トップアスリートの「主観 × 客観」コンディション管理を、市民ランナーが6週間実 践。ウェアラブルだけでは捉えられない変化を、主観の記録から確認
「ONE TAP SPORTS」で培ったコンディション記録のメソッドについて、市民ランナーも手軽に活用できる可能性を確認

スポーツテック企業の株式会社ユーフォリア(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:橋口 寛、以下 ユーフォリア)は、アリナミン製薬株式会社(本社:東京都千代田区、以下 アリナミン製薬)と共同で、市民ランナーを対象としたコンディション記録に関する検証(以下、本検証)を実施しました。
トップアスリートの現場では、ウェアラブルデバイスから得られる客観データと、選手自身が入力する主観的な体調データの両方を突き合わせてコンディションを把握し、トレーニングを最適化します。本検証では、この「主観 × 客観」の記録メソッドが、指導者が介在しない市民ランナーの日常生活においても実践できるのかを確かめました。
参加した男性市民ランナーは、生活や練習に制限を設けないまま、6週間にわたり日々の体調入力とウェアラブルデバイスの装着を継続し、ビタミン製剤を摂取する期間を設け、各指標の推移を記録しました。アスリートのために磨かれてきた記録の方法が、市民ランナーが自分で実践できる手軽なメソッドとして成立しうることが確認されました。本検証の内容は、2026年8月30日、スポーツ現場での実践的な知見の共有を重視する専門誌『Sport Performance & Science Reports(SPSR)』にて、実践報告として公開されました。
■ 背景
近年、スマートウォッチをはじめとするウェアラブルデバイスの普及により、睡眠や心拍のデータを日常的に記録する市民ランナーが増えています。その一方で、記録されたデータを「自身の体調をどう解釈し、どう調整するか」という具体的なアクションにつなげることは、専門知識も必要となるため容易ではありません。
トップアスリートの現場では、客観的なデータと選手自身の主観的な体調を突き合わせ、コンディションを日々評価する運用が一般化しつつあります。ユーフォリアは2013年以来、この運用を支えるシステムとして「ONE TAP SPORTS」を提供してまいりました。ただし「ONE TAP SPORTS」は、指導者と選手が情報を共有することを前提としたチーム向けのシステムです。個人が一人で、誰に促されることもなく、ウェアラブルデバイスによる客観的なデータ取得と、日々の入力による主観的な体調把握を一定期間、完遂できるのか──こうした使われ方を検証したことは、これまでありませんでした。
今回、ユーフォリアはアリナミン製薬と共同で本検証を実施しました。通常どおりの練習と生活を続けているだけの期間では、記録メソッドが変化を捉えられるのかどうか確認しづらいため、本検証では、アリナミン製薬提供のフルスルチアミン(ビタミンB₁誘導体)配合製剤を4週間摂取する期間を設けました。体調などの変化を抽出し得る状況をつくり、客観的なデータ取得と主観的な体調把握を行いました。
ユーフォリアは、検証の設計、全国からの参加者募集、「ONE TAP SPORTS」を用いた運用、データ解析、レポート執筆までを担いました。
■ 本検証の主な成果(確認できたこと)
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指導者が介在しない環境でも、市民ランナーは日々の体調入力を継続できた
参加者は、睡眠の質・疲労感・ストレス・筋肉痛といった主観的な体調を毎日入力し、自身が普段使っているスマートウォッチを装着し続けました。全国から募集した23名のうち、事前に定めた回答率・装着時間の基準を満たした19名が、6週間にわたり記録を継続しました。生活や練習に制限は設けていません。
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「主観 × 客観」を突き合わせることで、客観データだけでは捉えられない変化が確認された
自覚的な体調(主観)、睡眠時間や心拍変動(客観)、そして別途計測した栄養状態という性質の異なる指標を、同一の期間軸で並べて見ることができました。計測期間を通じて、心拍変動などの客観指標に大きな変化が見られなかった一方、主観的なストレス指標には変化が確認されました。コンディションの微細な変化に対しては、客観データよりも主観的な体感のほうが感度高く捉えられると考えられており、ウェアラブルの数値だけでは「特に変化なし」と見落とされてしまう変化を、主観記録を重ね合わせることで捉えられることが示されました。トップアスリートの現場で確立されてきたこのメソッドは、専用の機器や特別な環境を必要とせず、市民ランナーが自分で実践できる可能性が示されました。
※本検証は、比較対照群を置かない探索的な検証であり、各指標の関係性は解析していますが、指標間の因果関係を示すものではなく、特定の製品の効能効果を示すものでもありません。
※各指標の期間ごとの変化については、レポート本文をご参照ください。
■ 今後の展開
