ピジョンが全面的に開設を支援した「日本橋 母乳バンク」が5年目を迎え、意識調査を実施 母乳バンク「言葉も内容も知っている」割合は約3割と横ばいが続く
~妊娠期からの認知拡大を目指し、10月11日(金)より寄付キャンペーンを実施~
ピジョン株式会社(本社:東京、社長:北澤 憲政)は、専門的なケアが必要な赤ちゃんとご家族向けの支援活動「ちいさな産声サポートプロジェクト」の一環として、一般社団法人 日本母乳バンク協会(代表理事:水野克己)の活動に賛同し2020年から同協会の支援を開始。「日本橋 母乳バンク(所在地:当社本社1階)」の開設を全面的にサポートする等、ゴールドスポンサーとして継続的に支援を行っています。
2023年度には、国内でドナーミルクを利用した赤ちゃんが初めて1,000人を超え、昨年度比約4割増と今後も需要の拡大が見込まれます。その一方で当社が毎年実施している「母乳バンクに関する意識調査」では、母乳バンクについて「言葉も内容も知っている」と回答した方の割合が約3割と2022年から横ばいが続き、特にプレママの認知度が低いことが明らかになりました。
この結果を受け、母乳バンクのさらなる認知拡大を目指し、株式会社赤ちゃん本舗の協力を得て、全国のアカチャンホンポとアカチャンホンポ オンラインショップにて対象商品の売上の一部を寄付する「母乳バンク寄付キャンペーン」を、今年も アカチャンホンポの「マタニティコレクション※」の開催に合わせ2024年10月11日(金)~12月31日(火) まで実施いたします。
※ アカチャンホンポ マタニティコレクションの開催期間は10月11日(金)~10月23日(水)まで
■母乳バンクに関する意識調査 主要トピックス
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今回の意識調査で、母乳バンクについて「言葉も内容も知っている」「言葉を聞いたことがある」と回答した割合は約7割、「言葉も内容も知っている」と回答した割合は約3割と、母乳バンク認知度は直近3年間でほぼ横ばい。
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属性比較では、「言葉も内容も知っている」と回答したママは31.0%だったのに対し、プレママは24.8%と約6ポイント低い。
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母乳バンクの認知時期について、「妊娠前・妊娠中に知っておいた方が良い」と回答した割合は約8割と、現状の認知状況と乖離がある。
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「ドナーミルク利用に抵抗を感じる」方は昨年とほぼ同様の54.5%と、依然抵抗感が残る。
当社は今後も、より多くの方に深く正しく母乳バンクを理解いただくための普及啓発活動を継続していきます。
■調査結果詳細
<調査概要>
調査対象者:プレママ・プレパパ(現在妊娠されている母親、現在妊娠されている配偶者がいる父親/20~49歳)516名
ママ・パパ(現在3歳未満の赤ちゃんを持つ母親、父親/20~49歳)516名 合計1,032名
実施期間:2024年6月27日~7月1日 調査主体:ピジョン株式会社 調査方法:インターネット調査 調査会社:株式会社マクロミル
1.プレママ・ママの母乳バンクの認知度は約7割、「言葉も内容も知っている」は約3割に留まる
母乳バンクについて、「言葉も内容も知っている」「言葉を聞いたことがある」と回答した割合は約7割、中でも「言葉も内容も知っている」と回答した割合は約3割と、直近3年間はほぼ同様の結果となっており、認知度は横ばいが続いています。
プレママとママの比較では「言葉も内容も知っている」と回答したママは31.0%だったのに対し、プレママは約6ポイント低い24.8%と、プレママの認知度の低さが明らかになりました。
2.約8割のプレママ・ママが、「出産前に母乳バンクについて知っておいた方が良い」と回答
「母乳バンクについて、どの時期までに知っておいた方が良いと思いますか」の質問には、約8割が「出産前(妊娠前・妊娠中)に母乳バンクについて知っておいた方が良い」と回答しました。前出の“プレママの母乳バンク認知度が低い”現状と、“知っておいた方が良いと思う”時期には乖離があることが分かりました。
実際にドナーミルクを利用したご家族からは「急な出産だったため、色々なことに気持ちも頭も追いつかず混乱した状態の中判断しなくてはならないので、少しでも事前に(ドナーミルクの)存在を知っていたかった」、「母乳があまり出ないことがショックだったので事前に(ドナーミルクについて)知っていたら心が軽かったと思う」などの声が聞かれ、出産前に母乳バンクを知っておくことは重要と言えます。
3.ドナーミルク利用については54.5%が「抵抗を感じる」と回答し、依然抵抗感が残る
ドナーミルクの利用に「抵抗を感じる」と回答したプレママ・ママは、昨年とほぼ同様で54.5%でした。
母乳バンク非認知者は53.5%が「利用に抵抗を感じる」と答えたのに対し、母乳バンク認知者(「言葉も、内容も知っている」と回答した方)で「利用に抵抗を感じる」と回答した方は32.6%と、大幅に抵抗を感じる割合が減少。母乳バンクの認知・理解の向上がドナーミルク利用時の抵抗感低減につながると考えられます。
