日本版ライドシェア一部解禁から1年、「移動の“もったいない”」の解決に向き合い続けてきたNearMeの1年間の取り組み

~空港送迎から地域交通まで、ニアミーが展開してきた移動解決のための事例紹介~

株式会社NearMe

株式会社NearMe(本社:東京都中央区、代表取締役社長:髙原幸一郎、以下:ニアミー)は、社会課題の解決を目指すソーシャルデザインカンパニーとして、複数の利用者が同じ目的地や方向へ向かう際に、1台の車両を共有して移動する、”シェア乗り”によって移動の質を高める取り組みを推進してきました。

2024年4月に“日本版ライドシェア”が一部解禁され、タクシー不足や地方交通の維持など、移動に関する課題がより一層社会全体で認識されるようになりました。この1年間で、議論や施策が活発に進められた一方で、特に地方部においては供給量が依然として不十分であり、「移動の足がない」という問題は解消されていません。また都市部においても、交通需要の変化に対応しきれていない現状があります。国としても2024年7月に「交通空白」解消本部を立ち上げ、引き続き「地域の足」「観光の足」に向けての様々な対策を講じています。このような中で、ニアミーは“シェア乗り”という仕組みを通じて、全国各地の移動課題解決に積極的に取り組んできました。日本版ライドシェアの一部解禁から1年を迎える今、ニアミーが実施した主な施策と、今後の展望についてご紹介いたします。

ニアミーの1年間の取り組み

■エアポートシャトルによって、空港移動の混雑・コスト・待ち時間の“もったいない”を最適化

現状ニアミーの主軸で全国に展開している空港送迎型のエアポートシャトルは、最大9人乗りのシャトルで、24時間、空港とご自宅やホテルなどの指定場所を結ぶドアツードアの送迎サービスです。現在、全国16※1の空港で展開、多言語対応しておりインバウンドの利用者も増加しています。この1年間で、商業施設やホテルとの連携も進み、新たな空港アクセスへの導線を創出しています。2025年1月には累計利用者100万人を突破し、平均乗車人数は通常のタクシー平均乗車人数の1.3人※2に対して2.6人※3とおよそ2倍以上(月次過去最高値では3.2人※3まで)となりました。こちらの経験や実績を元に下記地域交通等展開をしていきます。
※1 羽田空港 / 成田空港 / 伊丹空港 / 関西空港 / 新千歳空港 / 中部国際空港 /福岡空港 / 那覇空港 / 青森空港 / 南紀白浜空港 / 徳島空港 / 北九州空港など
※2「全国ハイヤー・タクシー連合会」 調べ、 TAXI Today in Japan,Taxi of Tokyo
※3 ニアミー調べ

<事例紹介>

福岡の百貨店/商業施設と連携(2024年9月)

福岡市では、福岡空港のリニューアルや国際線滑走路の拡張などを背景に、インバウンド需要が急速に回復・増加しています。その一方で、天神・博多エリアを中心に都市開発が進むなか、市内交通の渋滞や移動手段の担い手不足といった新たな課題も顕在しているため、博多大丸・福岡パルコと連携し、空港と市内中心部を結ぶエアポートシャトルの運行を開始しました。

那覇空港発着便の沖縄本島全域対応(2024年11月)

那覇空港発着の「エアポートシャトル」は、従来は那覇市や名護市など一部地域に限定されていた運行エリアを、観光需要の本格的な回復やユーザーのお声を受け、沖縄本島全域に拡大しました。公共交通機関の乗り換えが不要となるなど、ストレスフリーな移動体験を実現しました。

ホテルと空港をつなぐ「MONday Airport Shuttle」開始(2025年1月)

JHAT社が運営するhotel MONdayと連携し、羽田・成田空港を結ぶ「MONday Airport Shuttle powered by NearMe」を運行を開始しました。台東区エリアの複数ホテルを巡回し、空港へのアクセスを提供しています。日本語を含む5言語に対応し、主にインバウンド旅行者の移動ストレスを軽減することで旅行体験の質を高めるとともに、ホテルスタッフの業務負担も軽減します。

■地方交通の課題に挑む、地域ごとの課題に合わせた移動手段の提供

人口減少や高齢化が進む中、特に地方部では公共交通機関の縮小や廃止が相次ぎ、日常的な移動手段の不足が深刻な課題となっています。また、コロナ禍を経て、インバウンドを中心に観光地でのタクシー需要が増加し、ドライバー不足などの影響でピーク時の供給が追い付かない状況が発生しています。

ニアミーは、これらの地域特有の課題に応じてカスタマイズした移動手段を提供し、各地域での課題解決に向けて協力して取り組んでいます。直近では、新潟県佐渡市、長野県野沢温泉村、秋田県北秋田市、鹿児島県鹿児島市、静岡県静岡市、愛知県西尾市などで、自治体と連携した実証実験を実施しました。これらの実証実験を通じて、ニアミーは地域ごとの移動課題に寄り添いながら、解決策の提供に努めています。

<事例紹介>

佐渡島での「佐渡版ライドシェア」実証調査(2024年7月)

