全国カーライフ実態調査(2017年) ~「ドライブレコーダー」の搭載率上昇傾向 3年で7.2ポイント増加
◆走行距離短めのドライバーが増加、車の維持費は過去最安を更新
◆軽自動車ユーザーの「自動車税」負担感は年々上昇、7年前より23.8ポイント増加
◆「新エコカー減税」の認知率は69%、「保険料の自動ブレーキ割引」の認知率は48%
◆普及が進むハイブリッド自動車、7年前より10.8ポイント増加
◆巻き込まれないか心配なこと 1位「ペダル踏み間違い事故」 昨年6位から急上昇
◆「ドライブレコーダー」の搭載率も上昇傾向 3年で7.2ポイント増加
◆「準自動パイロット(自動運転レベル2)」はドライバーの6割半が利用意向
調査全文→ http://from.sonysonpo.co.jp/topics/pr/2017/11/20171120_1.html
【運転実態と車の維持費】
◆走行距離短めのドライバーが増加、車の維持費は過去最安を更新
1ヵ月あたりの車の維持費は平均11,800円、3年前より4,000円減少
◆軽自動車ユーザーの「自動車税」負担感は年々上昇、7年前より23.8ポイント増加
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自家用車を所有し、月に1回以上車を運転する18歳~59歳の男女1,000名(全回答者)に、年間走行距離を聞いたところ、「3,000km以下」が15.0%、「5,000km以下」が33.5%となり、5,000km以下までの合計で5割弱(48.5%)、「7,000km以下」は19.3%で、7,000km以下までの合計で7割弱(67.8%)という回答が集まり、年間走行距離平均6,018kmとなりました。
男女別に年間走行距離の平均をみると、男性は6,336km、女性は5,700kmとなり、男性のほうが女性よりも走行距離が長い傾向がみられました。居住地別では、都市部(※1)では5,087km、地方では6,226kmと、地方のほうが長くなっています。
また、過去3回(2014年~2016年)の調査結果と比較すると、「3,000km以下」(15.0%)や「5,000km以下」(33.5%)との回答が過去最高で、平均走行距離(6,018km)が最も短くなりました。最近では、年間の走行距離が短いドライバーが増えてきているようです。
(※1):市・区における人口ランキングの上位都市(1位~8位)である、北海道札幌市、東京都23区、神奈川県横浜市、愛知県名古屋市、京都府京都市、大阪府大阪市、兵庫県神戸市、福岡県福岡市を「都市部」とし、それ以外を「地方」とした。
次に、1ヵ月あたりの車の維持費(※2)を聞いたところ、「5,000円未満」(20.0%)や「5,000円~10,000円未満」(35.3%)、「10,000円~15,000円未満」(20.8%)に回答が集まり、平均額は11,800円(※3)となりました。
(※2):保険料、ガソリン代・燃料代、駐車場代、修理代等のことで、税金、ローン返済、有料道路通行料は除きます。
(※3):100円未満は四捨五入
主に運転している車のタイプ別に維持費の平均額をみると、軽自動車(9,300円)やコンパクトカー(11,200円)など、小型の自動車の維持費は、そのほかのタイプよりも安くなりました。
また、車の維持費の平均額(11,800円)を過去7回(2010年~2016年)の調査結果と比較すると、3年前(2014年15,800円)より4,000円減少し、調査開始以来、最も安くなりました。走る距離が減った分、車の維持費も減少傾向にあるのではないでしょうか。
続いて、車の諸経費で負担に感じるものを複数回答で聞いたところ、「車検・点検費」(68.9%)と「自動車税」(68.7%)がほぼ同率、次いで、「自動車保険料」(56.1%)、「ガソリン代・燃料代」(50.2%)が続きました。
居住地別にみると、都市部では「駐車場代」を負担に感じる割合が43.2%と、地方(19.2%)に比べて高くなりました。
また、「自動車税」を負担に感じる割合(68.7%)を過去7回(2010年~2016年)の調査結果と比較すると、昨年(2016年63.7%)から5.0ポイントの増加、一昨年(2015年61.6%)からは7.1ポイントの増加となりました。“新エコカー減税”が導入され、エコカー減税が適用される車種の燃費基準が厳しくなっていき、そのことが負担感上昇の背景にあるのではないでしょうか。さらに、軽自動車に乗っている方が「自動車税」を負担に感じる割合(2017年63.2%)に注目すると、新車登録される軽自動車の軽自動車税額があがったのに加え、新車登録から13年経過した軽自動車には自動車重量税がかかるようになった一昨年(2015年52.5%)より10.7ポイントの増加、調査開始時点の7年前(2010年39.4%)より23.8ポイントの増加となっています。軽自動車に乗っている方には、“年々、税負担が重くなってきた”と感じている方が多いのではないでしょうか。
