スマートメーターデータを活用した時間帯別料金の最適化に関する研究論文を発表、エネチェンジCEOケンブリッジ大学での研究成果が査読付学術誌「Energy」に掲載
ENECHANGE(エネチェンジ)株式会社(本社:東京都千代田区 代表取締役CEO:城口洋平、代表取締役COO:有田一平)の創業者である城口洋平が在籍する英国・ケンブリッジ大学での研究をまとめた、電力スマートメーターデータの活用に関する論文「スマートメーターデータを活用し時間帯別料金における勝者と敗者の予測法(和訳)」を発表し、エネルギー分野では最高峰の一つと言われる査読付学術誌「Energy」に掲載されましたのでお知らせいたします。
本研究は、ケンブリッジ大学の Melvyn Weeks博士とSMAP Energy Limitedのリサーチャー荒川陸との共同研究として行われ、時間帯別料金下における電力使用量や利用者属性データの取得ならびに蓄積されたデータの学術利用への提供にはLooopでんきを提供する株式会社Looop(本社:東京都台東区 代表取締役社長:中村創一郎)の協力のもと行われました。
タイトル:スマートメーターデータを活用し時間帯別料金における勝者と敗者の予測法
(原文)Predicting Winners and Losers under Time-Of-Use Tariffs Using Smart Meter Data
自由化された日本の電力市場にスマートメーターが設置され、時間帯別型の電気料金プランが普及しつつある。最適化した時間帯別料金は、顧客が反応すれば、電力会社と顧客の双方にとってコスト削減につながり、相互にメリットが生まれる。しかし、このような料金体系は、個々の生活パターンや潜在的なピークシフト能力に左右されるため、プラスとマイナスの経済的効果をもたらす可能性が高い。そこで、潜在的な削減者や非削減者を事前に特定することで、時間帯別料金の設計を最適化し、プログラム開始後の成果を最大化することが期待される。本論文では、事前情報のみを用いて、勝者と敗者、すなわち、時間帯別料金の下で有利になったり不利になったりする顧客の特徴を特定する統計モデルを提案する。統計モデルの精度は、過去のスマートメーターから取得できるデータ情報と基本的な顧客の情報を用いて、信用性が担保できるレベルに達することが確認された。加えて、顧客の電力使用量確認頻度に関するオンライン活動データが加われば、この精度はさらに向上することが確認され、時間帯別料金におけるデジタルインタラクションやゲーミフィケーションの有効性を正当化することができる。
本論文では、後続の研究の発展に寄与するため、2017年と2018年に日本で1423世帯を対象に行った実証実験で取得した時間帯別料金におけるスマートメーターデータ、世帯情報、オンライン活動データを含む新しいデータセット「CAMSL」も公開した。
◎「Energy」に掲載された論文の一部はこちらからご覧いただけます(外部サイト-英語)
URL: https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0360544221016868
※Energyジャーナルの説明より
東京大学法学部卒、ケンブリッジ大学工学部博士課程へ進む(現在、一時休学中)。ケンブリッジ大学在学中に電力データに関する産学連携研究機関「ケンブリッジ・エナジー・データ・ラボ社」を設立。その研究成果をもとに、ENECHANGE株式会社(日本)とSMAP ENERGY社(イギリス)を創業。2017年6月、両社の代表に就任。 現在は、両社のCEOとして電力データ事業、海外関連事業を中心に事業を推進する。その功績が認められ、2017年「Forbes 30 Under 30 Europe」 に日本人として初選出される。
■ENECHANGE株式会社について
ENECHANGE(エネチェンジ )は、「エネルギーの未来をつくる」をミッションに掲げ、脱炭素社会をデジタル技術で推進するエネルギーテック企業です。自由化・デジタル化・脱炭素化・分散化に分類される「エネルギーの4D」分野で、データ活用を軸としたサービス展開しています。当社のルーツは、自由化先進国のイギリス・ケンブリッジでの電力データ研究所にあり、現在もイギリスに子会社SMAP ENERGY LIMITEDを有し、エネルギーデータの解析技術とグローバルなネットワークを有することが特徴です。
名称 :ENECHANGE株式会社
所在地 :〒100-0004 東京都千代田区大手町2-6-2 日本ビル3階
URL :https://enechange.co.jp/
- 論文の要旨
タイトル:スマートメーターデータを活用し時間帯別料金における勝者と敗者の予測法
(原文)Predicting Winners and Losers under Time-Of-Use Tariffs Using Smart Meter Data
自由化された日本の電力市場にスマートメーターが設置され、時間帯別型の電気料金プランが普及しつつある。最適化した時間帯別料金は、顧客が反応すれば、電力会社と顧客の双方にとってコスト削減につながり、相互にメリットが生まれる。しかし、このような料金体系は、個々の生活パターンや潜在的なピークシフト能力に左右されるため、プラスとマイナスの経済的効果をもたらす可能性が高い。そこで、潜在的な削減者や非削減者を事前に特定することで、時間帯別料金の設計を最適化し、プログラム開始後の成果を最大化することが期待される。本論文では、事前情報のみを用いて、勝者と敗者、すなわち、時間帯別料金の下で有利になったり不利になったりする顧客の特徴を特定する統計モデルを提案する。統計モデルの精度は、過去のスマートメーターから取得できるデータ情報と基本的な顧客の情報を用いて、信用性が担保できるレベルに達することが確認された。加えて、顧客の電力使用量確認頻度に関するオンライン活動データが加われば、この精度はさらに向上することが確認され、時間帯別料金におけるデジタルインタラクションやゲーミフィケーションの有効性を正当化することができる。
本論文では、後続の研究の発展に寄与するため、2017年と2018年に日本で1423世帯を対象に行った実証実験で取得した時間帯別料金におけるスマートメーターデータ、世帯情報、オンライン活動データを含む新しいデータセット「CAMSL」も公開した。
◎「Energy」に掲載された論文の一部はこちらからご覧いただけます(外部サイト-英語)
URL: https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0360544221016868
- 掲載された学術雑誌「Energy」とは
※Energyジャーナルの説明より
- 城口洋平プロフィール
東京大学法学部卒、ケンブリッジ大学工学部博士課程へ進む(現在、一時休学中)。ケンブリッジ大学在学中に電力データに関する産学連携研究機関「ケンブリッジ・エナジー・データ・ラボ社」を設立。その研究成果をもとに、ENECHANGE株式会社(日本)とSMAP ENERGY社(イギリス)を創業。2017年6月、両社の代表に就任。 現在は、両社のCEOとして電力データ事業、海外関連事業を中心に事業を推進する。その功績が認められ、2017年「Forbes 30 Under 30 Europe」 に日本人として初選出される。
■ENECHANGE株式会社について
ENECHANGE(エネチェンジ )は、「エネルギーの未来をつくる」をミッションに掲げ、脱炭素社会をデジタル技術で推進するエネルギーテック企業です。自由化・デジタル化・脱炭素化・分散化に分類される「エネルギーの4D」分野で、データ活用を軸としたサービス展開しています。当社のルーツは、自由化先進国のイギリス・ケンブリッジでの電力データ研究所にあり、現在もイギリスに子会社SMAP ENERGY LIMITEDを有し、エネルギーデータの解析技術とグローバルなネットワークを有することが特徴です。
名称 :ENECHANGE株式会社
所在地 :〒100-0004 東京都千代田区大手町2-6-2 日本ビル3階
URL :https://enechange.co.jp/
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