愛犬の医療費は備えてる?わんちゃんの病院代事情!5万円以上の治療は諦める飼い主さんも〇%【飼い主300人アンケート】
犬の病院は100%自己負担で高額支払いになることも。金額に関係なく治療すると回答した飼い主は42.7%いたが、一方で5万円以上の治療は諦める飼い主も2.7%という結果に。最高治療費は150万円が2人。
- 調査結果まとめ
②愛犬の高額治療をした傷病で多かったのは「ガン・腫瘍」が28人で、ほかの傷病の3倍近くの人数になった。
③もし、愛犬に高額な治療が必要と言われたら「金額に関係なく治療する」と回答した飼い主は42.7%だが、逆に「5万円以上なら治療は諦める」と回答した飼い主も2.7%見られた。
④ペット保険の必要性を69.0%の飼い主が感じているが、実際に加入しているのは28.7%にとどまる。背景には愛犬が高齢になってから病院を利用することが増えたためと考えられる。
⑤愛犬の治療費をクラウドファンディングや寄付で募る行為は賛成でもあり反対でもある「どちらとも言えない」が29.7%で最多となり、「生活基準を落とすことなく寄付に頼るのはちょっと違う気がする」といった厳しいコメントも多数見られた。
⑥愛犬の治療費を一部の銀行から借りられることを91.7%の飼い主が「知らなかった」と回答。
- 今までに一番高額だった愛犬の治療費は「~20万円」が最多だが100万円以上は4人!
今までに一番高額だった治療費の金額で最も多かったのは、「100,000~200,000円」50人でした。
200,000円以下が圧倒的に多いものの、200,000円以上の治療費がかかった飼い主さんは48人おり、最高では「1,500,000円」。1つの傷病でこれだけの金額がかかるのですから、わんちゃんの治療費は決して安いものではないことがわかります。
実際、日本獣医師会が行った2015年度の調査では、1つの病気にかかったときの最大額が犬(大型犬)の平均では74,893円、13歳以上の犬では平均80,912円という結果もあります。(※1)
人間であれば、健康保険制度や高額療養費制度があり治療費の負担も軽減されますが、動物病院は自由診療で100%自己負担となるため、わんちゃんの治療費が人間よりも高額になる可能性があることも覚悟しておかなければいけないのかもしれません。
(※1)参考:日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の飼育者意識調査(平成27年度)」http://nichiju.lin.gr.jp/small/ryokin_h27/index2.html#page146
- 愛犬の治療に高額な費用がかかると言われたら?「金額に関係なく治療する」飼い主さんは42.7%
もし、愛犬の治療に高額な費用がかかると言われたら「金額に関係なく治療する」と回答した飼い主さんが42.7%と最も多い結果となりました。
愛犬が病気やケガをしてしまったときは、できる限りの治療をしてあげたいということは飼い主さん誰もが思うことでしょう。
しかし、「5万円以上なら治療を諦める」2.7%や、「10万円以上なら治療を諦める」12.3%といった飼い主さんもおり、事情によって難しいこともあるようです。
10万円以上の治療費がかかる可能性があることは「今までで一番高額な治療費」の結果でも明らかなので、できる限りの範囲を広げるためにも、もしもに備えた病院代貯金やペット保険の加入検討などをする必要があるのではないでしょうか。
■動物愛護管理法では…
動物愛護管理法では、ケガや病気の治療をせずに放置することは虐待として禁止されています。(※2)
違反した場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられることがあります。
愛犬に適切な治療を施してあげるのは飼い主の義務であり命を預かった以上当然のことなので、わんちゃんの状態に合わせた適切な治療を受けさせてあげなければいけません。
(※2)参考:環境省「動物愛護管理法(虐待や遺棄の禁止)」https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/aigo.html
- もし、愛犬に高額な治療費が必要になったらどう工面する?「貯金があるから問題ない」は41.7%と半数以下
もし、愛犬に高額な治療費が必要になったらどう工面するかの最も多い回答は「貯金があるから問題ない」41.7%でした。
約4割の飼い主さんは経済的に余裕があるようですが、逆に6割近い飼い主さんはどこからか借りて工面することを考えているようです。
また、近年わんちゃんの治療費を集める手段で使用されるようになった「クラウドファンディングや寄付を募る」2.3%といった回答もありました。
ここ数年は新型コロナの影響によって収入が激減したり、仕事がなくなってしまったという人もおり、打撃を受けた人が多くいることも背景にあるのかもしれません。
- 実際に愛犬の今までに一番高額な治療費はどう工面した?「貯金でまかなった」が217人で最多
実際に愛犬の今までに一番高額な治療費の工面で最も多かったのは「貯金でまかなった」217人でした。
中には、「貯金」と「クレジットカード」や「貯金」と「親族に借りた」の両方を回答した飼い主さんもおり、治療費の金額によっては貯金だけではまかないきれないこともあるようです。
では、わんちゃんの病院代の負担を軽減してくれるペット保険に加入している飼い主さんはどれくらいいるのでしょうか。
- 愛犬のペット保険に「加入している」飼い主さんは3割弱の結果に
ペット保険に「加入している」と回答した飼い主さんは28.7%でした。
「加入していない」61.7%と「加入していたがやめた」9.7%を合わせると、71.4%の飼い主さんはペット保険に加入していないようです。
- ペット保険を「必要だと思う」飼い主さんは69.0%!