【減税・保険料の割引】
◆「新エコカー減税」の認知率は69%、「保険料の自動ブレーキ割引」の認知率は48%
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自動車税を負担に感じる方が増えていることがわかりましたが、エコカー減税の適用基準が厳しくなったことは、どの程度知られていたのでしょうか。
全回答者1,000名に、「新エコカー減税(エコカー減税の基準の厳格化)」(※4)のことを知っていたか聞いたところ、「内容を知っていた」が17.6%、「聞いたことがある程度」が51.7%となり、それらを合計した認知率は69.3%となりました。およそ7割の方が新エコカー減税のことを認知していましたが、内容を知っていた方は2割未満でした。
また、自動車保険料についても負担に感じている方が少なくありませんでしたが、自動車保険に関する新しい割引や新しい仕組みの保険のことは、どの程度知られているのでしょうか。
全回答者1,000名に、自動車保険会社各社が導入を予定・検討している「先進安全自動車割引(ASV割引)」(※5)について聞いたところ、「内容を知っていた」が12.1%、「聞いたことがある程度」が36.3%となり、認知率は48.4%となりました。
男女別にみると、男性の認知率は57.0%で、女性(39.8%)よりも高くなりました。自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)の搭載状況によって自動車保険料が割引となる制度の導入に、注目している男性ドライバーが多いようです。
さらに、運転特性(速度・加減速・ハンドル操作等)によって、保険料が増減する仕組みの自動車保険、「テレマティクス保険(PHYD(運転行動連動)型)」(※6)について知っていたか聞いたところ、「内容を知っていた」が7.9%、「聞いたことがある程度」が25.5%で、認知率は33.4%となりました。
年代別にみると、10代・20代の認知率は42.8%で、そのほかの年代よりも高くなりました。若い世代は、安全につながるスムーズな運転をすると保険料が安くなる仕組みの保険に関心を寄せているようです。
(※4):「2017年から、“エコカー減税”が適用される条件が厳しくなり、減税を受けるためにはより高い環境性能が必要となったこと。」と説明を提示し聴取。
(※5):「先進安全装置(ASV)を搭載した自動車の保険料を割引。2018年から、自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)搭載車両の保険料が最大9%安くなる見通し。」と説明を提示し聴取。
(※6):「運転者の運転特性(速度・加減速・ハンドル操作等)によって、保険料を増減させる仕組みの保険。日本では2015年から販売されている。」と説明を提示し聴取。
【今乗っている車】
◆軽自動車の人気にかげり?軽自動車ユーザーの割合が昨年比で6.9ポイント減少
◆普及が進むハイブリッド自動車、7年前より10.8ポイント増加
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全回答者1,000名に、主に運転している車のボディタイプを聞いたところ、「軽自動車」が最も多く35.9%、次いで、「コンパクトカー」が19.0%、「ミニバン」が15.2%、「セダン」が10.4%で続きました。
「軽自動車」を主に運転している割合(35.9%)を過去7回(2010年~2016年)の調査結果と比較すると、7年前(28.3%)から年々増加して過去最高値となった昨年(42.8%)から、今年は6.9ポイント減少していることがわかりました。軽自動車ユーザーの割合が減少に転じ、やや人気にかげりが見え始めています。
では、反対に人気が増しているのはどのタイプの車でしょうか。そのほかのボディタイプの車について、昨年比で増加しているものに注目すると、50代では、「コンパクトカー」を運転している割合が10.4ポイント増加(2016年16.0%→2017年26.4%)し、10代・20代と30代では、「SUV・クロカン」を運転している割合が倍増(2016年:10代・20代4.0%、30代4.4%→2017年:10代・20代8.0%、30代8.8%)していることがわかりました。
続いて、主に運転している車の燃料(エンジン)タイプを聞いたところ、「ガソリン自動車」が82.1%、「ハイブリッド自動車(HV)」が13.0%となりました。
