせ続けるために。今回の取り組みは、単なる技術導入ではなく、農業を『若者が憧れ、誰もが挑戦できるクリエイティブな産業』へとアップデートする大きな一歩です。
熟練農家の知恵をデジタルで継承し、天候に左右されない安定した生産を実現することは、食料安全保障の観点からも極めて重要です。このOICKから生まれる『科学的な農業』が、地域の持続可能な発展を支えるエンジンとなり、農業の未来を切り拓いていくことを確信しています。
亀岡市は今後も、OICKを「ものづくりの拠点」として運営し、高度な設備と技術支援を提供することで、地域企業の開発力向上を支援してまいります。
【オープンイノベーションセンター・亀岡(OICK)について】

亀岡市・亀岡商工会議所・京都先端科学大学が連携し、2023年3月に設置された、産学公連携によるイノベーション創出拠点です。
京都先端科学大学京都亀岡キャンパス(亀岡市)を拠点とし、「オープンイノベーション」「モビリティイノベーション」「グリーンイノベーション」の3分野で、産学公連携による地域活性化を目指しています。
施設や技術の共有、共同研究、開発などを通じて、産業界のニーズに応え、企業の技術革新をサポートしています。持続可能な社会の実現に向けて、さまざまな取り組みを行っています。
【京都府亀岡市とは】

京都府亀岡市は、日本初のプラスチック製レジ袋提供禁止条例を制定するなど、「環境先進都市」の実現を目指しています。その取り組みとして、有機農業やサーキュラーエコノミーの推進など、持続可能な社会構築に向けて歩みを進めています。JR亀岡駅前に立地する「サンガスタジアム by KYOCERA」は、Jリーグ・京都サンガF.C.のホームスタジアムであるとともに、地域活性化の核となっています。
また、通年開催の「かめおか霧の芸術祭」など独自性の高い取り組みを進め、2026年9月からは亀岡市・南丹市・京丹波町とともに日本最大級の緑の祭典「全国都市緑化フェアin 京都丹波」を開催し、里山の魅力を全国へ発信します。
【関連するホームページ】
https://www.city.kameoka.kyoto.jp/soshiki/29/83717.html
【本件に関するお問い合わせ先】
京都府亀岡市役所 商工観光課(OICK推進担当)
担当:谷(たに)
TEL:0771-29-2405
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