「ガバナンス(企業統治)ってなに?」の日本初の統合的企業統治ご相談対応例:とかくぼんやりと用いられがちな一言に地に足をつける戸村の監査相談コーナーの取り組みご紹介【日本マネジメント総合研究所合同会社】

報道機関各位
2019年8月22日
日本マネジメント総合研究所合同会社

 平素より、弊社理事長の戸村智憲の公開セミナーにて、ご参加者さまでご参加確認のとれる方に、現在のところはセミナー後も無償でのQ&Aを戸村のご相談コーナーとして無理ない範囲でご提供しております。
 その際、非財務情報の重要性が説かれて久しく、SDGsやESGをはじめIR活動での統合報告書などでも深く各位に関係する「ガバナンス(企業統治)」について、とかくぼんやりと用いられがちな一言について、弊社理事長の戸村智憲より下記のような新規Q&A対応を行っておりまして、一例として2019年8月21日(水)より対応致しましたものを、本日付けでSDGs・ESG・ガバナンスを合わせた日本初の統合的企業統治について公開・ご紹介致します。

【セミナー受講者さまからのご質問:ガバナンスって何ですか?(戸村版の回答例)】

 ESGセミナーや監査マネジメント講座などでも折に触れてお話ししておりますことですが、各種団体で企業統治の議論していても、往々にして議論がかみ合わない場面に出くわします。
 その原因として、そもそも、「ガバナンス」を議論する際の「主語」が異なることにある、と当職は申し上げております。
 例として、
  ①「経営陣が(都合良く)企業体を統治する仕組み」(社長が偉いんだぞ!)なのか、
  ②「株主が経営陣を含めた企業体を統治する仕組み」(カネを出してるやつが偉いんだぞ!)なのか、
  ③株主だけでなく幅広くステークホルダー全体を広範に包含した主語(社会正義が一番大事だぞ!)なのか、
という主語の違いにより、異なる議論の内容・方向性になり得ます。
 ESG(E:環境保護対策、S:社会人権問題対策、G:ガバナンス強化)の議論においても、また、世界的・国家的にも進めるSDGsにおいても、非財務情報の重要性が説かれて久しく、実際に、将来の企業価値・成長余地などは、過去の財務中心の「通信簿」では見抜けないケースもあります。(直近では非財務的なマネジメント上の問題などに関わり企業価値を大幅に棄損してしまう企業も散見されます)
 一応、当職としましては、ガバナンスの整理として、「経営陣が株主や従業員などを含めた相互牽制機能・監視機能の下で企業経営を委任され代理的に経営・運営・統治する仕組み」とまとめてみたりしております。
 上記にて、ガバナンスを銀行と預金者などに例えると、
  【銀行と預金者】
  ・銀行は預金者からお金をお預かりし、
  ・銀行はそのお金を戦略的・効率的に運用してリターンをあげ、
  ・銀行はそのお駄賃として頭取をはじめとする役職員の報酬・賃金をそのリターン総額から頂戴し、
  ・銀行は預金者に元本とリターンとしての利息をご提供する
  【企業のガバナンス】
  ・企業は労働者から労働力というリソースをお預かりし、
  ・企業は株主から資金というリソースをお預かりし、
  ・企業の経営陣はそれらのリソースを戦略的・効率的に活用してリターンをあげ、
  ・企業の経営陣はそのお駄賃として社長をはじめとする役員の報酬をリターン総額から頂戴し、
  ・企業は労働者に賃金・ボーナスなどを労働力の対価としてご提供し、
  ・企業は株主に資金提供の対価として配当をご提供する
という感じにまとめてみております。
 銀行も一般企業も、上記に沿ってみた場合、どちらもリソースをお預かりして運用する代理行為者として経営陣・役員が存在する以上、そのリソースに私利私欲から手をつけることは許されない(会社法における忠実義務など)ですし、各ステークホルダーを騙して利得をむさぼらないようにする(金融庁が強調する「フィデューシャリー・デューティー(受託者責任)」)ことが、企業経営で重要視されてしかるべきと感じられます。
 金融庁が口ずっぱく述べる、銀行は「顧客本位」の業務運営をせよ、というシーンでは、一般の企業経営に置き換えると、社内外の「顧客」(この場合、顧客とは取引先だけではなく、様々なステークホルダー(利害関係者:内部顧客としては非正規社員も含む))に対し、説明責任を果たしつつ善良な経営を各ステークホルダーに代わって執り行う必要がある、というように整理できるかと思われます。
 お預かりしているリソースを不正に用いていないかや、妥当・効率的に運用されているかの説明責任の一環として、役員報酬の開示もしかるべしですし、リソースには非財務の労働力・人員もあり、英国現代奴隷法で求められる人権デューデリジェンスも、このガバナンス強化の一環として、当然にリソースの人権上の棄損がないかをチェックする必要性から、当然に求められてしかるべきことと思われます。(某社の過労死自殺事件は、労働力・人員というリソースを荒く扱って、非財務の極みたる「生命」を棄損したものとして、一現場の惨事ではなく、役員の進退や報酬に関わるガバナンス上の問題に波及したものと考え得るものと思われます)
 もちろん、営利企業であれば、経済学の教科書の一番最初にあるように、「利潤の追求」が究極の目的ですので、当然に、各営利企業は「利益至上主義」で当たり前ですが、そこで問題なのは、「どう」利益至上主義を進めるかです。
 一言でいえば、たった3文字付け加え、「健全な利益至上主義」を目指すというだけであって、各部門での「マネジメント」においては、ハラスメントや不正行為のなきよう業務執行し、経営陣は「ガバナンス」として説明責任を伴った健全に儲け続けるための仕組み・取り組み・体制づくりをせよ、というだけのことです。
 この辺で、賢そうに見えかねないお話から身近なお話に戻せば、あなたさまに誰かが「ねぇ、車貸してくれない?」というシーンを例にしてみましょう。
 あなたさまは、自家用車というリソースをお相手にお貸しする以上、「傷とかつけないでね。駐車違反とかせず、もしやってしまったら反則金は自分で納めてわたしに迷惑かけないでね」などとおっしゃるかと思われます。
 いざ、お相手が車を長期利用したいとなった際は、途中で、「ねぇ、今、オレの車って、どう扱われているの?」と説明責任を果たすよう求めたり、「ねぇ、返車するときは、傷なく満タンで返してね」と要求することと思われます。
 また、口頭や暗黙的にであれ、そのような「契約」のもとに、お相手にあなたさまの自家用車をお貸ししているかと思われます。
