サグリ株式会社、農地のGHG排出量を推定・算出し、営農改善を支援する技術で特許を取得
~衛星データ等のスキャンデータを活用し、農業分野の脱炭素化に貢献~

サグリ株式会社(本社:兵庫県丹波市氷上町常楽725番地1 、代表取締役:坪井俊輔)は、農地をスキャンして得られたデータから温室効果ガス(GHG)排出量を推定・算出し、営農改善に関する情報提供を行う「プログラム、情報処理装置、及び方法」 に関する特許(特許第7761891号 )を取得したことをお知らせします。
背景
近年、環境保護意識の高まりを受け、温室効果ガス(GHG)の排出量削減が世界的な課題となっています。農業分野においても、GHG排出量が少なく環境負荷の少ない営農方法が推奨されており、社会的な要請や法規制、さらには農作物を仕入れる食品会社等からも、GHG排出量を算出して管理することが求められています。
しかし、実際の農業現場では、営農状況によってGHG排出量が変動するため、その算出は容易ではありませんでした。また、排出量を算出できたとしても、具体的な改善策に関する情報を得ることが困難であるという課題がありました。
特許の概要
このたび登録された特許は、これらの課題を解決する技術に関するものです。本技術は、農業分野におけるGHG排出量の正確な算出と、営農状況に関する具体的な情報提供を可能にします。
主な特徴は以下の通りです。
スキャンデータの取得と解析 コンピュータが、人工衛星の撮影データなど農地をスキャンして得られたスキャンデータを取得します。
営農状況の推定 取得したスキャンデータを解析し、農地(または所定の領域ごとに区切られた圃場)ごとに、作物、土壌の状態(窒素量や炭素量など)、休耕地といった営農状況を推定します。
GHG排出量の算出 この営農状況の推定結果に基づき、農地におけるGHG(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素など)の排出量を推定・算出します。
情報提供(改善案の提示など) さらに、営農状況の推定結果に基づき、GHG排出量の時系列変化や、GHG排出量削減のための具体的な営農改善案、あるいは食品会社等が特定の作物を調達するのに適した農地の改善案といった有用な情報を取得し、利用者の端末装置などに出力します。
今後の展望
サグリ株式会社は、本特許技術を活用し、弊社サービス「SagriVision」を通じて、農業分野におけるGHG排出量の「見える化」と削減を強力に推進してまいります。
生産者の皆様には環境負荷の少ない営農活動を支援し、農作物を扱う事業者の皆様にはサプライチェーン全体のサステナビリティ向上に貢献するソリューションを提供してまいります。
特許登録の概要
発明の名称: プログラム、情報処理装置、及び方法
特許番号: 特許第7761891号
出願番号: 特願2025-018209
登録日: 令和7年10月21日
特許権者: サグリ株式会社
■サグリについて

サグリ株式会社は、「人類と地球の共存を実現する」をビジョンに掲げ、2018年に兵庫県で創業した岐阜大学発のインパクトスタートアップです。AIを用いた衛星データ解析技術を主軸に、持続可能な農業の実現と、地球環境の課題解決を目指しており、耕作放棄地を検出する農地パトロールアプリ「アクタバ」、作物の種類を検出する作付け調査アプリ「デタバ」、農地所有者と作り手・担い手のマッチングを行う「ニナタバ」、農地のカーボントレーサビリティーを支援する脱炭素算定デジタルプロダクト「SagriVision」などのサービスを提供しています。
2023年に農林水産省及び経済産業省より令和4年度第2次補正予算「中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)」に採択。「ICCサミット KYOTO 2023」カタパルト・グランプリ優勝。経済産業省「J-Startup 」「J-startup Impact」に選出。2024年にシリーズA約10億円の資金調達を実施。第6回宇宙開発利用大賞において内閣総理大臣賞を受賞。
■会社概要
会社名 サグリ株式会社
本社住所 兵庫県丹波市氷上町常楽725-1
設立日 2018年6月14日
代表取締役CEO坪井俊輔
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