好評の前書『次世代蛍光体材料の開発』の待望の続編!2023年ノーベル化学賞受賞の量子ドットを含む、最新の蛍光体材料と応用技術を詳解した、蛍光体材料の研究・開発の関係者へお薦めの1冊!
書籍『〈続〉次世代蛍光体材料の開発』(監修:磯部徹彦)を2024年8月30日に発刊いたしました!
定価は税込71,500円(本体価格65,000円+税)で、当社ECサイトおよび全国の書店でご注文を受け付けております。
目次などの詳細については以下の当社サイトをご覧ください。
https://www.cmcbooks.co.jp/products/detail.php?product_id=115630
刊行にあたって
私の監修のもと、2007年8月に「ナノ蛍光体の開発と応用」、2012年8月に「波長変換用蛍光体材料-白色LED・太陽電池への応用を中心として-」、2016年7月に「次世代蛍光体材料の開発」が企画・出版されてきました。その後8年間が経過しましたが、その間に魅力的な蛍光体材料が開発されてきました。そこで「〈続〉次世代蛍光体材料の開発」を企画し、その後の蛍光体材料の開発状況を紹介することにしました。
進化の著しい材料として、第1編に量子ドット蛍光体を取り上げました。ご存じのとおり、2023年のノーベル化学賞は、「量子ドットの発見と合成」に対する業績により、Moungi G. Bawendi氏、Louis E. Brus氏、Alexey I. Ekimov氏の3名の研究者に与えられました。Bawendi氏が1990年代初頭にホットインジェクション法を開発し、同法によりサイズを制御して発光波長を自在に調節できる量子ドット蛍光体が合成可能になったことは、蛍光体の分野に大きなインパクトを与えました。当初の研究対象材料は可視光の波長で発光するCdSeでしたが、その後にCdフリーの量子ドット材料が開発されてきました。本書では、2010年代半ばに台頭したハロゲン化セシウム鉛ペロブスカイト量子ドットやそのインクの開発とLEDへの応用について取り上げました。(中略)さらに、新たな量子ドットとして注目を集めているカーボン量子ドットについて取り上げています。また、量子ドットの応用として期待されている太陽電池分野について、クリーンな太陽光を量子ドット蛍光体によってどのように活用できるかを紹介しています。第2編では、耐久性や色純度が改善され進化した希土類錯体蛍光体や有機蛍光体について紹介しています。第3編では、新規蛍光体の開発に期待される技術として、単粒子診断法の進展、理論計算と機械学習の組み合わせ、および高圧を利用したLED用蛍光体特性の探求を取り上げています。そのほかに、透明セラミックス蛍光体、植物育成用LED、マイクロLED、レーザー励起用蛍光体、放射線計測用蛍光体などが紹介されています。
磯部徹彦(本書「刊行にあたって」より抜粋)
著者
磯部徹彦 慶應義塾大学
磯由樹 慶應義塾大学
大橋良太 キヤノン㈱
上松太郎 大阪大学
齋藤健一 広島大学
千葉貴之 山形大学
西村悠陽 大阪市立大学
金大貴 大阪市立大学;大阪公立大学
中西貴之 物質・材料研究機構
庄司淳 奈良女子大学
ほか 計28名
目次
【第1編:量子ドット蛍光体の開発と応用】
第1章 ハロゲン化セシウム鉛量子ドット蛍光体の開発
第2章 高耐久性ペロブスカイト量子ドットインクの開発
第3章 第11–13–16族多元半導体量子ドット蛍光体の開発
第4章 高発光シリコン量子ドット蛍光体―合成法の開発と塗布型LEDの開発―
第5章 カーボン量子ドット蛍光体の開発
第6章 ペロブスカイト量子ドットLEDの開発
第7章 Mn2+ドープ量子ドット蛍光体の太陽電池用波長変換への応用
第8章 量子ドット蛍光体の発光型太陽光集光器への応用
【第2編:希土類錯体・有機蛍光体の開発と応用】
第1章 次世代LEDディスプレイを指向する希土類配位化合物蛍光体の材料設計
第2章 希土類錯体蛍光体の植物育成への応用
第3章 新規なホスフィンオキシド配位子を有する希土類蛍光錯体の創成と応用
第4章 高色純度・高耐久性有機蛍光体の開発と応用
【第3編:バルク蛍光体の開発と応用】
第1章 第一原理計算と機械学習の組合せによる蛍光体の開発
第2章 最新の蛍光体量子効率測定―粉末相対量子効率測定法と単粒子近接蛍光測定法―
第3章 aサイアロン蛍光体の特性改善とその応用
第4章 透明蛍光サイアロンセラミックスの製造と応用
第5章 LED用およびその関連の蛍光体の新規特性の探求
第6章 植物育成用LEDの開発
第7章 UV-lLEDの赤色/緑色/青色lLEDに対する優位性
第8章 レーザー励起用蛍光体の開発
第9章 放射線計測用バルク単結晶蛍光体の開発
★詳細カタログはコチラ★
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