 ところが、もし、「あ、あんたの車ね。あれ、高く買いたいって人がいたから売ったし、返車したくないから、もう、あんたの車はおいらがもらったってことでいいよね」とかお相手が言い始めると、あなたさまは当然に「バカヤロー、ふざけんな。わたしの車を勝手に売って私腹を肥やすなよ!」などとなるかと思われます。
 労働者は労働力を経営陣の私利私欲のために扱われるとキレて当然ですし、株主も資金を経営陣の勝手に私利私欲のために用いられたり悪用されたりすれば、株主代表訴訟や議決権行使でキレて当然かと思われます。
 この時、語弊を恐れず単純化してみたとしたら、
 ・お相手があなたさまの車を勝手に売った際の売買取引にあたった人や中古車会社や登録手続きにあたった行政書士らの、不正な対応という「マネジメント」に対し、お相手が「なぜ・どんな妥当性や根拠をもって売ったのか」という理由を聞きたい説明責任の欲求が生じますし、そのマネジメントの責任をお相手に問いたいという、
いずれもガバナンス上の問題に直面する、といえそうです。
 ちなみに、ITガバナンスといった場合、ITのマネジメントは情報管理実務を主に指し、ITのガバナンスは説明責任ある取り組み・大切づくり・リソース配分の権限行使などを主に指したりします。
 いずれにせよ、最も望ましいのは、当職がダイバーシティ経営などでよく述べておりますが、「お互いに幸せになりあう仕組み・取り組み」だろうと思っております。
 法人は自然人と異なりますが、社会的な契約のもとで存在する「人」であるがゆえに、法人の印鑑で人間同様に不動産を売買したり何かを借りたりできるわけですので、「会社は誰のものか」という議論は、本来はあまりそぐわしくない議論だと思っております。
 「会社(法人)は誰のものか」を議論している際、実態として、その法人という社会的な契約で存在する「人」は誰のものか、つまり、英国で法制化された通り、現代の奴隷制度が株式会社という制度ともみられかねません。
 大切なのは、誰のものかを問う以上に、「会社はどうあるべきか」を問うことでしょう。
 企業の経営陣は、労働者の人権侵害リスクを低減して良質な労働力を効率的に運用し、株主から預かった資金を委任・代理的に効率的で健全・妥当な運用でリターンを高め、経営陣は儲かったリターンの中から妥当な報酬ややりがいを得て幸せになり、労働者は労働力の対価に見合った公正な評価・査定のもとで賃金・ボーナスや福利
厚生などをを得て離職リスクも低減し、株主も妥当な配当を得て長期的にその企業や経営陣を応援したい相思相愛・良好なエンゲージメントの下で、お互いに幸せになりあう経営で事業が継続的に営まれる、というのが、最も望ましいことと思われます。
 人権という言葉を使うと、経営者の団体などでは非常に嫌がられることも少なくないのですが、経営陣が部下
から殺害されずに役員として存在できること自体が、まぎれもなく経営陣の人権が保護・擁護されているからこそのことです。
 海外では、政治家・市長・大統領に至るまで、マフィアの意に沿わない候補者が射殺・暗殺されることを考えると、実は、社長ほど人権で強く保護されている職はないのかもしれません・・・。
 「人権派~」というと、とかく、対立的・敵対的な隠喩としてとらえられがちですが、そのような偏ったものでなく、ダイバーシティ経営(ダイバーシティ&インクルージョンで多様性を尊重して受け入れあう経営・取り組み)をまともに進めれば、ほっといても自然と人権を基軸に労使協調になっていきやすいです。
 ここまで述べておいて、改めてご質問メールの文言に戻ると、ガバナンスは取締役会が経営者の業務を監視することですか、という点では、経営者・社長などが、健全な利益至上主義のもとでリターンを高めながらも、お互いに幸せになりあう経営ができていなければ、当然に、各方面からいろんなお預かりもの・借り物をして経営する委任者・代理者として不適格ですので、究極のところ、「監視」にとどまらず、「社長をクビにできる状態かどうか」が、一定の有効性と一定の緊張感ある実効性の高い取締役会であるかどうかが決まるポイントかと思われます。(状態には制度上の状態だけでなく、心理的な独立性・客観性も含みます)
 では、お互いに幸せになりあう仕組み・取り組みは、各企業でどういった方向に向けて歩むのかについては、日本企業が粗末に扱いがちな「社是・経営理念」に戻る、ということになります。(いわゆるミッション・ステートメントです)
 そして、ガバナンスとしてかじ取りしていく際、各部門の実務に落とし込むために、マネジメント上の善悪の判断基準づくりとして、社是・経営理念を出発点としての規程類・内規・マニュアル類が必要になる、ということになりますし、説明責任を果たす・履行責務を果たす上で、それらの周知徹底や研修が本来は非常に重要な側面を持っているわけです。(だらだらとした階層別研修や儀式化した研修も少なからず見受けられますが・・・)
 おおざっぱにまとめなおすと、
  ・ガバナンスにあたる人=すべての責任や評価を負って役員同士で協議して取りまとめる人
  ・マネジメントにあたる人=委任され代理的にガバナンスにあたる人の指揮下で実務にあたる人
とまとめてみてもいいかもしれません。
 昔なら、ガバナンス=殿様、マネジメント=家来で、他の殿様に責められて落城したら、自害して領地没収される殿様と、別の殿様に登用され得る家来、というような構図にも見えそうでもあります。
 実際、裁判などの司法実務的にも、取締役会を通さずに社長あるいはなにがしかの役員が独断で意思決定・処理して問題化したような場合は、おおよそ有罪になりがちですし、逆に、取締役会決議を通して行った意思決定や処理は、株主代表訴訟で争われるたぐいのものでなければ、基本的には経営の裁量としてある程度妥当な範囲で許容され得がちです。
 古いガバナンスの議論では、カネとその監視、というところにとどまりがちですが、ESG、SDGsが当然の昨今は、広範なお話になってしかるべきですので、長文にて恐縮ながら、当職なりのまとめ方・とらえ方でご返信申し上げます次第です。
 なお、当職のSDGsセミナーでは、そういったことを超えて、企業が社会というマーケットや経済活動の場(リソース)をお借りしている以上、社会に資する経営(社会にリターンをご提供する経営)として、SDGs=ビジネスを通じた社会問題解消アプローチ、と一言でまとめつつ、その詳細についてもお話ししていたりします。
 ご質問の切り口や背景などによっては、別のたとえ話やご説明もあろうかと思われますが、以上につきまして、お答えになっているかわかりませんが、まずはセミナーご参加の御礼とご返信までに。