ペット保険は「必要だと思う」と回答した飼い主さんは69.0%と7割近い結果になりました。
加入率は3割弱でしたが、多くの飼い主さんはペット保険の必要性を感じているようです。
実際に現在加入している飼い主さんに限って言えば、9割以上が「必要だと思う」と回答していました。
みなさんの実際のコメントをご紹介します。
▶「年齢ごとの加入率」・「動物病院の利用頻度と年齢」については、本記事にて紹介
■実際のコメント紹介
【必要だと思う】
「ペット保険に入ってなかったが、愛犬が皮膚病になった時、病院代等が気になって病院に行くのをためらってしまったから。入っていればいいと後悔したから」(女性 / 20代 / 未加入 / トイプードル13歳以上)
「動物病院はお金がかかりますので急な愛犬の不調に対応できない、その分のお金を取っておくことができない性格の人は、入っておくべきだと思います。お支払いができなくて治療をお断りしていた方がいて、待合室に居るだけの私もツラくなりました」(女性 / 40歳 / やめた / チワワ3~5歳)
「保険がないため年取って病院に通う機会が増えた時治療費が高い」(女性 / 40代 / 未加入 / ビーグル13歳以上)
「必要だと思う」と回答した飼い主さんでは、実際に愛犬が動物病院のお世話になることが増えたシニアわんちゃんの飼い主さんや、これまでの経験、知人のわんちゃんの病院事情などから、ペット保険は必要だと感じているようです。
シニアわんちゃんの飼い主さんでは、「ペット保険に入っておけばよかった」と後悔するコメントも多く見られました。
【いらないと思う】
「大切に育てれば病気になることがないと思うからです」(男性 / 20代 / 未加入 / シェルティ1~3歳)
「病院に行く頻度が少ないので、保険料の方が高くついてしまうから」(女性 / 20代 / 未加入 / チワワ3~5歳)
「人間ほどお金がかからないと思うから」(女性 / 20代 / 未加入 / シーズー / 11~13歳)
「いらないと思う」と回答した飼い主さんは、わんちゃんの年齢が若年層で多く見られ、まだ病院のお世話になるようなこともなく、病気や高額な治療費が必要になるとは考えにくいようです。
また、ペット保険によっては補償対象外の病気が多かったり、保険料が高いといったことから、それならば貯金しておこうと思う飼い主さんも多く見られました。
ペット保険の内容は年々良くなってきていますが、一度いらないと思ってしまったらなかなか調べる機会もないため、仕方がないことなのかもしれませんね。
- 愛犬の治療費をクラウドファンディングや寄付で募ることは「賛成」が23.3%と微妙な結果に
愛犬の治療費にクラウドファンディングや寄付を募る行為で最も多かったのは「どちらとも言えない」29.7%でした。
クラウドファンディングや寄付を募るのは個人の自由で、賛同するのも自由なものです。近年は個人のわんちゃんの飼い主さんが愛犬の治療費を集めるために行うことも珍しくありませんが、詐欺やウソなども多く度々問題になっています。
わんちゃんの命を助けたいという気持ちはみんな同じですが、「賛成」と回答した飼い主さんが23.3%にとどまったのは、そういった背景もあるからかもしれません。
- 「命を助けられる」から賛成!「まずは自分で捻出すべき」だから反対!実際のコメントをご紹介
わんちゃんの治療費をクラウドファンディングや寄付で募ることは賛否両論あり、正解のない難しい問題ですが、わんちゃんの飼い主さんは実際にどう思っているのかリアルな声をご紹介します。
【どちらとも言えない】
