株式会社Logomixへの追加出資を決定
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長 植田浩輔、以下「東大IPC」)が運営するオープンイノベーション推進1号投資事業有限責任組合(以下「AOI1号ファンド」)は、東京科学大学発ベンチャーである株式会社Logomix(本社:東京都文京区、代表取締役 相澤康則、石倉大樹、以下「Logomix」)に対して、1億円の追加出資を行うことを決定しました。

また、今回のLogomixへの投資は、Angel Bridge株式会社、ジャフコグループ株式会社、Sand Hill Angelsに加え、株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社、株式会社デライト・ベンチャーズ、株式会社みらい創造インベストメンツ、農林中金キャピタル株式会社、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)、三菱UFJキャピタル株式会社、あおぞら企業投資株式会社、株式会社りそな銀行、株式会社三井住友銀行、その他エンジェル投資家との共同出資となります。
Logomixは今回の調達資金を活用し、細胞機能エンジニアリング技術を基盤としたマルチインダストリー向けバイオ製品の商業化を加速します。特に米国では、米国市場における細胞治療および再生医療分野への戦略的拡大をさらに加速します。Logomixは自社プラットフォームを、半導体設計におけるArm社のような「産業の基盤」として確立することで、バイオエコノミー分野において、日本の産業競争力強化とイノベーション創出を支える「基盤的な役割」を担うことを目指します。
【米国事業の拡大について】
TechBio領域のリーダーである米国Somite Therapeutics Inc. (シリーズAで4,700万ドルを調達)とパートナーシップを開始し、機械学習を統合して治療成果を予測・向上させる取り組みを開始したほか、米国Massachusetts Institute of Technology(MIT)のRon Weiss教授の研究室との間で再生医療と次世代細胞治療に焦点を当てた共同研究を開始しました。これらの取り組みは、Logomixの独自の大規模ゲノム構築プラットフォームGeno-Writing™ Platformが、最先端の細胞治療開発において汎用的かつ強力な基盤となることを示すものです。 LogomixはAIと再生医療の融合により、今後も米国での創薬パイプライン開発を強力に推進してまいります。
また、米国でのリーダーシップチームを強化するため、がん免疫治療の開発組織である米国Parker Institute for Cancer Immunotherapy元最高医学責任者のRamy Ibrahim博士、および米国ElevateBio共同創業者兼元研究開発社長のMitchell Finer博士をScientific Advisorとして迎えました。ゲノム編集、iPS細胞由来治療、および臨床応用における彼らの深い経験と知見は、Logomixが自社プラットフォームを変革的な量産型細胞治療法へと発展させることに大きく貢献します。
【Logomixのこれまでの取り組み】
Logomixは、「Maximize the potential of cells by our cellular system engineering」をミッションに掲げ、ヒト幹細胞など様々な生物種の細胞機能を効率よく設計・改変する細胞エンジニアリング企業です。ノーベル賞を受賞したCRISPRなど従来の技術がゲノム機能の「一部のみを編集」するのに対し、Logomixの大規模ゲノム構築技術Geno-Writing™はゲノム全体を「大規模に再構築」することで、細胞や微生物に新たな機能を付与し、治療薬、持続可能なバイオ燃料、高機能素材の開発など、幅広いバイオエコノミー分野に貢献しています。Logomixは、半導体産業におけるArmアーキテクチャのように、Geno-Writingプラットフォームを通じて細胞エンジニアリングのための「普遍的なオペレーティングシステム」として成長を目指しており、多様なパートナー企業がゲノムを自在に設計・改変し、細胞や微生物の機能の多様化や高機能化を促進することで、これまで不可能だった画期的な製品開発を実現しようとしています。2023年の約5億円調達以降、Logomixは研究開発を加速させ、Chief Scientific Officerの相澤康則が参加する国際研究チームによる酵母染色体合成の成功や、2025年6月のISSCR(国際幹細胞学会)での幹細胞治療応用に関する発表といった成果を上げています。また、米国企業や欧州企業との共同開発・ライセンス供与を通じて海外事業を積極的に拡大しています。
なお、Logomixでは「創薬」と「バイオものづくり」の2つのグループで新しいメンバーを募集しています。
https://logomix.bio/ja-recruit
東京大学協創プラットフォーム開発 AOI1号 CIO 水本 尚宏 コメント
弊社は1stRoundを通じてLogomix様を2021年から支援して参りました。本ラウンドでも、多くの有力な投資家様に参加頂き大変嬉しく思っています。
弊社も着実な事業伸長を評価し、微力ながら追加投資致しました。同社は、細胞治療への貢献を目指すと同時に、量産に向き合うバイオエンジニアリング企業です。この量産と研究に同時並行で向き合う経営が生み出す相乗効果に期待しています。
株式会社Logomixについて
相澤康則博士(東京科学大学(旧東京工業大学)生命理工学院・准教授)の研究グループが培ってきた生命設計図(ゲノム)を自在に構築・改変する基盤技術によって、地球規模の課題解決と産業の発展に貢献することを目的として2019年に設立しました。
設立 2019年7月
所在地 東京都文京区向丘二丁目3番10号
代表者 相澤 康則、石倉 大樹
URL https://logomix.bio/
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)について
概要 アカデミア周辺のイノベーション・エコシステムの発展を目指す投資事業会社
設立 2016年1月
株主 国立大学法人東京大学(100%)
所在地 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
代表者 代表取締役社長 植田浩輔
URL https://www.utokyo-ipc.co.jp/
【お問い合わせ】
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社
東京都文京区本郷7-3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
TEL: 03-3830-0200 / FAX: 03-3830-0183
Email: info2@utokyo-ipc.co.jp
担当:水本尚宏
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