東大IPCとCyber Valleyが欧州スタートアップの日本市場進出を支援する新プログラム「Valley and Sunrise」を開始

東大IPC

東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(所在地:東京都文京区/代表取締役社長:植田 浩輔 以下、東大IPC)は、AI及びロボティクス分野における欧州最大の研究コンソーシアムであるCyber Valley(事務局:ドイツ、マネージングディレクター  Dr. Florian K Mayer)と共同で、欧州スタートアップの日本市場進出を支援する新プログラム「Valley and Sunrise」を開始します。

本プログラムは、2024年春に発表した両者の意向表明書(LOI)締結に続く最初の共同事業であり、日欧間のディープテック・エコシステムをつなぐ実践的なステップのひとつです。Cyber Valleyエコシステムに所属するスタートアップを対象に、日本の大企業を中心とするステークホルダーとの接点を創出し、将来的なPoC(概念実証)や共同研究につなげることを目的としています。

欧州最大のAIとロボティクス分野の起業を支援する研究コンソーシアムと連携

Cyber Valleyは、AIおよびロボティクス分野における世界クラスの研究機関が集積するドイツのバーデン・ビュルテンベルク州、マックス・プランク知能システム研究所およびシュトゥットガルト大学とテュービンゲン大学、そして複数のグローバル企業が創設メンバとなって立ち上げられた研究コンソーシアムです。産学の「橋渡し」を行う公的研究機関であるフラウンフォーファー研究機構がパートナー機関として参画し、また複数の基金の支援を受けています。

基礎研究と人材育成を推進するのみならず、その成果が早期に産業活用されるようスタートアップ支援も行なっており、Amazonなどのグローバル企業がパートナー企業として参画するとともにベンチャーキャピタルとも提携し、この分野の研究者たちによる事業化の促進を支援しています。

この度、Cyber Valleyエコシステムに所属するスタートアップを対象とする、日本市場進出を支援する新プログラム「Valley and Sunrise」を開始します。採択企業には、国内最大規模を誇るアカデミア共催(※)の創業成長支援プログラム「1stRound」の持つ企業ネットワークを活用し、渡航支援、PoC費用の助成などを実施します。これにより、欧州発の先進技術と日本企業の実装力を結びつけ、グローバル市場で競争力を発揮する新たな産業・研究連携モデルの創出を目指します。

<プログラム概要>

名称:Valley and Sunrise

公募期間:2025年11月5日~12月5日
対象:AI/ロボティクス関連技術を持つ欧州スタートアップ

日本市場への参加・訪問を希望するスタートアップ

Cyber Valleyエコシステムに所属していること

ドイツにおいてプロダクト・マーケット・フィット(PMF)を達成していること

年間売上10万ユーロ程度以上(推奨)

支援内容:
  ・日本企業・研究機関とのパートナーマッチング
  ・市場調査・法規制・ビジネス文化の理解支援
  ・PoCに向けた資金支援およびフォローアップ

採択企業数:初回は1〜2社を選抜予定
主催:Cyber Valley、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社

世界に開かれた日本のアカデミアスタートアップエコシステム構築を、国内外のパートナーとともに目指す

本連携を通じて、東大IPCのアカデミア・産業のネットワークと、Cyber Valleyのグローバルなアクセラレーションの知見を組み合わせ、日欧のディープテックスタートアップにとって実践的かつ戦略的な成長の場の創出を目指してまいります。

東大IPCは、世界に伍するアカデミア関連ディープテックスタートアップの創出・育成に今後も寄与するとともに、国内大学、企業とのネットワークと海外スタートアップとの連携を深めていくことで、日本のスタートアップエコシステムのさらなる発展を、Cyber Valleyをはじめとする世界のパートナーとともに目指してまいります。

Cyber Valley Program Manager Angelina Jukich コメント

本取組は、東大IPCとの緊密な連携によって実現しました。「Valley and Sunrise」プログラムは、私たちが共有するビジョンを形にするものであり、ドイツのAI・ロボティクス系スタートアップと日本の主要な投資家・企業・研究者を結びつけ、両国のイノベーションエコシステム間の連携を一層強化することを目指しています。

