社会課題解決を目指す若き起業家支援プログラム「COM-PJ」採択者15名による最終ピッチを10月7日に開催
■背景
日本政府が2022年に発表した「スタートアップ育成5か年計画」では、スタートアップを生み育むエコシステムの構築に向けた、人材・資金・ビジネス環境等の支援強化施策が打ち出されています。
特にプレシード・シード期の起業家に対しては、未だ開業率の低迷が続く日本において、メンターによる若手人材の支援や起業家教育の拡大等、人材・ネットワークの構築が求められています。
近年、社会課題の解決を目指す起業家においては、IPOを目指すような「事業拡大・経済成長」できる事業モデルを構築するのか、社会課題の解決による大きな「社会インパクト」を目指すのか、起業を通じて目指す姿が多様化しています。それに伴い、起業家にとって必要となるサポート・支援のあり方も、目的に応じて大きく変わってきています。
京都は長年、革新的な技術・サービスを、時代に先んじて育んできた地域であり、2020年には京都を含む京阪神地域が内閣府よりスタートアップエコシステムの拠点都市に選定されるなど、年々注目が集まっています。その京都を拠点に、1989年の開設当初よりイノベーター・起業家支援に取り組んできたKRPと、社会課題解決に取り組むプレイヤーを支援するtalikiの2社がタッグを組み、2020年に社会起業家に特化した起業支援プログラム「COM-PJ」を企画し現在に至っています。
■「COM-PJ(コンプロジェクト)」について
COM-PJは、社会課題の解決を目指す、若き起業家(概ね30才以下、創業2年未満、起業準備中など)を対象とした社会起業家支援プログラムです。3カ月間のプログラムの中で、毎週の1on1による進捗フォローの他、先輩起業家や支援事業者による実践的な講義、経営者やVCなどのゲストメンターからのフィードバックを実施し、参加者は事業化への精度を高めていきます。またアイデアや課題意識の仮説をユーザーに向けて検証するため、プロトタイプを作成することも目標としています。
本年で4期目となるCOM-PJは、過去3回のプログラムで計41名の卒業生を輩出。卒業生はプログラム終了後に、事業化の実現やビジネスプランコンテストでの受賞等、目覚ましい活躍を遂げています。一方で、あらゆるリソースが不足する若手の起業初期段階はメンタル面が不安定になりやすい傾向にあります。COM-PJでは、プログラム終了後も参加者が自走していけるよう、事業継続性を左右するメンタルウェルネスの知恵を養うためのワークショップも実施。起業家に寄り添った徹底的な伴走支援を行っています。
「京都からの新ビジネス・新産業の創出に貢献する」というミッションを掲げるKRPは、これまで起業・スタートアップ支援や事業成長を促すための機会を提供してきました。
COM-PJでは、社会起業家を志す若者に対して、KRPが培ってきた知見やノウハウ、ネットワークを活かし、メンタリング・コーチング等を行い支援しています。
KRPは、COM-PJを通して、持続的な社会起業家コミュニティの形成に貢献することを目指しています。
■COM-PJ(コンプロジェクト)第4期 最終ピッチ開催
本年は15名がCOM-PJ第4期生として採択され、3カ月のプログラムの中で、教育問題や食、家庭環境など、それぞれが解決したい社会課題に真摯に向き合い、事業プランを磨きあげてきました。その集大成として、2023年10月7日に開催するtaliki主催のソーシャルインパクトカンファレンス「BEYOND2023*」内、最終ピッチの舞台に立ち、VCや経営者などの審査員やイベント参加者の前で、事業プランを発表します。登壇者は審査員からの講評をうけ、COM-PJ賞、KRP賞、審査員賞、オーディエンス賞が授与される予定です。
■COM-PJ最終ピッチ 開催概要
・日時 : 2023年10月7日(土)「BEYOND 2023」プログラム内
・スケジュール:第1部 12:30~13:50/第2部 15:00~16:30
・登壇者:「COM-PJ」第4期生
・審査員:(2023年9月28日時点)
桂 大介 氏 株式会社リブセンス共同創業 取締役兼執行役員
田口 一成 氏 株式会社ボーダレス・ジャパン 代表取締役
工藤 七子 氏 一般財団法人 社会変革推進財団 常務理事
山中 礼二 氏 KIBOW社会投資ファンド(代表パートナー)、グロービス経営大学院(教員)
中村 多伽 氏 株式会社taliki代表取締役CEO、talikiファンド代表パートナー
*「BEYOND2023」について
BEYONDは、社会課題解決に取り組むプレイヤーを支援する株式会社talikiが主催するソーシャルイベントです。立場/所属/年齢/人種/性別/限界などあらゆる境界線を飛び越え、社会に新しい価値を共に提案する場として、 2018年から過去6回開催、合計1200名以上動員。起業家・学生・投資家・民間企業・行政・非営利団体など各セクターが横断的に参加し、次の未来についてともに考えていきます。
・主催 :株式会社taliki
・特別協力:京都リサーチパーク株式会社
・日時 :2023年10月7日(土)11:00~19:00(開場 10:15)
・会場 :京都リサーチパーク 4号館 地下1階 バズホール /バンケットホール