『佐渡版ライドシェア』はタクシー事業者を中心に、タクシードライバーとライドシェアドライバーを移動需要に応じて柔軟に稼働させる、公共ライドシェアの仕組みを取り入れた取り組みです。配車から決済までをオンラインで完結できるシステムを導入し、運行業務のDX化を推進。観光シーズンやインバウンド増加に伴うタクシー不足への対応を支援しました。

静岡市での「ミッドナイトシェア乗りタクシー」運行(2025年2月)

早朝や深夜における移動手段の不足という地方都市特有の課題を解決する目的として「ミッドナイトシェア乗りタクシー」を静岡市にて開始しました。鉄道やバスの運行が終了した21時〜25時という深夜時間帯に、交通結節点においてシェア乗りによる移動手段を提供することで、深夜の“足”の選択肢不足という地域課題に対応します。

愛知県西尾市でのLINE予約システム導入(2025年2月)

愛知県西尾市では、利用者数の減少によりコミュニティバス「いっちゃんバス」の廃止が決定しており、それに代わる移動手段として「相乗りタクシー」の運行が決定。その「相乗りタクシー」の予約システムとして、ニアミーが開発した「LINEを活用した予約システム」が愛知県初の地域交通における一般乗用旅客自動車運送事業の相乗り旅客運送におけるAIデマンドシステムとして採用されました。

■まちなかの移動課題を解決、進化する“シェア乗りタクシー”

都心部では、移動需要が高い一方で、ドライバー不足や深夜帯の移動手段の不足が課題となっています。ニアミーは、これらの課題を解決するため、”シェア乗り”を通じて効率的な移動手段を提供しています。エアポートシャトルで構築したプラットフォームを活用し、東京・大阪・帯広・静岡・熊本などの都市部でシェア乗りタクシーを展開し、都市部における移動課題の解決も目指しています。

さらに、”シェア乗り”の快適性の向上を目指して、新車両の導入や、ターミナル駅での「新幹線タクシー予約」サービスなど、都市部の移動ニーズに応える取り組みを進めています。


<事例紹介>

『シェア乗り車両』の運行を開始(2025年1月)

『シェア乗り車両』は、複数組が1台の車両をシェアして移動する新たな交通手段”シェア乗り”において、プライバシーを確保しつつ快適な移動空間の提供が可能となる車両です。車内の後部座席エリアはシート配置を前後にずらしてプライベート空間を確保。さらに、トヨタ紡織が開発した「MOOX-RIDE」を搭載し、移動中に施設や観光スポットなどの情報を個別に提供します。

シェア乗りタクシーへの「新幹線タクシー予約」機能の搭載(2025年3月)

『シェア乗りタクシー』を展開しているエリアに位置する、新幹線の沿線7駅とその周辺の都市部を結ぶUX向上のためのサービスのアップデートとして、新機能『新幹線タクシー予約』を搭載しました。東京駅・新大阪駅など全国7駅の交通結節点を発着地点とし、新幹線利用者がスムーズに移動できるよう、駅から目的地までの移動を事前予約でサポートします。

■鉄道会社と連携した、新たなラストワンマイルの創出

ニアミーは、鉄道会社との連携を強化し、主要駅から観光地への移動、終電後の最寄り駅からご自宅への移動などの「ラストワンマイル」移動を効率化する取り組みも推進しています。深夜帯や観光地など、交通結節点や二次交通の強化を実施し、既存の交通手段だけでは対応しきれない時間・場所において、シェア乗りによって移動の選択肢を広げています。

『野沢温泉村内での公共ライドシェアの実証実験』に参画(2024年10月)

JR東日本が主催する「WaaS共創コンソーシアム」の一環として、野沢温泉村で公共ライドシェアの実証実験に参画しました。運行を担う地元交通事業者「のざわ温泉交通」が運行管理する一般ドライバーによるライドシェア車両の予約システムを担い、システムの導入においては、ライドシェアドライバーに対して講習を行い、スムーズなシステム利用をサポートしました。

終電後の移動課題に向けた「ミッドナイトSシャトル」(2025年1月)

鉄道横断型社会実装コンソーシアム「JTOS」とともに、新たな移動サービス「ミッドナイトSシャトル」の実証運行を実施しました。池袋線西武南口から小手指駅付近までの間で運行され、鉄道の終電後にタクシーの供給が不足する時間帯に対応しました。

■官民連携で広がる”シェア乗り”の可能性

ニアミーは、交通空白解消に向けた取り組みを進める中で、官民連携を強化しています。国土交通省の「地域交通DX」プロジェクトやMaaS2.0の「リアルタイム相乗りマッチング」を採択されるなど、移動の効率化と改善に向けた取り組みを加速しています。

<事例紹介>

国交省「地域交通DX」プロジェクト採択(2025年3月)

国土交通省が推進する「地域交通DXの推進に向けた相乗りタクシーの活用促進のための実証調査業務」において、独自AIによるリアルタイム相乗りタクシーマッチング技術が採択されました。観光地や地域で深刻化するタクシー供給不足に対し、1台あたりの乗車効率を高めることで「観光の足」と「地域の足」の双方を確保し、需要のピークにも柔軟に対応する移動の仕組みを目指します。