東京大学協創プラットフォーム開発株式会社 Partner & Director(1stRound統括)  長坂 英樹 コメント

Cyber Valleyとの協働は、日独それぞれの知見を結び、新たな挑戦を実現するための基盤づくりです。研究者、起業家、投資家が互いの文化や技術への理解を深めながらディープテックを中心とした技術と事業の橋渡しを進めていくことを目的としています。

ドイツのスタートアップが日本の産業現場や社会課題に触れて成長の機会を得る一方で、日本の研究成果や技術がヨーロッパのエコシステムの中で新たな展開を見出す契機となります。

こうした往来を通じて、両国のエコシステムへの理解が深まり、研究、産業、人材の新たな連携が生まれることを期待しています。

私たちは、日独両国のアカデミア発スタートアップを支援し、それぞれの専門家が知見と経験を共有しながら協働できる持続的なエコシステムの構築をめざします。その中で、私たちは両国をつなぐ架け橋として貢献してまいります。

世界に伍するスタートアップ組成・育成プログラムへと進化を目指す1stRound

東大IPCが事務局を務める日本最大級のアカデミア共催起業支援プログラム「1stRound」は、各業界トップクラスの大企業と民間ベンチャーキャピタルが審査を行うことで独立性と公平性を保ちながら、アカデミア系スタートアップを採択し、ビジネスの初動を加速させるためのNon-Equity資金をはじめ、事業価値が算定可能な事業体・スタートアップとなるためのハンズオン支援を行っています。

過去8年半、累計110チームを採択し、会社設立・資金調達を支援、過去採択チームの資金調達成功率は約90%以上、大型助成金の採択率50%以上を達成しております。また、コーポレートパートナーを中心とする大手企業との協業関係の創出にも注力しており、各回とも半数を超えるチームが協業に至っております。

また、過去採択企業において「StartX」「Berkeley SkyDeck」等世界トップレベルのアカデミア系プログラムにも複数社採択されており、米国本社設立等、海外展開に向けた支援も展開しています。2024年4月に欧州最大の研究コンソーシアムであるCyber Valley、2025年5月にヘルシンキ大学との連携を発表し、大学・さらには国の垣根を超えたベンチャー創出および育成を目指しています。

1stRoundは、日本で生まれたスタートアップの海外展開、海外の大学・研究機関関連スタートアップの日本国内誘致支援と相互に展開することで、大学技術、卓越した挑戦とともに、海外知見の結合によって、世界で戦えるスタートアップ組成・育成プログラムへと進化します。

※共催アカデミアは以下の通り。

※ 国立大学法人東京大学、国立大学法人筑波大学、国立大学法人東京科学大学、国立大学法人神戸大学、国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学、国立大学法人一橋大学、国立大学法人北海道大学、国立大学法人九州大学、学校法人早稲田大学 、学校法人慶應義塾、学校法人立命館(立命館大学、立命館アジア太平洋大学)、学校法人沖縄科学技術大学院大学学園(OIST)、国立大学法人金沢大学、学校法人近畿大学、学校法人東京理科大学、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST)、静岡県公立大学法人静岡県立大学、国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)、国立研究開発法人理化学研究所、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、国立大学法人お茶の水女子大学、学校法人同志社 同志社大学、国立大学法人広島大学、産総研グループ(国立研究開発法人産業技術総合研究所および株式会社AIST Solutions)、学校法人芝浦工業大学(2025年10月時点)

【お問い合わせ】

東京大学協創プラットフォーム開発株式会社

東京都文京区本郷七丁目3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261

TEL: 03-3830-0200 / FAX: 03-3830-0183

Email: info2@utokyo-ipc.co.jp

担当者:長坂英樹

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会社概要

URL
https://www.utokyo-ipc.co.jp/
業種
金融・保険業
本社所在地
東京都文京区本郷7-3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
電話番号
03-3830-0200
代表者名
植田浩輔
上場
未上場
資本金
9000万円
設立
2016年01月