「治療費を払えないのにペットを飼う資格はない。けれど、お金がないからといって、見捨てれないから悩ましい」(女性 / 30代)
「反対はしないが、自分で工面することを考えないのだろうかと思ってしまう。自分達の生活水準を落とすこともしない人を見ると、ちょっと違う気がする」(女性 / 30代)
「どちらとも言えない」と回答した飼い主さんでは、「気持ちは分かるけど…」「個人の自由だから…」とした上でさまざまな意見がありました。
飼い主さんに対する厳しいコメントも多く見られましたが、すべてはわんちゃんを思ってのコメントに感じられますね。
【どちらかと言えば賛成】
「わんちゃんの命を救う事ができるという意味では賛成。ただし、自分の責任で飼育できる事が最低条件だとも考えているので、他人に頼る方法を全面的に支持することはできないです」(男性 / 30代)
「ひとつの命を守るためにお金が必要で集めようとしてると考えれば普通のことだと思う。しかし、そのようなお金は自分の貯金等から出すべきだとは思う、仮に貯金がないなら借りるべきだと私は思う」(男性 / 10代)
「どちらかと言えば賛成」と回答した飼い主さんも、「命を救えるなら」「気持ちは分かる」とした上で、「他人に頼ることが支持できない」や、「嘘をついて集めようとする人がいる」といったコメントが多く見られました。
両手をあげて賛成できないのは、背景にさまざまな理由があるようです。
【賛成】
「どんな方法でも、治療を施して欲しいから」(女性 / 50代)
「治療費まで手が回らず、犬の健康がないがしろになるから。お金があって、犬が大好きな人から寄付を募るのはいいと思う」(女性 / 20代)
「賛成」と回答した飼い主さんは、純粋に「わんちゃんの命が助かるのであればどんな手段でもいい」というコメントが多く見られました。
「もしかしたら自分がするかもしれないし」といったコメントも見られ、クラウドファンディングや寄付で治療費を募る飼い主さんに抵抗は感じないようです。
【どちらかと言えば反対】
「治療費も捻出できない経済状況でペットを飼うべきではないと思う」(女性 / 30代)
「もともと怪我や病気を想定した上で犬を迎えるものだとは思いますが、治療費が実際捻出できない場合は仕方ないと思います」(女性 / 30代)
「どちらかと言えば反対」では、「そもそも出費があることを想定して飼うべき」といったコメントが多く見られました。
「どうしようもないことも分かるけど…」といったことから、絶対に反対とまではいかないようですが、治療費を備えていない飼い主さんに対して複雑な思いがあるようです。
【反対】
「どうしようもない事情もあるだろうし、実際寄付したこともあるけど、まずは自分で何とかするべきだと思う。ローンや親族に借りる、持ち物を売るなど方法はいくらでもある」(女性 / 40代)
「自分の愛犬の治療費を他人から出してもらうのは違うと思うからです。大切な家族だからこそ自分で頑張って捻出したり予め貯めておくのが当たり前だし、それが飼い主の責任だと思います」(女性 / 30代)
「反対」と回答した飼い主さんも、「気持ちは分かるが」とした上で、「まずは自分で何とか工面すべき」というコメントが多く見られました。
クラウドファンディングや寄付は相手が実際に見えないものであることが多く、貯金があってもクラウドファンディングや寄付を募る飼い主さんがいることから、厳しい意見が出てしまうのは仕方がないことなのかもしれません。
- 一部の銀行から愛犬の治療費を借りることができることを「知らなかった」飼い主さんが9割以上!