MaaS2.0「リアルタイム相乗りマッチング」採択(2025年4月)

人口減少や高齢化、公共交通機関の縮小が進む中で、地域交通の持続可能性と利便性向上を図るために、デジタル技術を活用して新たな交通インフラを構築する取り組みの一環として、国土交通省が推進する「地域交通DX:MaaS2.0」において、「リアルタイム相乗りタクシーマッチングシステム開発プロジェクト」に採択されました。

■「移動のもったいない」解消に向けたパートナーの広がり

ニアミーでは、さまざまな領域のパートナーとの連携を拡大し「移動のもったいない」をなくす取り組みを加速しています。日本版ライドシェアが一部解禁となった2024年4月以降も、同年9月にはANAホールディングス株式会社と株式会社グローバル・ブレインが共同で運営する『ANA未来創造ファンド』を引受先とした資金調達を実施。さらに2025年1月には、イオンモール株式会社とイグニション・ポイントベンチャーパートナーズ株式会社が共同で運営する「Life Design Fund」を通じた資金調達も行いました。こうした資金調達を通じて、ニアミーのビジョンに共感するパートナー企業が着実に増加しており、「シェア乗り」のさらなる展開と地域課題の解決に向けた体制を整えています。


この1年間で培ったノウハウとシステムは、タクシーや日本版ライドシェアにとどまらず、自動運転など、今後到来する次世代モビリティにも応用可能な仕組みです。NearMeはこれからも移動の“もったいない”を解消するための挑戦を続け、誰もがスムーズに移動できる社会の実現を目指してまいります。

「NearMe」について

「NearMe」は、独自のAIを活用した最適なルーティングで、出発地から目的地までの移動をドアツードアで結ぶタクシーのシェアサービスです。その中でも、空港とその周辺の都市部を結ぶ空港送迎型の『エアポートシャトル』は、2019年8月のサービス開始から、 多くの方にご利用いただき、累計予約人数100万人※1を達成しました。現在は、全国16の空港※2(羽田空港、成田空港、伊丹空港、関西空港、新千歳空港、中部国際空港、福岡空港、那覇空港、旭川空港、帯広空港、青森空港、仙台空港、静岡空港、南紀白浜空港、徳島空港、北九州空港)と、空港周辺の都市部でご利用いただくことができます。対象エリアであれば、出発地となるご自宅から空港、そして空港から最終目的地まで一気通貫でつながるため、公共交通機関の乗り換えがなくなるなど、ストレスフリーな移動体験を提供することができます。また、貸切送迎サービスや、東京都と千葉県全域のゴルフ場と東京都23区内を結ぶゴルフシャトルなど、シチュエーションに応じて様々な移動のニーズに対応するための各種サービスを展開しています。

その他、これまでは公共交通機関のみだとアクセスに課題が残るスポーツ観戦や、観光二次交通の課題解消、高齢者の移動支援サービスのAIデマンドシステムなど、地域が独自に抱える移動課題の解消を目指した様々な実証事業を自治体などと連携して行っています。

※1 2025年1月時点。

※2 旭川空港、帯広空港、仙台空港、静岡空港は貸切送迎サービスのみ。

■日本版ライドシェア/公共ライドシェアに関するお問合せフォーム

https://forms.gle/86crBvCKjcKqaLze9

会社概要

会社名 :株式会社NearMe

所在地 :東京都中央区日本橋富沢町9-4 THE E.A.S.T.日本橋富沢町

代表者 :代表取締役 髙原幸一郎

設立  :2017年7月18日

URL :https://nearme.jp/

移動の「もったいない」を解決し、1人でも多くの人が、自由に移動でき、住みたい街に住み続けられる社会を実現することをミッションに掲げ、まずは、リアルタイムの位置情報を活用して地域活性化に貢献するマッチングプラットフォームになるべく、シェアリングエコノミーのMaaS領域から事業活動をスタート。

2019年8月より空港送迎型のエアポートシャトルを運営し、独自AIを発展させ、ルーティングの最適化技術を確立。この技術を活用し、不特定多数ではなく少人数かつ誰が乗車したか追跡できる方法で活用していただける街中でのシェア乗りサービスなどを展開しています。また、国土交通省が2025年度より取り組む「地域交通DXの推進に向けた相乗りタクシーの活用促進のための実証調査業務」や、「地域交通DX:MaaS2.0」における「リアルタイム相乗りタクシーマッチングシステム開発プロジェクト」において、独自AIを活用したシェア乗りサービスがそれぞれ採択されました。なお、ニアミーは、「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」(主催:一般社団法人日本自動車工業会)の開催期間内に行われた日本最大級のピッチイベント『Pitch Contest & Award』でグランプリを獲得。

デロイト トーマツ グループが発表したテクノロジー企業成長率ランキング「Technology Fast 50 2024 Japan」で333.8%の収益(売上高)成長を記録して17位で2年連続の受賞。

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会社概要

株式会社NearMe

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URL
https://nearme.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都中央区日本橋富沢町9-4 THE E.A.S.T.日本橋富沢町
電話番号
-
代表者名
髙原幸一郎
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2017年07月