「ハイブリッド自動車」を主に運転している割合(13.0%)を過去7回(2010年~2016年)の調査結果と比較すると、昨年(2016年8.6%)からは4.4ポイント増加、調査開始時点の7年前(2010年2.2%)からは10.8ポイント増加していることがわかりました。徐々にハイブリッド自動車が普及してきている様子がうかがえます。
【車の買替えと次に乗りたい車】
◆次に乗りたい車 「軽自動車」は昨年比で6.7ポイント減少もトップをキープ
「コンパクトカー」は昨年比4.4ポイント増で初の2位に
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全回答者1,000名に、今後車を買替える予定について聞いたところ、「半年以内」が3.5%、「1年以内」が6.4%、「2年以内」が10.5%、「3年以内」が11.9%、「5年以内」が12.5%となり、今後5年以内に買替える予定のある割合は累計で44.8%となりました。また、「買替えはせず、手放す予定」は6.6%となっています。
次に、車を買替える予定がある934名に、次に車を買替える時に購入したい車のボディタイプを聞いたところ、「軽自動車」が25.7%で最も多く、「コンパクトカー」が16.7%、「ミニバン」が12.3%で続きました。
年代別にみると、「SUV・クロカン」は10代・20代では11.7%、30代では14.6%となり、そのほかの年代よりも高くなりました。若い世代でのSUV人気は、今後も続きそうです。
また、2015年・2016年の調査結果と比較すると、「軽自動車」は、昨年(32.4%)から6.7ポイント減少する結果となりましたが、今年も1位をキープしました。他方、「コンパクトカー」は、昨年(12.3%)から4.4ポイント増加し、「ミニバン」を抜いて、初の2位となりました。
さらに、次に車を買替える時に購入したい車の燃料(エンジン)タイプを聞いたところ、「ガソリン自動車」が38.7%、「ハイブリッド自動車(HV)」が27.4%となりました。
【自動車事故】
◆巻き込まれないか心配なこと 1位は「ペダル踏み間違い事故」 昨年6位から急上昇
◆「最近1年の事故経験率」7.4%、7年間で最も低い割合に
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全回答者1,000名に、車社会で過ごすなかで、事故・トラブルに巻き込まれないかと恐怖を感じること(※体験したことに限らず、ニュースなどで知ったことを含む)は何か聞いたところ、「ブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故」が54.5%で最多回答になり、2位はわずかの差で「高齢者・高齢運転者との事故」(53.7%)、3位は「飲酒運転による事故」(48.7%)、4位は「居眠り運転による事故」(47.7%)、5位は「スマホ・携帯電話のながら運転による事故」(44.1%)となりました。交通事故のニュースなどを通して、これらの事故に巻き込まれてしまわないか、何かの間違いで自分が起こしてしまわないかと恐怖を感じている方が多いようです。
同様の質問を行った昨年の調査結果と比較すると、「ブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故」(昨年6位→今年1位)や「高齢者・高齢運転者との事故」(昨年4位→今年2位)は、順位を上昇させていることがわかりました。高齢運転者によるペダル踏み間違い事故が多数報道されたことで、これらの問題への危機感が高まってきたのではないでしょうか。
では、自動車事故はどのくらいの方が経験しているのでしょうか。全回答者1,000名に、自分が運転している時に事故に遭った経験があるか聞いたところ、「経験がある」が51.1%となりました。また、この1年で事故の経験があるかについても聞いたところ、「経験がある」が7.4%となりました。
この1年で自動車事故の「経験がある」割合(7.4%)を過去6回(2011年~2016年)の調査結果と比較すると、3年前(2014年9.8%)からわずかな変化ながら減少傾向に転じ、3年で2.4ポイントの減少となりました。その結果、本調査においては、今年はこの7年間で最も交通事故に遭遇した方の割合が低い年となっています。自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)の普及などによって、事故率が減少し始めている兆候かもしれません。
【先進安全自動車と自動運転】
