【新レポート発行】不動産マーケットリサーチレポートVol.257「注目されるデータセンター投資 -落とし穴はないか?」《前編》
三菱UFJ信託銀行株式会社(東京都千代田区、取締役社長:長島 巌)は、この度不動産マーケットリサーチレポートVol.257「注目されるデータセンター投資 -落とし穴はないか?」《前編》を発行しました。
本レポートは、Vol.257《前編》(データセンター市場動向・開発)とVol.258《後編》(運営・出口)に分かれた二部編成ですが、それぞれ単独でもご覧いただけます。
●データセンター(以下、DC)市場規模は従来予想を上回るペースで拡大し、不動産市場でもデータセンター関連の取引が増加
●DCに不可欠な電力確保が長期化する傾向にあり、計画~稼働までの先行き不透明さが課題
●DCの立地要件は物流・工場と類似するが、電力・通信インフラや災害リスク等特有の要件にも留意
拡大するデータセンター市場と増加するプレーヤー
クラウド、5G・6G、生成AI等の技術の発展・拡大によりデータ通信量が世界的に増加しており、それに伴いDCの需要も増加していることは論を俟ちません。コロナ禍をきっかけに、動画コンテンツやリモートワーク等の利用が飛躍的に増加したことで、通信インフラであるDCの市場規模は従来予想を上回るペースで拡大中です。
デジタル社会を支えるインフラとして、DCは今後も底堅い需要が見込まれます。加えて、DCをホテルや商業施設と異なり景気変動の影響を受けにくい安定性のあるアセットタイプとして評価し、DC市場に新規参入するデベロッパーや不動産投資家等のプレーヤーも増えています。
データセンター用地の取引-開発-
物流用地がDC用地として高く評価されるケースも
DCは、建築可能な用途地域や都市部との近接性が求められる等、物流施設と立地要件が近い傾向があります。物流市場の需給バランスが緩和し市場見通しが不透明な足許では、物流用地に対する投資家の評価が慎重になっている一方、DC市場の成長性に期待を持った投資家が物流適地とされていた土地を、DC用地として高く評価するケースが散見されます。
DCで重要となる電力戦略
DC用地の選定にあたり最優先となる条件が、電力確保です。DC1棟に必要な電力量は数十MW~数百MW以上とされ、諸説あるもののオフィスの数十倍以上とも言われています。変電所や送電線、特別高圧受電設備の整備が必要となる場合もあり、DC需要が増加していることを背景に、電力が使用可能になるのが数年~10年先になることも珍しくありません。一方で、AI等技術革新のスピードが速く、DCを取り巻く環境変化が短期間のうちに起こる可能性もあります。DCは一般的な不動産に比べ開発~稼働までの期間が長いため、当初の計画が陳腐化するリスクもあることは注意しておきたい点です。
DC適地として注目される工場跡地
DCに求められる条件を全て満たす用地は非常に限定的ですが、工場跡地や産業団地等はインフラがある程度整っていることからDC開発を比較的検討しやすいと言えます。
事業戦略の変化や拠点再編の一環で見直し対象となった生産拠点等を、DCの成長性に期待する投資家がDC用地として高く評価する可能性もあるでしょう。
レポート全文はこちらからご覧ください。
https://www.tr.mufg.jp/houjin/fudousan/f_report/pdf/fr_2024093002.pdf?20240930100015
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【本件に関するお問合せ先】
三菱UFJ信託銀行 不動産コンサルティング部
業務企画G 黒澤 直子
電話:050-3686-5702
mail:naoko_kurosawa@tr.mufg.jp
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