漏水リスク診断と重要度を組み合わせて地域特性に応じた水道管の管路更新計画策定を支援する『天地人コンパス 宇宙水道局「管路更新課」』のサービスを開始

従来の『天地人コンパス 宇宙水道局「維持管理課」』にも、さらに効率的な維持管理を実現する機能を追加

株式会社天地人

JAXA認定の宇宙ベンチャー株式会社天地人(東京都中央区 代表取締役 櫻庭康人)は、地域特性に応じた水道管の管路更新計画策定を支援する『天地人コンパス 宇宙水道局「管路更新課」』のサービスを開始いたしましたことをお知らせいたします。

見えざる地下のリスクをどう把握するか

上下水道の管路は地下に埋設されているため、地上から正確に状態を把握することは困難です。目に見えない場所で進行する劣化や損傷は、突然の漏水や道路陥没といった形で表面化し、生活や都市機能に重大な影響を及ぼします。

上水道を例に挙げると、現在、日本では年間約2万件以上の漏水事故が発生しています。その主な原因は「老朽化」です。1960年代の高度経済成長期に布設された水道管の多くは設置から40年以上経過したいわゆる経年管で、160,000km(地球約4周分)に達しています。更新費用は1kmあたり2億円と言われ、全国の自治体は危機的な局面を迎えています。

さらに、気候変動による異常気象の増加や地震による地盤変動も管路へのリスクを高めています。しかし、厳しい財政状況と技術者不足により、すべての老朽管を更新することは現実的ではありません。

天地人は、見えざる地下のリスクを以下の2つの観点から把握することが重要だと考えています。

①どの管路が近い将来漏水する可能性が高いか(漏水のリスクを検知する)
②どの管路が重要なのか(その管路の機能が停止した際の、重要施設への影響規模)

どの管路が近い将来漏水する可能性が高い(①)か、というリスクに対するアプローチが従来から提供してきた、漏水リスク診断に基づく音聴調査支援サービス『天地人コンパス 宇宙水道局「維持管理課」』です。

どの管路が重要なのか(②)、というアプローチが新たにサービスを開始した『天地人コンパス 宇宙水道局「管路更新課」』となります。

管路の健全度と重要度

「見えざる地下のリスク」をいかに早期に発見し、効率的に対策を講じるか。その鍵となるのが「管路の健全度評価」です。管路の健全度とは、水道管が本来の性能・安全性・耐久性を保ったまま、正常に機能を維持しているかを示す総合的な指標です。経年劣化の進行度合い、漏水リスク、耐震性、外部影響、水質保全など、複数の要素を総合的に評価して算出します。健全度が高い管路はリスクが低く、逆に健全度が低いほどリスクが高く、より早い対策が必要になります。


管路が機能不全に陥った際に、社会や暮らしにどれほど大きな影響を及ぼすかを把握するために欠かせないのが「重要度」という考え方です。健全度が「管路の状態」を示す指標であるのに対し、重要度は「その管路の機能が停止した際の、重要施設への影響規模」を示します。

天地人の重要度診断アプローチ

『天地人コンパス 宇宙水道局「管路更新課」』では、平時と災害時、両方の観点から上下水道管路の重要度を数値化し、どこに優先的な対策が必要かを明確にする仕組みを提供します。

管路の更新優先順位を決定し計画策定を支援する、『天地人コンパス 宇宙水道局「管路更新課」』

▲画像は「健全度」と「重要度」を任意の重み付けて組み合わせた更新優先度を評価したサンプルです
▲複数のシナリオ例

業界で標準的に用いられるアセットマネジメント手法及びリスク管理手法に基づき、水道管路の現状を評価することで、管路更新計画の策定を支援します。管路診断結果に基づく「健全度」と、一般住宅から重要給水施設(病院、学校、避難所など)まで、あらゆる施設や暮らしへの影響を包括的に考慮した「重要度」を組み合わせて評価することで複数の「更新優先シナリオ」を作成します。

平時の漏水リスクを重視するシナリオや、災害時の社会的影響を重視するシナリオなど、地域課題や目的に応じた柔軟な設定が可能です。環境の変動を考慮したシナリオを通じて、各管路の更新優先順位を合理的かつ透明性をもって決定することで、有用性の高い計画策定を支援します。

「天地人コンパス 宇宙水道局」は、今後も機能強化を行い、全国の自治体における水道インフラの持続可能な運用に貢献してまいります。

漏水リスク管理業務システム、『天地人コンパス 宇宙水道局「維持管理課」』(従来の宇宙水道局)

『天地人コンパス 宇宙水道局「維持管理課」』は、複数の人工衛星が観測した衛星データ(=宇宙ビッグデータ)やオープンデータから約100m四方の範囲内で漏水リスクの可能性区域を5段階で確認・管理できる、クラウド型のシステムです。

新サービスである『天地人コンパス 宇宙水道局「管路更新課」』に合わせて、『天地人コンパス 宇宙水道局「維持管理課」』にもさらに効率的な維持管理を実現する機能を追加しました。

管路単位で漏水リスクを把握する新機能を追加

これまで提供していたメッシュごとの漏水リスク診断に加え、管路ごとのリスク診断をおこなう「管路単位のリスク診断機能」を追加しました。これにより、水道インフラの状態をより細かく把握し、効率的な維持管理が可能になります。

従来のメッシュ単位での漏水リスク診断では、広範囲のリスク分布を分析し、エリア全体の傾向が把握できました。管路単位のリスク診断では、各管路のリスクを個別に評価し、調査の必要性がより詳細に判断できます。メッシュ単位での漏水リスク診断と、管路単位のリスク診断を組み合わせることにより、さらに効率的な維持管理が実現します。

▲メッシュ単位での漏水リスク診断により、広範囲のリスク分布を把握することができます。
▲管路単位のリスク診断により、個々の管路の状態を詳細に知ることができます。

管路単位のリスク診断機能がもたらすメリット

  1. 広域把握 × 詳細診断:メッシュ単位によるエリア全体の包括と、管路単位の診断を考えることで、適切な優先順位を決定

  2. 効率的なメンテナンス計画:各管路ごとの状態を明確にし、リスクの高い箇所に対して迅速な対応が可能

■会社概要

会社名:株式会社 天地人

所在地:東京都中央区日本橋1丁目4−1日本橋一丁目三井ビルディング5階

代表者:代表取締役 櫻庭 康人

事業内容:衛星データを使った土地評価コンサル

公式サイトURL:https://tenchijin.co.jp/

X:https://x.com/tenchijin_pr

Linkedin:https://www.linkedin.com/company/tenchijin/

「天地人コンパス 宇宙水道局」マガジン(公式note記事)

https://note.com/tenchijincompass/m/mcf0244155615/hashtag/580375

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会社概要

株式会社天地人

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URL
https://tenchijin.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都中央区日本橋1丁目4−1 日本橋一丁目三井ビルディング5階
電話番号
-
代表者名
櫻庭康人
上場
未上場
資本金
-
設立
2019年05月