松本利夫特別防犯支援官が八王子北高等学校を訪問　生徒に「犯罪実行者募集には絶対に手を出さないで」と呼び掛け

「ストップ・オレオレ詐欺47〜家族の絆作戦〜」プロジェクトチーム

2023年11月2日 10時00分

　「ストップ・オレオレ詐欺47〜家族の絆作戦～」プロジェクトチーム（略称：SOS47）は、全国で被害が相次ぐオレオレ詐欺等の特殊詐欺に関する知識や被害防止策を分かりやすく伝え、特殊詐欺被害を防止するため、2018年より、全国47都道府県警察と共に対策及び広報啓発活動を行っています。

　この度、特別防犯支援官の松本利夫氏が、東京都立八王子北高等学校・警視庁八王子警察署・八王子防犯協会が主催する「闇バイト根絶イベント～私たちは絶対に手を出さない～at都立八王子北高校」に出席、生徒に向け講話を行いました。

■松本支援官「『簡単に稼げる』といった甘い言葉は嘘です。『1回だけ』でも人生を棒に振ってしまいますので、皆さんの明るい未来のため、絶対に犯罪に加担せず、自分の目標に向かって努力を続けてください。」

　冒頭、松本支援官は、「都内の特殊詐欺について、認知件数は減少していますが、被害額は増加しており、非常に危機的な状況です。皆さんやご家族がいつ被害に遭われてもおかしくない状況ということを、今日はしっかりと認識していただければと思います。犯罪実行者の中には、インターネットなどで『即日現金』『高額』などの甘い言葉に騙され、犯罪に加担してしまった皆さんと同じ高校生がたくさんいます。今日私が1番に伝えたいことは、『犯罪行為には絶対に加担しない』ということです。今日は学生の皆さんの特殊詐欺に関する演劇と、直接意見交換する時間がありますので、一緒に学びましょう。」と生徒に向け呼び掛けました。

　その後、八王子警察署の署員による防犯講話と、女子高生がお小遣い欲しさにSNS上から犯罪実行者募集に応募してしまうというシナリオのロールプレイング訓練が行われました。防犯講話では、短時間で誰でもでき、荷物を運ぶだけで高額報酬がもらえる仕事はないこと、また始める前の身分確認と称して個人情報を提出させること、テレグラムやシグナルといったメッセージが消えるアプリを入れろと言われたら、それは犯罪という注意喚起が伝えられました。続けてロールプレイング訓練が行われ、松本支援官は、「演劇を通して、若者が犯罪に巻き込まれていく様子が非常によくわかりました。実際に起こっている犯罪なので、皆さんも自分は大丈夫とか、そんなことに騙されないと思わず、このストーリーを常に頭のどこかに置いておいてほしいです。簡単に稼げるバイトはありませんので、『簡単』や『高額報酬』といった言葉を見ても、絶対に信じてはいけません。」と感想を述べました。

　さらに松本支援官と生徒による意見交換会が行われ、今後の目標を聞かれた松本支援官は、「SOS47の支援官として、全国各地を訪問し地域の高齢者の方や若者と意見交換を通じて、特殊詐欺の被害に遭わないために皆さんに気をつけてほしいこと、やっていただきたいことをお話しています。一番気をつけてほしいのは、皆さんが仰る『自分は騙されない』という気持ちです。自分は大丈夫、私は騙されないと思っていても、簡単に騙されてしまいますので、常に気をつけてほしいと思っています。自分の支援官としての活動を通じて、常に気をつけていただき、特殊詐欺被害をゼロにすること、これが今後の目標です。」と回答し、続けて生徒に向け「こうした機会を通じて、特殊詐欺などの犯罪実行者の募集は自分の近いところにあるかもしれない、他人事ではないと危機感を持ってもらえたら今日は成功です。高校生活は、お金が欲しくなったりと色々な誘惑があると思いますが、『簡単に稼げる』といった甘い言葉は嘘です。『1回だけ』でも人生を棒に振ってしまいますので、皆さんの明るい未来のた

め、絶対に犯罪に加担せず、自分の目標に向かって努力を続けてください。」とメッセージを送りました。

　最後に、松本支援官の掛け声で「犯罪には手を出さない！」と全員で宣言を行い、会を締めくくりました。