オムロン、AIを活用した設計支援ソフトウェアを提供開始
熟練者に依存する設計・保全業務の工数を50%以上削減
オムロン株式会社(本社:京都市下京区、代表取締役社長 CEO:辻永順太)は、生成AIを活用し、製造現場における制御機器の設計や保全業務を支援する「CX-One Agent」を2026年11月4日からトライアル提供を開始します。プログラムソフトウェア「CX-One」と連携可能な「CX-One Agent」は、製造設備を制御するためのコントローラ(PLC)に関するマニュアルや技術情報と、お客様が保有する過去のプログラム資産を活用し、必要なプログラムの検索・要約・可視化や操作・設定方法の確認を簡単にします。これにより、これまで熟練技術者の経験や知識に依存してきた設計・保全業務の工数を50%以上削減することを目指しており、経験の浅い技術者の早期戦力化に貢献します。

製造業では、人手不足が深刻化する一方、製品ニーズの多様化や生産設備の高度化などを背景に、限られた人財で設備を設計・立ち上げ、安定して稼働させることが求められています。
製造設備を制御するPLCの設計・保全現場では、過去に作成したプログラムを流用して設備を設計・改造することも多くあります。しかし、膨大な過去のプログラム資産から必要なものを探す作業は担当者の記憶や経験に依存しており、仕様書が十分に残されていないプログラムの解読には時間を要します。こうした課題は、自動車や半導体をはじめとする幅広い製造業のお客様から寄せられています。
オムロンは、このような熟練技術者の経験や知識に依存してきた業務を効率化するため、長年にわたり製造現場のオートメーションを支えてきたプログラムソフトウェア「CX-One」をAIで支援する「CX-One Agent」を開発しました。お客様が保有するオムロンPLCのプログラム資産と、オムロンが蓄積してきた製品マニュアルや技術情報を組み合わせて活用することで、設備の設計や保全業務を支援します。
オムロンは、長期ビジョン「Shaping the Future 2030(SF2030)」において、「デジタル化社会の実現」を取り組むべき社会的課題の一つに掲げています。また、SF 2nd Stageでは、製造現場の課題を起点に、デバイスから得られるデータと現場の知見を組み合わせ、新たな価値を創出する「GEMBA DX」企業への転換を目指しています。
本製品は、製造現場に蓄積されてきた熟練者の経験やノウハウなど、これまで構造化されていなかった知見をAIの活用によって構造化し、現場の課題解決に生かせる価値あるデータへと変えていく取り組みの一つです。
今後は、異常コードの解析やプログラム生成など、AIによる支援領域を拡大し、設計・立ち上げ・保全業務のさらなる効率化と属人化の低減を目指します。オムロンは、現場に蓄積された知見とデータを活用し、社会的課題に紐づく顧客課題の解決に貢献していきます。
■「CX-One Agent」の主な特長
1)過去のプログラム資産から、流用候補の特定を2週間から4日に短縮 *¹
お客様が保有する過去のCX-Programmerのプログラム資産をAIで検索できます。意味検索と文字一致検索に対応し、プログラム/セクション/ファンクションブロック(FB)単位で検索できます。キーワードが分からない場合でも、「○○するプログラム」など自然言語で検索でき、関連度の高い候補を提示します。
これにより、担当者の記憶や経験に頼って過去のプログラムを探す負担を軽減します。評価事例では、流用するプログラムの範囲を特定する作業を従来の2週間から4日に短縮しました。

2)複雑なラダープログラムの改造箇所の特定を、2ヶ月から4日に短縮 *²
指定したプログラムをセクション単位で自然言語により要約し、フローチャートやセクション相関図で処理の流れとプログラム間のつながりを可視化します。仕様書が十分に残されていない過去のプログラムでも、その構造や処理内容の理解を支援します。評価事例では、既存プログラムの改造箇所を特定する作業を従来の2ヶ月から4日に短縮しました。

3)130以上のマニュアルを横断し、必要な操作・設定方法を提示
PLCやCX-Oneに関連する130以上のマニュアルやFAQなどの技術情報をAIが参照可能な知識としてナレッジベース化しています。自然言語で知りたい機能や手順、操作方法を質問すると、関連情報を横断して提示します。これにより、複数のマニュアルを探したり、熟練技術者に問い合わせたりする時間を削減します。

*¹ *² 当社調べ
■CJ2MとNSの後継機種として、「CJ3M」と「NS-B」を発売
また、CX-One Agentのトライアルの一般提供開始とあわせて、PLC「CJ2M」の後継機種「CJ3M」と、プログラマブルターミナル「NS」の後継機種「NS-B」を発売します。
両製品は、既存設備のプログラムや設定、画面などの資産を継承しながら、最新機種への更新を可能にします。CJ3Mは基本性能の向上と最新のセキュリティへの対応、NS-Bは既存設備への取り付け互換性を備え、長年CJ/NSシリーズを使用するお客様の設備更新を支援します。

<関連リンク>
オムロン 長期ビジョン「Shaping the Future 2030」
https://www.omron.com/jp/ja/vision/sf2030/
<オムロン株式会社について>
オムロン株式会社は、独自の「センシング&コントロール+Think」技術を中核としたオートメーションのリーディングカンパニーとして、制御機器、ヘルスケア、社会システム、電子部品、そしてこれらの事業をつうじて取得した多種多様なデータを活用したデータソリューション事業を展開しています。1933年に創業したオムロンは、現在では全世界で約2.6万人の社員を擁し、130ヶ国以上で商品・サービスを提供し、よりよい社会づくりに貢献しています。
詳細については、https://www.omron.com/jp/ja/ をご参照ください。
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