AI時代の働き方と人事の役割を提示する『AI時代の人的資本経営』を出版
~テクノロジーと人間の知性・感性を掛け合わせた働き方と人事の変革を提言~
株式会社日本総合研究所(本社:東京都品川区、代表取締役社長:内川淳、以下「日本総研」)は、2025年12月26日に『AI時代の人的資本経営 従業員価値向上のためのこれからの人材戦略』(以下「本書」)を出版します。

■背景
1990年代初頭のバブル経済崩壊から30年以上にわたり、多くの企業では人員抑制と人件費削減を中心とした人材マネジメントが行われてきました。しかし現在、日本経済は「失われた30年」の踊り場を抜けて新たな成長を追求するステージに到達し、企業経営においても成長志向の人材戦略が模索されるようになっています。
その理論的支柱となっているのが人的資本経営です。人的資本経営とは、「人材を『資本』として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方」(経済産業省)と定義されています。しかし、労働力人口が稀少化している今、企業は人材投資によって得るリターンの拡大を求めるだけではなく、従業員にとってもその会社で働くことによって得られる有形無形のリターンを最大化することができるような従業員中心志向の人材マネジメントを追求する必要があります。
また、人的資本経営を加速させるうえでもう一つの欠かせない要素がAIです。人事の現場でもAIの活用は着実に進んでおり、近い将来、AIが人材マネジメントの在り方や人事の役割に大きな変革をもたらすことは必至です。ただし、それは「AIが普及すると人事の仕事が省力化される」という単純な業務効率化のシナリオではありません。AIにできること、できないことを見極め、AIと人間が協働していくことが求められています。
■本書概要
本書では、AI (Artificial Intelligence:人工知能)に対して人間のもつ知性・感性をHI (Human Intelligence) と定義し、テクノロジーと人間の知性・感性の掛け合わせによる働き方と人事の変革を提言します。
AIの進化が仕事の能力観を変容させ、知識やスキルを持つことよりもそれらを活用する力のほうが価値を持つ時代へのシフトが始まっています。こうした状況の中で、HIの力を最大限に引き出すために、今後は従業員の主体的な学びや、フラットで柔軟な組織構造を実現することが重要です。AIが人間を代替するのではなく、AIとHIがそれぞれの強みを活かして協働できるようにしていく必要があるのです。
このような時代に、人事部や人事部員はいかにして組織と個人の潜在価値を引き出していくべきか。企業価値と従業員価値の向上を両立する人材マネジメントのあるべき姿と、人事が果たすべき役割を解説することを通じて、AI時代の人的資本経営のアジェンダとその解決に向けたソリューションを提示します。
■書誌情報
書名 : AI時代の人的資本経営 従業員価値向上のためのこれからの人材戦略
著者 : 株式会社日本総合研究所 ポスト人的資本経営研究会 & 先端技術ラボ
林浩二、國澤勇人、髙橋千亜希、村井庸平、石井隆介、磯部圭将、豊間根花、
近藤浩史、伊藤蓮
定価 : 2,750円(税込)
体裁 : A5判・240ページ
ISBN : 978-4-8005-9389-4
発売日: 2025年12月26日
発行 : 株式会社日本能率協会マネジメントセンター
詳細ページ: https://www.jri.co.jp/company/book/2025/detail/202512_AIjintekishihon
■目次
第1章 人的資本経営の功績と課題
第2章 人材希少化における人的資本戦略
第3章 AI 進化が変える人的資本経営の前提
第4章 「人間らしさ」を取り戻すHI の再定義
第5章 AI × HIの協働によるHRM 革新
第6章 AI 時代の人事機能の革新とHRプロフェッショナルの役割
第7章 AIと人の協働のあり方
付 録 AIの基礎知識 その変遷と技術の概要
■本件に関するお問い合わせ先
【報道関係者様】広報部 金井 電話: 080-3437-9449
【一般のお客様】リサーチ・コンサルティング部門 林 メール: hayashi.koji@jri.co.jp
すべての画像
