生成AI(LLM※1)サービスモデルの構築を開始
生成AI(LLM)と連携したデジタルサービスプラットフォーム
旭化成ホームズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:川畑 文俊)は、生成AI(LLM)と連携したデジタルサービスプラットフォームモデルの構築を2025年3月より開始しましたのでお知らせします。それにより住まい手固有の生活実態に合った住宅サービスの実現を目指します。
※1.Large Language Model:人が書いたり話したりする言葉をできるだけ自然に意味を把握できるようにコンピュータで処理する技術

■住環境における生成AI(LLM)サービスモデルの特徴(長)
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家族構成や間取り、天気予報や季節から、その家で測定したデータなどにより住まい手の好みや各家庭の状況を理解し、住宅設備・サービス等を『各家庭のいまその時』に寄り添ったものへと制御することを可能にします。
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LLMの自然言語処理を用いることにより、家庭ごとの膨大なデータ収集や事前学習を経ることなく、人が対応するような自然な選択を推論し実現します。
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住まい手との言葉を介した相互コミュニケーションを通して、住宅設備等との対話制御を可能にします。
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居住者の行動を推論し、家事のサポートや時間短縮につながるようなアドバイスをしてくれるようになります。
■開発したサービスモデルで実現する暮らしのシーン動画
今回、当社オリジナルの顧客データとkachaka(カチャカ)(※2)を活用したデジタルサービスプラットフォームを介して、家族構成や環境による違いからLLMが生活者に応じた会話や行動を選択することを実現しています。
動画は、へーベルハウスにお住まいのお客様の生活シーンに応じたロボットのサービスモデルです。
case1は幼児がいる家族と小学生がいる家族それぞれの夕食時のシーンです。子の年齢層の違いによってLLM連携ロボットが異なるサポートを行います。
case2はシニア女性の帰宅シーンです。デジタルサービスプラットフォームから天気や季節の情報を取得し、その日の天気・季節に応じた声掛けや居住者の行動に合わせたサポートをします。
【暮らしのシーン動画】
case1:家族構成(子の年齢層)による違い
kachaka(カチャカ)が、家族構成や運搬用シェルフの有無を理解し、デジタルサービスプラットフォームから受け取る調理の信号を起点に、調理・食事の状況を推測し、声掛け、家事サポートをする
case1-1 幼児がいる若いファミリー

リンク先(2分44秒)
case1-2 小学生のいる若いファミリー

リンク先(3分25秒)
case2:天気と季節による違い
kachaka(カチャカ)が、デジタルサービスプラットフォームから受け取る天候情報や気温情報、季節と運搬用シェルフの有無を理解し、帰宅連絡情報をもとに、玄関に出迎える
case2-1 シニア女性 雨の中の帰宅時、玄関先でタオルを持って迎え、気候に合った声かけをする
case2-2 シニア女性 真夏の帰宅時、玄関に出迎え、気候に合った言葉をかける
case2-3 シニア女性 冬の帰宅時、玄関先でハンガーラックを持って迎え、コートと荷物を受け取り運ぶ

リンク先(1分53秒)
※2.Preferred Robotics社が開発した自律移動ロボット。人の声や専用アプリの指示で家具を運ぶことが可能
■背景
当社はこれまでAIとデータサイエンス技術を活用して、お客様の暮らしを豊かにする多角的なサービスを提供するデジタルサービスプラットフォームの構築を目指してきました。
2021年11月にはIoTを活用した宅配物の受け取りやセキュリティレベルを選択可能にした収納空間「スマートクローク・ゲートウェイ」の運用を開始しました(※3)。また2022年3月には、Preferred Networksが設立したPreferred Roboticsと資本提携し(※4)し、家庭用ロボットとデジタルサービスプラットフォームの連携を開始し、自律移動ロボットの共同開発を推進してきました。2023年1月には、「CES® 2023」にて、 IoTを活用した宅配物の受け取り「スマートクローク・ゲートウェイ」に関して、Preferred Roboticsと共に開発を進めているAI技術を用いた自律移動ロボットを活用し、宅配物をロボットが受け取り自動で居住空間に運ぶ未来の暮らしを提案してきました(※5)。
現在当社はPreferred Roboticsと共に LLMと連携した家庭用・自律移動ロボットモデルの共同開発を進めていますが、そうした取り組みも含めて今回、生成AI(LLM)と連携したデジタルサービスプラットフォームの構築を開始することといたしました。このプラットフォームは、IoT機器で収集された生活記録などをクラウド上に集約し、AIで解析することで、生活の利便性、健康、安全性、持続可能性を向上させる多様なサービスを提供することを目的としています。今後は、さらに生成AIの開発を進め、住宅全体を通した展開をしていく予定です。
※3.https://www.asahi-kasei.co.jp/j-koho/press/20211124/index/
※4.https://www.asahi-kasei.co.jp/j-koho/press/20220322/index/
※5.https://www.asahi-kasei.co.jp/j-koho/press/20230127/index/
ご参考:IoTの受容度とデジタル意識について
デジタルサービスプラットフォーム構築は、2030年の新しいくらし・社会に向けて、当社のリソースや進化を続けるDXを活用しつつ、先進的な技術を持つ新たなパートナーとの協業も併せて、心と体の健やかさ(ウェルネス)を中心に、災害に負けず(レジリエンス)、環境と調和し(サステナビリティ)、家族と自分の豊かな時間を享受するためのサービスをお届けする試みです。
当社では上記開発のため、2018年、2021年、2025年にわたって、豊かな暮らしとデジタルに関するサービスに対して意識調査を行って参りましたので、その結果より一部をご紹介させていただきます。
■調査年:2018年、2021年、2025年
■対象:戸建住宅の居住者(対象数は、下記図を参照ください)
1.「自宅での行動情報をもとに人工知能が便利で快適なサービスを提供する暮らし」に関する意識
2018年と比べ2021年に【賛成】が10.2ポイント増加し38.5%となりましたが、2025年には、36.4%、大きな変化はありませんでした。一方で、【不安・反対】は、2021年から2025年は徐々に減少しています。2025年は53.6%とまだ過半数をしめるものの、【賛成・容認】も増えつつあり、暮らしの中でデジタルサービスに対する受け入れ意識が徐々に浸透している様子が伺えます。

2.デジタル技術やサービスに対する志向分類
世帯年代別と収入別に四分類とし、下図に示します(2025年調査)。40代以下では、“「家」が自動でサービスを提供する”、“将来技術に対応できる設備を設置しておく”ことを大切と考える「デジタル先進層」が29.4%と50代に比べて12.4ポイント多く、また世帯年収が高い人ほど多い傾向もみられました。

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