京都市バス路線における「工事現場をAIで自動認識する車載カメラ」によるガス管パトロール業務の運用開始について
~スマート保安導入による生産性・保安品質向上の実現~
大阪ガスネットワーク株式会社(社長:村田 稔、以下「大阪ガスネットワーク」)は、京都市交通局(以下、「京都市バス」)の協力のもと、「工事現場をAIで自動認識する車載カメラ」(以下、「AIカメラ」)を活用したガス管パトロール業務の運用を開始します。なお、京都市バスでの運用開始により、大阪市※1、神戸市※2、京都市の関西地方における三大主要都市にて、AIカメラによるガス管パトロール業務を実施することになります。
大阪ガスネットワークでは、道路に埋設されているガス管付近で上下水道や電気など自社以外の事業者による掘削工事(以下、「他工事」)が実施される場合、掘削時に付近のガス管を破損されないよう事前協議をお願いしています。一方で、当社への連絡なくこれらの工事が実施されるケースがあるため、破損された場合に影響の大きいガス管が埋設されている道路※3では、パトロールを行い、連絡のない他工事の発見を行うことで、ガス管の破損防止を図っています。
大阪ガスネットワーク※4は、業務の生産性向上及び保安品質の向上を目的に、2021年6月よりAIカメラを搭載した路線バスによるパトロールを開始しました。点検員が毎日パトロール車で所定のルートを1日かけてチェックしていた業務を、AIカメラを搭載した路線バスが代替することで、点検員の巡回業務が省力化します。さらに、路線バスは同一路線を一日に複数回走行するため、点検員による巡回と比較すると、巡回頻度も高まり、人の巡回時間外で見つけられなかった他工事によるガス管の破損リスクが低減します。AIカメラを搭載した路線バスによるパトロールを導入した地域では、運用開始前と比較し、2024年度には約2倍の連絡なし他工事が発見されました。
このたび、AIカメラによるさらなるパトロールエリア拡大を目指し、2025年11月からは京都市バスの路線の一部を活用したパトロールを開始します。京都市バスにおける運用により、AIカメラを導入する路線バスの台数は30台増加し、累計110台に拡大します。
今後も大阪ガスネットワークは、豊かな生活と強くしなやかな社会の実現に向けて、新しいサービスやソリューションの創造に挑戦することで、「社会やお客さまから最も信頼されるライフラインカンパニー」を目指してまいります。
※1 2021年6月1日より大阪シティバス株式会社の路線バスにてガス管パトロール業務の試験運用を開始
※2 2024年4月より神姫バス株式会社の路線バスにてガス管パトロール業務の運用を開始
※3 中圧ガス管(供給圧力0.1MPa~1.0MPa)が埋設されている道路
※4 当時は大阪ガス株式会社
1.AIカメラによるガス管パトロール業務について
AIカメラを搭載した路線バスが走行中に撮影した画像の中から、AIが工事である確率の高い画像を抽出し、事務所で画像をチェックするオペレーターが連絡のない工事かどうかを判断します。
(AIカメラによるパトロール業務の流れ)

(路線バスへの搭載イメージ)

(AIカメラ導入前のパトロール業務)

(AIカメラ導入後のパトロール業務)

2.受賞歴
本取り組みは、2022年1月に国土交通省などが主催する「第5回インフラメンテナンス大賞」で「特別賞」を受賞しています。また、2023年2月には日本ガス協会技術賞を受賞しています。
3.撮影画像の取り扱いについて
AIカメラで撮影した車両前方の状況画像について、大阪ガスネットワークが道路上の工事現場を把握するために活用し、当該撮影画像は通行中の方を特定するためのものではありません。また、画像の不正利用、外部流出等を防止するため厳重に管理し、一定期間経過後はすみやかに消去するとともに、法令の定めに基づく場合を除き、第三者には提供いたしません。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像