■母乳バンク寄付キャンペーン概要
日本では年間約6,000人※の極低出生体重児が生まれ、約5,000人の赤ちゃんがドナーミルクを必要としています。当社は、ちいさく生まれた赤ちゃんの健やかな成長を願い、2020年から商品の売上の一部を日本母乳バンク協会に寄付するキャンペーンを開始しました。多くの方々に賛同いただき、本キャンペーンの寄付金額は2020年~2024年6月末までの合計で10,663,210円となりました。本キャンペーンで集まった寄付金は、母乳の低温殺菌や検査など、赤ちゃんに安全なドナーミルクを提供するための費用に充てられます。
※令和4年(2022)人口動態統計
①アカチャンホンポ 母乳バンク寄付キャンペーン
今年度の寄付キャンペーンは、全国のアカチャンホンポとアカチャンホンポ オンラインショップにて開催され、第一弾として2024年4月26日(金)~6月30日(日)にアカチャンホンポで実施いたしました寄付キャンペーンでは、266,510円の寄付金額となりました。
今年度第二弾となる母乳バンク寄付キャンペーンは、アカチャンホンポの「マタニティコレクション」の開催に合わせ10月11日(金)より開始いたします。
■対象期間
2024年10月11日(金)~12月31日(火)
※期間中にアカチャンホンポで購入された対象商品の数量に準じて寄付を行います。
■実施店舗
全国のアカチャンホンポ および アカチャンホンポ オンラインショップ
※商品パッケージが異なる場合がございます。 ※一部店舗でお取り扱いがない場合がございます。
■実施内容
期間中にご購入いただい上記対象商品1個につき10円を当社から日本母乳バンク協会へ寄付いたします。
②ピジョン公式X(旧Twitter)母乳バンク寄付キャンペーン
ピジョン公式Xにて、1リポストつき 10 円を当社から日本母乳バンク協会へ寄付するキャンペーンも実施いたします。
■対象期間
第1弾:10月11日(金)~11月8日(金)
第2弾:11月15日(金)~12月13日(金)
■実施内容
ピジョン公式X (@pigeoninfo)が発信する、本キャンペーンに関するポストの期間中のリポスト数に応じ、当社から日本母乳バンク協会へ寄付いたします(1リポストにつき10 円)。
【参考資料】
■「ちいさな産声サポートプロジェクト」とは
ピジョンは、早産で生まれた赤ちゃん、低体重で生まれた赤ちゃん、病気の治療が必要な赤ちゃんなど、専門的なケアを必要とする赤ちゃん一人ひとりの健やかな成長を支え、ご家族がより安心し幸せを実感できるように「ちいさな産声サポートプロジェクト」を各国で行っています。
このプロジェクトの取り組みとして、2020年9月の「日本橋 母乳バンク」の開設サポートをはじめ、社会への母乳バンクの普及啓発活動などの継続した支援を実施しております。
■ピジョンの具体的な支援について
ピジョンは2020年から日本母乳バンク協会のゴールドスポンサーとして支援を開始、同年9月には、当時国内2拠点目となる母乳バンク「日本橋 母乳バンク」(運営:日本母乳バンク協会)を、当社の全面サポートによりピジョン本社1階に開設しました。また、当社の独自の強みである、ママ・パパ、プレママ・プレパパとの接点を活かし、国内シェア8割以上の商品パッケージに母乳バンクの情報を記載した他、対象商品の売上の一部を同協会に寄付するキャンペーンを実施。さらに、社会への母乳バンクの普及およびドナーミルク利用の抵抗感を低減するため、普及啓発動画の作成や、情報Bookの無償提供などを行っています。
主力商品に「母乳バンク紹介リーフレット」を同封
ドナーが使用する
母乳フリーザーパックの無償提供
ドナーミルクを使用した赤ちゃんとご家族の座談会の開催
医療従事者向けドナーミルク・スタートガイド(動画)
ドナーミルクを導入する病院の医療従事者の方へ母乳バンク・ドナーミルクの情報をまとめた動画を制作
【参考資料2】
■母乳・ドナーミルクはなぜ必要なのか
母乳には、赤ちゃんにとって必要な栄養素がバランスよく、消化しやすい形で含まれており 「最適な栄養食」と言われます。特に、様々な感染症、病気にかかるリスクが高い早産児において、母乳には赤ちゃんの生死にかかわる壊死性腸炎(腸の一部が壊死する病気)に罹患するリスクを、人工乳のおよそ1/3 に低下させる効果があることがわかっており※1、「母乳は薬」とも言われています。また、早産児がかかりやすい未熟児網膜症や慢性肺疾患などの予防に役立つ物質が含まれているほか※2・3、長期的な神経発達予後を改善する効果についてのエビデンスも出てきています※4・5。しかし、全ての母親が、出産直後から充分な母乳が出るわけではなく、早産となった場合には、母親が必要量の母乳を与えられないこともあります。そのような際に、ドナーミルクを提供することで、上記のような疾患の罹患率と重症度を低下させ、長期的予後の改善を図ることができます。
※1 Quigley MA. Henderson G. Anthony MY. et al. Formula milk versus donor breast milk for feeding preterm or low birth weight infants. Cochrane
Database Syst Rev. 2007; (4):CD002971.