わんちゃんの治療費を借りることができる銀行のどうぶつ医療ローンやペットローンを「知らなかった」と回答とした飼い主さんは91.7%と多い結果になりました。
実際、
「もっとこのようなことが世の中に広まって、情報がたくさん集まれば選択肢の幅も広がり良いと思います」(女性 / 40代)
といったコメントも寄せられるように、わんちゃんの治療費が借りられるどうぶつ医療ローンやペットローンがあまり知られていないことがわかります。
クラウドファンディングや寄付は返済する必要はありませんが、時間もかかり不確か。それならば、どうぶつ医療ローンやペットローンですぐに治療を受けさせてあげられるほうがいいのではないでしょうか。
普段から備えておけば銀行から借りる必要もないですが、こういったものもあるということはぜひ覚えておいてくださいね。
■愛犬の治療費が借りられる銀行
【スルガ銀行】
▼「どうぶつ医療ローン:ヘルスケアプラン」
https://www.surugabank.co.jp/reserved/landing/pet/index.html#cardloan
・利用限度額:10万~100万円(年利6.0~12.0%)
▼「どうぶつ医療ローン:高額医療プラン」
https://www.surugabank.co.jp/reserved/landing/pet/index_medical.html#medical
・利用限度額:100万~800万円(年利4.0~7.5%)
【イオン銀行】
▼「ペットローン:イオンアシストプラン」
https://www.aeonbank.co.jp/loan/netfree_loan/pet_loan.html
・利用限度額:10万~700万円(年利3.8~8.8%)
- 愛犬の治療費で困ったことがあれば教えて!「治療費や手術代が高額」「薬代が高い」という声も
動物病院を利用しているわんちゃんの飼い主さんは、愛犬の治療費でどんなことを困ったと思っているのでしょうか。
圧倒的に多く見られたコメントは、「病院代が高い」「薬代が高い」というものでした。実際のコメントをご紹介します。
■実際のコメント
「あまりにも高額なので、貯金を使い果たしてしまいました」(女性 / 30代)
「治療の種類をいくつか提案されましたが、一番愛犬にとって良い治療は治療費がとても高くて選択できませんでした」(男性 / 30代)
「過去の話ですが、ヘルニアの手術が高額ですぐにお金を用意できず自分の生命保険を解約して工面したことがあった」(女性 / 40代)
困ったことでは、病院代や薬代が高いこと自体に困ったと感じる飼い主さんが多く見られました。
人間では健康保険があるので病院代は3割負担で済みますが、わんちゃんは100%自己負担。更に、動物病院は自由診療なので、病院によっては同じ治療をしても倍以上金額が違うというも珍しくはありません。
現金支払いのみの病院やクレジットカード支払いのみといった病院もあり、慌てることのないように事前に動物病院のHPで確認しておくことは大切です。
また、治療にかかる金額や検査費用は動物病院で聞けば目安の金額は教えてくれるので、いくら治療費がかかるのか不安といった飼い主さんは獣医師に聞いてくださいね。
- まとめ
・手術や入院では50万前後の治療費がかかることがある
・ペット保険が必要だと考えている飼い主さんは7割近くいるが加入しているのは3割弱
・わんちゃんの治療費にクラウドファンディングや寄付を募る行為は賛否両論
・銀行でわんちゃんの治療費を借りられることを知らない飼い主さんが多かった
わんちゃんの治療費は保険がないので高額になる傾向にあります。
愛犬が元気に過ごしている姿を見ると動物病院とは無縁な気もしてしまいますが、病気やケガは突然のことで誰にも予測することはできません。
わんちゃんの病院代は高く、病院代がいくらかかるかと躊躇して様子見をしてしまうと病気やケガが悪化してしまうこともあり、気になったらすぐに病院に連れていってあげることがわんちゃんのためでもあります。
どんなに健康に気をつけていても病気になってしまうことはあるので、愛犬は病気にならないと過信するのではなく、病院代貯金やペット保険などもしもに備えておくことが大切です。
- この記事について
▼調査概要
アンケート内容:愛犬の治療費に関するアンケート
調査方法:インターネット調査
対象者:10代~70代以上の全国の犬の飼い主さん300人(男性97人 / 女性203人)
実施期間:2022年4月6日~4月9日
▼運営会社
株式会社PLAN-B(https://www.plan-b.co.jp/)
代表取締役:⿃居本 真徳
従業員数 :171名 ※2021年12月現在(グループ会社含む)
事業内容:デジタルマーケティング事業、メディア事業
※この記事で使用される百分率(%)は各項目の数値が割り切れない場合、その総数が99.9%〜100.1%の間で変動致します。
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