【ご相談コーナー回答者:戸村智憲のプロフィール】
日本マネジメント総合研究所合同会社 理事長 戸村 智憲 (とむら とものり)
・戸村プロフィール(A4縦1枚両面の資料): https://www.jmri.co.jp/Profile.tomura.pdf
・戸村登壇の公開セミナーの一覧: https://www.jmri.co.jp/keynote.html
・戸村智憲の100タイトルを超える講演ランナップ: https://www.jmri.co.jp/business2.html
・戸村が私費を投じて開催の社会貢献事業「監査女子会」: https://www.jmri.co.jp/k-women.html
・世界初・日本初での戸村の取組み・リリースの一覧: https://www.jmri.co.jp/information.html
・弊社公式の理事長(戸村)ブログ: https://ameblo.jp/tomura777/
・弊社公式の理事長(戸村)インスタグラム: https://www.instagram.com/tomonoritomura/
・自治体・公務支援関連: https://www.jmri.co.jp/public-support.html
・アドバイザーや講演のご依頼・ご相談などの弊社ウェブフォーム: https://www.jmri.co.jp/contact2.html

以上でございます。

本リリースに関するお問い合わせ先:
日本マネジメント総合研究所合同会社
理事長 戸村 智憲
107-0062東京都港区南青山2-2-8 DFビル5階
電話:03-6894-7674  FAX:03-6800-3090
メール: info@jmri.co.jp
ウェブ: https://www.jmri.co.jp/
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