◆「自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)」の搭載率は3年で6.8ポイント増加
「ドライブレコーダー」の搭載率も上昇傾向 3年で7.2ポイント増加
◆「準自動パイロット(自動運転レベル2)」はドライバーの6割半が利用意向
「完全自動走行システム(自動運転レベル5)」が実現したらドライバーの7割弱が利用意向
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全回答者1,000名に、安全運転を支援する機能や装置を主に運転している車に付けているか、付けていない場合は付けたいか聞いたところ、搭載率(「すでに付いている」と回答した割合)は、「自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)」は12.4%、「ドライブレコーダー(車両の走行状態や事故状況を録画する装置)」は15.3%、「車線逸脱防止支援システム(車両のふらつきや車線からのはみだしをお知らせする機能)」は10.7%、「定速走行・車間距離制御装置/ACC(アダプティブクルーズコントロール)」は8.6%、「死角検知機能(自車の斜め後方など、死角に車がいたらお知らせする機能)」は5.9%、「歩行者用エアバッグ(歩行者と衝突時に作動する、歩行者用の衝撃緩和装置)」は3.5%となりました。衝突防止装置やドライブレコーダーは1割以上が付けているようです。また、搭載意向率(「付けたいと思う」と回答した割合)をみると、「自動ブレーキ」は64.3%、「ドライブレコーダー」は65.6%、「車線逸脱防止支援システム」は51.9%、「定速走行・車間距離制御装置/ACC」は55.0%、「死角検知機能」は68.2%、「歩行者用エアバッグ」は53.0%となりました。今後付けたいと思う方は多いようです。
3年前(2014年)の調査結果と比較して、増加傾向にある機能や装置に注目すると、「自動ブレーキ」の搭載率は6.8ポイント増加(2014年5.6%→2017年12.4%)、「ドライブレコーダー」の搭載率は7.2ポイント増加(2014年8.1%→2017年15.3%)していることがわかりました。この1年で自動車事故の「経験がある」割合が3年前(2014年)より減少傾向に転じ始めていることと時を同じくして、少しずつこれらの機能や装置が普及し始めている様子がうかがえました。
また、昨今では、6段階(レベル0~レベル5)で表される自動運転技術のレベル2に相当する、“限られた条件下での自動走行モード”が利用可能な自動車が増えてきました。そこで、この自動走行モードの利用意向について、質問しました。
全回答者1,000名に、【自家用車の準自動パイロット(自動運転レベル2)】(※7)を利用したいと思うか聞いたところ、「非常に利用したいと思う」が13.9%、「やや利用したいと思う」が51.5%となり、それらを合計した『利用したい(計)』は65.4%となりました。
自動ブレーキの搭載状況別にみると、搭載している方は『利用したい(計)』が75.8%と、搭載していない方(63.9%)より高くなりました。先進安全自動車(Advanced Safety Vehicle、略称ASV)技術を早くから取り入れているドライバーは、自動走行モードの利用に対しても、興味を示す傾向にあるようです。
さらに、【自家用車の完全自動走行システム(自動運転レベル5)】(※8)が実現したら、利用したいと思うか聞いたところ、「非常に利用したいと思う」が17.9%、「やや利用したいと思う」が50.1%となり、『利用したい(計)』は68.0%となりました。先に質問した準自動パイロット機能と同程度に、利用意向を持った方がいるようです。
男女別にみると、男性は「非常に利用したいと思う」が23.2%で女性(12.6%)よりも高くなりました。夢の完全自動運転が実現したら利用してみたいと強く思うのは、特に男性ドライバーに多いようです。
(※7):「特定の状況下でのみ、高速道路で自動走行モードが利用できる。もし自動走行中に事故が起きたら、ドライバー(搭乗者)の責任になるため、運転中は監視が必要。」と説明を提示し聴取。
(※8):「あらゆる状況下で自動走行モードが利用できる。全ての運転操作をシステムが行うため、ドライバー(搭乗者)の監視や非常時の対応は必要とされない。」と説明を提示し聴取。
※過去7回の調査結果(2010年~2016年調査)の詳細は、下記URLにて公開しています。
http://from.sonysonpo.co.jp/topics/pr/research/
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