三国湊の活性化 私の思いをカタチに
【福井県坂井市】「共創プロジェクト」 12人、研究員に任命

市、NTT西日本、事業構想大学院の3者連携で来春まで
福井県坂井市三国町の旧市街地「三国湊」の観光振興、地域活性化に取り組む人材を養成する事業「三国湊共創プロジェクト研究」が8月28日動き出し、同市の三国コミュニティセンターで初講義が行われた。講義前のオリエンテーションでは、公募で選ばれた県内外の12人が研究員に任命され、各研究員は、それぞれに持つ三国湊の魅力や活性化への思い、構想、アイデアなどを来年3月末までの全20回の講義などを通じて、具体的な企画プランに練り上げていく。
同プロジェクト研究は、坂井市とNTT西日本、事業構想大学院大学(本部・東京)の3者が今年7月に包括連携協定を結んだことをベースに検討され、坂井市が主催し、事業構想大学院大学が運営する。研究員は当初、全国から19人の応募があり、市と同大学で選考した。オリエンテーションには12人中10人が出席、池田禎孝市長はあいさつの中で「三国湊は風情がある一方で、にぎわいが足りないという声もある。このプロジェクトを通じて、みなさんの斬新なアイデアを深掘りしていってほしい」とエールを贈った。事業構想大学院大学の河村昌美教授が、研究員に任命証を手渡した。
旧三国市街は、九頭竜川河口に帯のように長く形成されたまちで、江戸時代に栄華を誇った北前船寄港地として、現在も和の面持ちの風情ある町並みを残す。また巨大な人形を乗せた山車(やま)が旧市街を練る「三国祭」なども地元の名物となっている。しかし、最近は少子高齢化が進み、住民も減っていることから空き家も増え、町並みを生かしながら、どうにぎわいを創出していくかが大きな課題となっている。

研究員として任命された12人は県内外を問わず、三国湊の活性化に強い思い入れもある人材ばかり。地元の食材を生かしながら料理教室などを企画している倉橋藍さん(44)=福井市=は「三国をはじめ坂井市内には豊かな食材が多いが、意外に知られていない。食と観光をテーマに自分らしいアイデアをカタチにしたい」と話し、これから始まる講義に期待を寄せていた。
坂井市企画政策課によると、募集段階で寄せられた応募者の活性化案の中には、「三国湊の手仕事を生かした観光体験型スペースの創出」や「地元食材を生かしながら食品ロスを目指す飲食業」、「坂井市の歴史的背景を織り込んだ、新たな食の魅力開発」などのユニークなアイデアも盛り込まれており、講義やワークショップを経て来年3月段階で、どのような企画プランが生まれるか、楽しみにしている。
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