自分なりの「絵画の見かた」を発見できる! 『美術手帖』12月号は絵画特集
美術家・梅津庸一が完全監修
アーティストと、見る側のあいだで生まれる「絵画」の魅力。既存の評判や情報だけにたよるのではなく、自らの目でそれを再発見する方法をつかめれば、絵画がよりいっそう面白くなる。 絵画を楽しむ様々なヒントがつまった特集が発売。
そのような状況において、「もの」としての絵画を改めてとらえ直そうという試みが本特集である。監修を務めるのは、美術家で私塾「パープルーム」を運営する梅津庸一。鑑賞者が自ら面白さを見出せるよう、つくり手と受け手、両方の視点から、様々な「絵画の見方」を提案している。
「パープルームの絵画講座」では、実際に1枚の絵画ができるまでのプロセスを紹介。画面上の色やかたち一つひとつが、どのような思考と運動のプロセスを経て配置されているのか、つくり手の視点でたどることができる。
哲学者の千葉雅也はインタビューで、絵画を見る際に「絵筆の動きをたどることで、描くという行為を追体験することができる」と語り、絵画とは認知経験のプロセスの記録である、と説明している。「美術」とは何か?「絵画」とは何か?ということを原理的に説いているので、まずは本記事を一読することをおすすめする。
ここで紹介されている様々な眼差しを通して、絵画を見る面白さや、いままで見えていなかった魅力が浮かび上がってくるのではないだろうか。
--------------
【特集】
絵画の見かた
梅津庸一=監修
絵画とはなんだろうか?
梅津庸一=文
ビジュアルページ
いかにして絵画は生まれるのか?
青木陵子×大山エンリコイサム×梅沢和木×KOURYOU
絵画をどう判断するのか?
会田誠×海老澤功×西村有未
なぜ絵画を描くのか?
木下晋×弓指寛治
インタビュー
シャルリン・フォン・ハイル
エステバン・ジェファーソン
かないみき=聞き手
荒川医×ユタ・クータ
絵画の味方──文脈についてのコメント
美大で何を学ぶか? 絵画教育の課題と未来
荒木慎也×山口つばさ×梅津庸一
パープルームの絵画講座:時系列でたどる絵画の制作プロセス
安藤裕美=マンガ
千葉雅也インタビュー
絵画を見ることは、描くことの追体験である
コレクターは何を買っているのか?
南塚真史インタビュー:アーティストとの共闘で生み出す新たな価値
東京・銀座画廊シーンの今昔
平澤碧+細川英一(ART DIVER)=文
續橋仁子インタビュー:作家が語る公募団体展の姿
美術団体と“美術”の幻想
藤田一人=文
台頭する日本画の正統とフラジャイル・モダン第二世代
──京都絵画シーンをめぐって
梅津庸一=文
はらっぱと不純物
──絵画王国・愛知をめぐって
副田一穂=文
イザベレ・グラーフインタビュー
大森俊克=聞き手
富井玲子インタビュー
梅津庸一=聞き手
絵画原理で生きること。
梅津庸一=文
----
ARTIST PICK UP
ミヒャエル・ボレマンス/ロッカクアヤコ
ARTIST INTERVIEW
エキソニモ
四方幸子=聞き手
-------------------------------------------------
『美術手帖』12月号 2020年11月7日(土)発売
定価1600円+税
発行元=美術出版社
『美術手帖』公式サイト https://www.bijutsu.press/books/4579/
Amazonサイト https://www.amazon.co.jp/dp/B08KQ9799R
すべての画像