CBREがコンストラクションマネジメント業務をサポートした「TOKYO GIANTS TOWN」の中核施設となる「ジャイアンツタウンスタジアム」が開業

~スポーツ施設特有の特殊設備における球団の施設運営ノウハウを活用した発注スキームの導入により、施設運営方針に即したコスト管理を実現 ~

CBRE

CBRE(日本本社:東京都千代田区丸の内)は、このたび、株式会社読売新聞東京本社、株式会社読売巨人軍(以下 読売巨人軍)、株式会社よみうりランドの3社が東京都稲城市のよみうりランド遊園地に隣接するエリアで計画した「TOKYO GIANTS TOWN」の中核施設となるジャイアンツタウンスタジアムの新設工事において、コンストラクションマネジメント(CM)業務をサポートしたことを発表しました。

CBREでは、本スタジアム建設において、コンストラクションマネジメント業務を通じて、建設プロジェクトの調達から工事の各段階において、事業者の立場に立った工事発注方式の検討、仕様決定、さらには、スケジュール、コスト、品質を管理し、プロジェクトが円滑に推進するようサポートしました。

CBREは、実施設計が完了した後に発注方式の見直しを行い、施工会社選定時に、スポーツ施設特有の工事種目業者との直接交渉を通じて、仕様、価格を決定する方式を推進しました。このアプローチは、事業者の最大の懸念であった建築費の抑制に有効であり、VECD(バリューエンジニアリング・コストダウン)のみに頼らず、発注者のこれまでの運営ノウハウを活かしたコスト低減策の実行が可能となりました。

具体的な施策として、①「発注方式の見直し」②「コスト管理の強化」③「設計区分・施工区分を明確にすることでの品質管理」を実施しました。これにより、設計者(日建設計)の設計内容を基に事業者がベンダー業者と直接話し合い、優先順位を決めて仕様・コストを決定することでコスト削減を図り、発注業務の責任区分の明確化にして品質の確保とコスト管理の両立を実現しました。

① 「発注方式の見直し」では、ゼネコン(西武建設)一括発注から、設計者と協議し、工事発注方式の変更を行いました。スタジアム特有の工事(大型映像装置、スタジアム音響、ソフトラバーフェンス、アンツーカー、観客席、人工芝)において、「別途工事」「コストオン工事」に項目分けし、発注者の施設運営ノウハウを基に、各社からメンテナンスを含めたコスト減額提案による競争入札を行うことで、発注者にとってメリットのある業者選定が可能となりました。また、ゼネコンとの調整が多く必要な工事を「コストオン工事」とし、スタジアム工事完了後に他の業者に引き渡せる工事を「別途工事」とすることで、工程に影響の無い発注方式を採用し、工事の効率化を図りました。

② 「コスト管理の強化」では、工事完了に至るまでに発生する各種仕様変更によるコスト増減管理を実施しました。業者から提示される変動コストの妥当性をタイムリーにチェックし、業者との協議結果を発注者に報告の上で承認を受けるプロセスを厳守することで、入札時からの工事価格変動を把握しながらモノ決めを進めていくサポートを行いました。

③ 「設計区分・施工区分を明確にすることでの品質管理」では、設計者との調整を行い、発注方式の変更を図りました。契約前には元請け施工会社との工事区分や負担範囲について協議し、別途工事化に伴う工事の抜け漏れを防ぐための調整を実施しました。着工後も発注者の負担となる工事業者やゼネコンとのコストや工程の調整を行い、別途工事化によるコスト圧縮の代償として、発注者の負担を軽減する課題を解決しました。このような取り組みにより、発注方式の変更が可能となりました。

CBREは、コンストラクションマネージャーとして、プロジェクト全体を通じ取り組み方法として、発注者、設計者、施工者、CM会社それぞれの役割を明確にするためのコミュニケーションを図ることで、「ジャイアンツタウンスタジアム」完成までプロジェクトを円滑に進めることができました。

本プロジェクトを統括した読売巨人軍の担当者は、「CBREがコンストラクションマネージャーとして参画したことで、本体工事、コストオン工事、別途工事を効率的に分け、予想以上のコスト削減が実現されました。工期中の工程管理や関係者との調整が適切に行われ、建設に不慣れな我々にとって心強いパートナーとなりました。プロ野球チームの運営を考慮したスタジアム建設という専門性の高い事業でありながら、読売巨人軍の意図や要望を理解いただき、スムーズにスタジアム建設を進めることができました。CBREの参画は、実施設計終了後でしたが、早期の参画であれば、さらに大きなメリットと安心感を得られたと考えております」と述べています。