※2 Patel AL et al. Influence of own mother's milk on bronchopulmonary dysplasia and costs. Arch Dis Child Fetal Neonat Ed. 2017;102(3):F256-F261.
※3 Zhou J et al. Human milk feeding as a protective factor for retinopathy of prematurity: a meta-analysis. Pediatrics. 2015;136(6):e1576-1586.
※4 Lewandowski AJ et al. Breast milk consumption in preterm neonates and cardiac shape in adulthood. Pediatrics. 2016;138(1):pii:e20160050.
※5 Vohr BR et al. Beneficial effects of breast milk in the neonatal intensive care unit on the developmental outcome of extremely low birth weight infants at 18 months of age. Pediatrics. 2006;118(1):e115-123.
■世界の母乳バンクの現状と日本における母乳バンクの課題
2002年にWHO(世界保健機構)より「母親の母乳が得られない場合は、ドナーミルクが第一選択である」と推奨されたことをきっかけに、今では世界50ヵ国以上で600ヵ所を超える母乳バンクが開設されています。日本では、2017 年に一般社団法人 日本母乳バンク協会が設立され、2019年当時日本に唯一の昭和大学江東豊洲病院内の母乳バンクでは、2018年9月から2019年8月までの1年間において80例に対応しました。しかし、日本においてドナーミルクが必要な赤ちゃんは年間5,000人と想定され、施設が圧倒的に不足しているのが現状です。一方で、2019年7月には、日本小児医療保健協議会栄養委員会から「自母乳が不足する場合や得られない場合、次の選択肢は認可された母乳バンクで低温殺菌されたドナーミルクである」との提言が出され、母乳バンクの普及が一層期待される状況となりました。
そのような背景から、2020年9月に「日本橋 母乳バンク」が開設され、その後2022年4月に「日本財団母乳バンク」が稼働を開始、2023年には東京以外では初となる「藤田医科大学病院日本財団母乳バンク(ドナーミルクのストック拠点)」が開設されたことにより、供給面が圧倒的に不足している状況は解消しましたが、ドナーミルクの需要増が益々見込まれることから、今後も安定的な供給体制の整備が求められます。
■母乳バンク協会概要
日本母乳バンク協会は、日本の新生児医療において「母乳」の活用を促進することを主な目的として2017年5月に設立された一般社団法人です。本協会は「母乳提供者の善意」を基盤に、以下を主な内容として活動をされています。
・提供者の健康チェック
・提供母乳の各種検査(血液検査によるスクリーニング検査を含む)
・提供母乳の安全な保管、保存、その方法の開発
・低出生体重児への母乳の提供
・低出生体重児の母親への母乳育児支援
・周産期医療における効果的な「母乳活用」の研究
ピジョン株式会社
ピジョンは、育児用品をはじめ、マタニティ用品・介護用品・保育サービスなどを手掛けるブランドです。
70年以上に亘る研究に基づき、製品やサービスを提供することによって、この世界をもっと赤ちゃんにやさしい場所にしたいと考えています。
ピジョンは、赤ちゃんが生まれながらに持つ素晴らしい力を育み、すべての赤ちゃんがありのままに輝ける世界の創造を目指していきます。
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