・詳細 :https://beyondtaliki.info/
・参加費:学生 3,000円/一般 6,000円/京都企業に所属の方 3,000円
■京都リサーチパークとは:
全国初の民間運営によるサイエンスパークとして1989年に開設。京都府・京都市の産業支援機関などを含めて520組織・6,000人が集積。オフィス・ラボ賃貸、貸会議室に加え、起業家育成、オープンイノベーション支援、セミナー・交流イベント開催など、新ビジネス・新産業創出に繋がる様々な活動を実施。「ここで、創発。~Paving for New Tomorrow~」をブランドスローガンとして、イノベーションを起こそうとする世界中の方々に、魅力的な交流の舞台、事業環境を提供することを通じて、世界を変える新たな事業が生まれることに貢献します。
■talikiとは:
誰もが「生まれてきてよかった」と思える世界を目指し、社会課題が解決する仕組みづくりを行う。社会課題解決事業の立ち上げをサポートするインキュベーション事業、上場企業とソーシャルベンチャーを繋げるオープンイノベーション事業、インパクト拡大を目指すソーシャルベンチャーへの投資事業、社会起業家のこだわりを発信するメディア事業等を手がける。これまで、220事業以上の社会起業家の育成に搬送してきたtalikiのナレッジ・ノウハウを活用し、ビジネス構築の知識、起業家コミュニティの形成、起業家のメンタルケアも含めたワークショップの開催など、事業化までの環境づくりをプロデュースしている。
1.「COM-PJ」第4期 最終ピッチ登壇者ご紹介
最終ピッチ登壇予定のプログラム参加者が取り組むテーマをご紹介します。
【実現したい理想の社会】
大切な人を大切にし続けられる社会
平本 有利佳 氏(京都大学)
『パートナーと仲良しでいたい人のためのごきげんを作るセルフケアアプリ』
【実現したい理想の社会】
『無自覚のカフェイン過敏症』から逃れられる社会に。
中村 貴大 氏(株式会社モアカル、兵庫県)
『デカフェ飲料事業:「デカフェ×遺伝子診断」』
【実現したい理想の社会】
がん患者の苦痛をできる限り軽減し、自分らしく生きることのできる社会
久保 とくみ 氏(MiaLuce inc.、大阪府)
『がん闘病サポート事業』
COM-PJ第4期生 様々な社会課題解決に取り組む若き起業家たち
氏名(所属、拠点) 『実現したい理想の社会』
・新井涼太郎 氏(関西学院大学)
『全ての人の可能性を最大化させることが出来る社会』
・今川裕太 氏(任意団体もあふるオンライン教育実習、茨城県)
『教育リソースの分配効率が最大化される社会』
・神原沙耶 氏(Hue-ish株式会社、東京都)
『多様な関係性を育むことが当たり前の社会』
・北川晴也 氏、常角洋 氏(株式会社Gab、東京都)
『消費によって引き起こされる社会問題が存在しない社会』
・狐塚ゆうじろう 氏(FumidaiStudio、大阪府)
『一生青春し続けられる世界を創造する』
・庄子実桜 氏(株式会社omochi、兵庫県)『100年先の子どもたちが豊かな食にふれられる世界』
・照屋和紀 氏(WorkHive株式会社、大阪府)『誰もが自分で人生を選べる社会』
・安田侑樹 氏(小学校教員(認定NPO法人TeachForJapan)、福岡県)
『すべての子どもたちが自分の可能性を最大限に発揮できる社会』
他
2.COM-PJ 過去卒業生
■鈴木 粋 氏(株式会社モクジヤ)
2000年、京都で生まれる。創業者オタク。趣味で絵を描きながら創業者図鑑を作成中。2023年8月、株式会社モクジヤを設立。弊社では、多種多様な奨学金情報(主に給付奨学金)のリスクや特徴をレーダーチャートで表出する奨学金図鑑サービス「モクジヤ」を運営。当サービスでは事業者向けに、意欲的な学生(学生のカテゴライズ検証中)への求人掲載枠も有償提供。奨学金情報に加え、専門性の高い求人掲載を実施し、学生の学習資金・機会獲得に寄与。また弊社では、「衣食住学」への使い道限定型奨学金を用いて、休学生や非学生、学び直しの社会人などを含めた、多くの「学びたい・体験したい」を実現する奨学マーケットを開発中。
■梶本 大雅 氏(株式会社オトギボックス)
京都府在住 大阪音楽大学 音楽学部 音楽学科 ミュージックコミュニケーション専攻を卒業。卒業時に音楽・社会活動賞を授与。在学時にオトギボックスという団体を立ち上げ、親子向けコンサート「ようこそ絵本の音楽会へ」の制作を始める。 現在、株式会社オトギボックス代表取締役として、ようこそ絵本の音楽会への制作を中心にコンサートの企画制作,音楽事業を展開している。
■葛西 杏奈 氏(株式会社POTE)
学生時代より人事労務の専門家(社会保険労務士)として企業の人事サポートに従事。医療機関の人事職への転職をきっかけに産婦人科業界の課題に触れる。「日本の産科医療の”持続”と医療者自身の Well-being の両立」をミッションに2022年7月に株式会社POTEを創業。
現在は、産科医療施設を起点とした助産師の妊産婦向けフォローサービスをトライアルスタート。産科医療施設の経営課題と人手不足を解消するものでありながら、フォローが必要な妊産婦を取りこぼさない仕組みをめざしています。
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