また、CBRE プロジェクトマネジメント アーキテクチュラルコンサルティング プロジェクト ディレクター 及川 直哉は、「ジャイアンツタウンスタジアムの建設プロジェクトにおいて、CBREがコンストラクションマネージャーとして参画できたことを大変光栄に思います。読売巨人軍の施設運営ノウハウを活用し、発注方式の見直しやコスト管理の強化を通じて、プロジェクトの円滑な進行とコスト削減を実現しました。特に、スポーツ施設特有の工事種目業者との直接交渉を通じて、仕様と価格を決定する方式を推進したことは、建築費の抑制に大きく寄与しました。その結果、施工会社の入札価格から4.5%の減額を可能とし、そのうち32%は発注スキームの変更によるもので、億単位のコスト削減を実現しました。また、設計区分・施工区分を明確にすることで、品質管理とコスト管理の両立を図ることができました。読売巨人軍の意図や要望を理解し、プロ野球チームの運営を考慮したスタジアム建設という専門性の高い事業において、スムーズにプロジェクトを進めることができたことを誇りに思います」と述べています。

本プロジェクトで培ったノウハウや経験を活かし、スタジアムやアリーナを中心としたエリア開発において、CM業務を起点として、当社の多様な不動産サービスと連携し、CBREの強みを最大限に活かしたサービスを提供していきます。

写真:外観1
写真:外観2

<プロジェクト概要>

担当部署:CBRE プロジェクトマネジメント アーキテクチュラルコンサルティング&PM/CMグループ

企業名:株式会社読売巨人軍(CM業務委託者)

株式会社読売新聞東京本社

株式会社よみうりランド

施設:読売ジャイアンツ南山ファーム球場

所在地:東京都稲城市矢野口

オープン日:2025年3月1日

敷地面積:35,131.82㎡

建築面積:5,352.12㎡

延床面積:7,625.51㎡

構造:RC造一部S造、SRC造

階数:地上3階

主要用途:観覧場(野球場)

工期:2023年7月6日~2025年2月21日

CBRE業務:コンストラクションマネジメント(CM)

【全般】プロジェクト構成員の役割分担の明確化と更新、プロジェクト情報管理、発注スキーム変更による事業者メリットの最大化提案業務

【施工でのマネジメント】別途工事業者及びコストオン工事業者の選定及び、ゼネコンとの諸条件整理、契約手続き、工事着手後の該当工種コスト・工程管理を実施

【本プロジェクトのストラクチャー図】

本プロジェクトに関するお問合せ先

シービーアールイー株式会社(CBRE)                                  

プロジェクトマネジメント アーキテクチュラルコンサルティング&PM/CMグループ4

プロジェクト ディレクター 及川 直哉 

naoya.oikawa@cbre.com TEL070-3115-5610

プロジェクトマネジメント アーキテクチュラルコンサルティング&PM/CMグループ3

シニアプロジェクトプロジェクトマネージャー 益子 直弥 

naoya.mashiko@cbre.com TEL090-8561-6433

CBRE日本法人について

CBRE日本法人(シービーアールイー株式会社)は、不動産賃貸・売買仲介サービスにとどまらず、各種アドバイザリー機能やプロパティマネジメント、不動産鑑定評価などの17の幅広いサービスラインを全国規模で展開する法人向け不動産のトータル・ソリューション・プロバイダーです。CBREの前身となった生駒商事が1970年に設立されて以来、半世紀以上にわたり、日本における不動産の専門家として、全国9拠点で地域に根ざしたサービスを展開してきました。企業にとって必要不可欠な「ビジネスインフラ」として認められる不動産アドバイザリー&サービス企業を目指して、国内約1,800名*のプロフェッショナル(*子会社を含む)が、最適かつ的確な不動産ソリューションを中立的な立場で提供いたします。詳細につきましては日本国内ホームページ www.cbre.co.jp をご覧ください。公式Xアカウント:@cbrejapan

CBREグループについて

CBREグループ(NYSE:CBRE)は、「フォーチュン500」や「S&P 500」にランクインする、ダラスに本社を構える世界最大の事業用不動産サービスおよび投資顧問会社です(2024年の売上ベース)。全世界で140,000人以上の従業員(ターナー&タウンゼントの従業員を含む)が、100カ国以上でクライアントに対し、幅広いサービスを提供しています。不動産売買・賃貸借の取引業務、プロパティマネジメント、ファシリティマネジメント、プロジェクトマネジメント、事業用不動産ローン、不動産鑑定評価、不動産開発サービス、不動産投資マネジメント、戦略的コンサルティングを主要業務としています。

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会社概要

シービーアールイー株式会社

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URL
https://www.cbre.co.jp/about-us/corporate-profile
業種
不動産業
本社所在地
東京都千代田区丸の内2-1-1 明治安田生命ビル21F
電話番号
03-5288-9283
代表者名
辻󠄀貴史
上場
海外市場
資本金
7億7100万円
設立
1970年02月