ユーフォリアは「ONE TAP SPORTS」の提供開始以来、トップアスリートの現場でデータに基づくコンディショニングの方法論を蓄積してまいりました。「ONE TAP SPORTS」はチームでの運用を前提としたシステムですが、本検証で確かめられたのは、その根幹にある「主観と客観の両方を見る」というメソッドそのものが、市民ランナーにも手軽に実践できる可能性があるということです。
ユーフォリアは今後も、アスリートの現場で培った知見を、走る人・動く人が自身のコンディションを把握するためのメソッドとして広く共有してまいります。
また、ユーフォリアは、食品・飲料・スポーツ用品などのメーカーで研究開発に関わる皆さまが、自社の製品や素材が人のコンディションにどう関わるのかを調べるための臨床研究・実証実験の支援も行っています。研究の企画・設計から、参加者の募集、実施、データ解析、学術誌への執筆までを一気通貫でご支援しております。本検証も、その体制のもとで実施したものです。
■ 筆頭著者コメント:髙山 史徳(株式会社ユーフォリア 法人事業ディビジョン 学術担当)
市民ランナーの方々は、トレーニング環境も生活リズムも一人ひとり違います。生活を過度に制限した上での測定では、実世界のコンディションは捉えられません。アスリートのコンディショニングでは、ウェアラブルの数値だけを見ても、本人の主観だけを聞いても足りません。両方を並べて初めて意味が読めます。今回の検証で確かめられたのは、このメソッドが、専用の環境を持たない市民ランナーの日常でも成り立ちうるということでした。探索的な取り組みではありますが、アスリートのために磨かれてきた手法が、走るすべての人に開かれたものであることが示されたと思っています。
■ 掲載レポートについて
タイトル:Perceived stress and related conditioning indices following fursultiamine and B-complex supplementation in recreational runners: a single-arm pilot study
著者:髙山 史徳¹, 伊藤 大永¹, 高橋 良輔¹, 漆澤 結記¹, 西窪 栄治², 野村 之博², 成戸 丈紘², 富岡 義仁³
所属:1 株式会社ユーフォリア, 2 アリナミン製薬株式会社, 3 合同会社アウル/リオクリニック 副院長
掲載誌:Sport Performance & Science Reports(SPSR)
公開日:2026年8月30日
ライセンス:CC-BY 4.0
■ ONE TAP SPORTS(ワンタップスポーツ)について:https://one-tap.jp
「ONE TAP SPORTS」は、コンディション機能・トレーニング機能・インジュリー機能などで構成され、試合や練習を通じて得られる行動データに加えて、食事メニューやケガの状態などを組み合わせて分析することにより、トレーナー・コーチ・監督等の指導者が選手へ適切な指導やアドバイスを行うことを可能にするデータマネジメントシステムです。 アナログでの情報収集・管理・指導が主流だったスポーツの現場において、アスリートのコンディションなどさまざまな情報を「見える化」し、コンディション管理・ピーキング・ケガ予防をサポートしています。現在、ラグビー日本代表をはじめとする75の日本代表チーム、プロチームを中心に国内外で延べ80競技・7,500チーム以上への導入実績があります(2026年7月時点)。
■ 株式会社ユーフォリア について
ユーフォリアは「人とスポーツの出合いを幸福にする。」をミッションに、スポーツの課題をテクノロジーで解決するスポーツテック企業です。選手のコンディション管理・ケガ予防のためのSaaS型データマネジメントシステム「ONE TAP SPORTS(ワンタップスポーツ)」、スクール・部活動のための運営管理アプリ「Sgrum(スグラム)」、各種団体のためのグループコミュニケーションサービス「らくらく連絡網+(プラス)」などを開発・提供しているほか、Oura Ringをはじめとするスポーツテックデバイスの販売パートナーとして、デバイスからデータ基盤までを一貫して提供しています。また、スポーツと一般企業の双方に向けたマルチエージェントAIサービス「QUARIA AI」を開発しています。さらに、スポーツで培った知見とテクノロジーを、企業のビジネス課題解決にも展開しています。
本社 :東京都千代田区麹町4-8-1 麹町クリスタルシティ東館10階
設立 :2008年8月18日
代表者 :代表取締役CEO 橋口 寛
事業内容:スポーツ領域における ITソリューション提供(コンディショニング管理・各種データベース開発・コンサルティング)、スポーツテックデバイスの販売、スポーツマーケティング(戦略構築・商品企画・実行支援)、スポーツデータサイエンス、臨床研究支援、健康経営支援
URL :https://eu-phoria.jp
各サービスサイト▼
ONE TAP SPORTS: https://one-tap.jp
Sgrum: https://service.sgrum.com
らくらく連絡網+: https://www.ra9plus.jp
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社ユーフォリア 広報担当 E-mail:pr@eu-phoria.jp
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