石川県の銘酒「手取川」の吉田酒造店で垂直型ソーラーシェアリングの竣工式を実施
発電した電気を製造工程で使用、サステナブルな酒造りを進化
ソーラーシェアリングは、農地に支柱を立て、その上部に設置した太陽光パネルを使って日射量を調節し、農業生産と発電を同じ敷地内で両立させる取り組みです。営農しながら、電気を得ることで農業経営をサポートするほか、荒廃農地の再生利用という観点でも期待されています。今般の垂直型ソーラーシェアリングは、太陽光パネルを農地に対して垂直に設置するもので、積雪の影響の軽減や車高の高い農業機械の使用を可能にするなどのメリットがあります。
吉田酒造店様では、みんな電力が供給する再生可能エネルギーの利用に加え、同設備での発電を行うことで持続可能な酒造りをより一層進めています。
1.竣工式概要
場所 :吉田酒造店 社田(石川県白山市)
日時 :4月26日(金)13:30~14:30
登壇者:株式会社吉田酒造店 7代目蔵元 吉田泰之 様
株式会社マッキンエナジージャパン 代表取締役社長 竹内正明 様
株式会社UPDATER SX共創本部 ビジネスSX部 坂本了治
内容 :①ソーラーシェアリングの竣工とそれを用いた酒造りの成功を祈念した神事
②主催挨拶
③来賓挨拶
④主催者・来賓によるテープカット
参加者:関係者15名
主催 :株式会社吉田酒造店
協力 :株式会社UPDATER
2.ソーラーシェアリング設置の社会的背景について
脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの導入が急務となっています。日本の農業に目を向けると耕作放棄地の増加や農家の高齢化・担い手不足といった問題もあります。こうした複数の課題をまとめて解決する手段として注目されているのが、農地に太陽光パネルを設置することで、農業と発電を両立させるソーラーシェアリングです。政府はこのソーラーシェアリングを積極的に推進しており、2013年には農林水産省がガイドラインを策定しました。その後も、2019年には改正法が施行され、固定価格買取制度の適用範囲が拡大されるなど、様々な支援策が導入されています。
3.吉田酒造店様の取り組みについて
吉田酒造店様は、みんな電力の供給する再生可能エネルギー100%(※)のプランの利用や屋根上への太陽光パネルの設置など、CO2を排出しないサステナブルな日本酒造りを推進してきました。さらなるサステナビリティの実現のため、これらの取り組みに加え、垂直型ソーラーシェアリング設備を自社田に竣工しました。発電した電気は、吉田酒造店で自家消費されます。
【発電所概要】
所在地:石川県白山市
設置形態:営農型太陽光発電設備
設置枚数:198枚
土地面積:2428㎡
設備容量:AC79.6kW DC91.08kW
発電量:93721.32kWh/年
収穫物:米(酒造好適米)
※再生可能エネルギー由来の電気に、再生可能エネルギー指定の非化石証書の環境価値を組み合わせることで、再生可能エネルギー100%の電気を供給いたします(CO2排出量もゼロとなります)。
4.吉田酒造店ソーラーシェアリングのポイント
①サステナブルな酒造りの実現
ソーラーシェアリングによって発電した電力を日本酒の製造工程で使用することで、環境に配慮した持続可能な酒造りを実現します。これにより、CO2排出量を削減し、地球環境への負荷を軽減します。
②地域の防災対策として活用
災害時には、地域に緊急用電源として提供することを予定しています。吉田酒造店様は、日本酒製造用の水源もあることから(製造期間のみ)、電気と水の双方を提供することで地域防災に貢献したいと考えています。
③垂直型ソーラーシェアリング
酒造好適米の水耕栽培と両立して発電を行えるほか、東西を向いた太陽光パネルは、朝夕に発電のピークがあることから、屋根上に設置した太陽光パネルと合わせて発電を行うことで、日中に安定した電源の確保が可能です。また垂直であることから積雪の影響を受けにくく、車高の高い農業機械も使用可能であるという特徴があります。
5.主催者挨拶
株式会社吉田酒造店 7代目蔵元 吉田泰之 様
吉田酒造店は、創業1870年、この地で150年以上酒造りを行ってきました。その中で、昨今の気候変動には非常に危惧を感じております。どうにか酒造りを通して気候変動対策ができないかと悩んでおりました。2020年に現在の会長から私に吉田酒造店のバトンがまわってきまして、いよいよ本格的に気候変動対策をやっていこうと考えました。まずはみんな電力(現:UPDATER)さんにご相談をして、弊社で使用する電力を再生可能エネルギーに変更いたしました。その後、ご提案をいただいたソーラーシェアリングをやってみることにしました。これにより私たちが目指している「ミライへ繋ぐ、持続可能な酒造り」に大きな一歩が踏み出せたのかなと思っています。これから弊社にて有効的に使いながら、情報共有もやっていきたいと思います。今日は本当にお集まりいただきありがとうございます。
6.来賓挨拶
株式会社マッキンエナジージャパン 代表取締役社長 竹内正明 様
この現場は私たちにとって初めての場所になりますが、感動があります。先日、改めて吉田酒造店様のホームページを拝見しまして、そこに酒米の山田錦について書いてありました。私の出身の兵庫県加東市では、昔から山田錦がずっと植えられてきました。ですから山田錦の起源は、だいたい故郷の近辺だと思っていたんです。改めて調べると、約100年前に山田穂と、岡山県産の短稈渡船という品種が掛け合わさって加東市の近くの農業試験場でできたことを知りました。私どもは、兵庫県丹波市でも2年ほど前にこれと同じ垂直型ソーラーシェアリングを施工しました。酒米を栽培したかったのですが、これがなかなかできず、地元で有名な丹波栗にしたんです。ですから、ぜひ吉田酒造店様で成功していただいて、逆輸入ではないですが、酒米でもしっかり営農型太陽光発電ができることを証明して、兵庫県でもこういった取り組みをできるようにしていただきたいと思います。
株式会社UPDATER SX共創本部 ビジネスSX部 坂本了治
皆さん、こんにちは。みんな電力、UPDATERの坂本と申します。このソーラーシェアリングができるまで2年ぐらい吉田酒造店様とお話をさせていただきました。私たちは「顔の見える電力」として、使用している電気が、どこの発電所で作られた電気なのかを30分ごとに証明できるシステムを用いて、再生可能エネルギーのみを提供している小売電気事業者です。吉田酒造店様からは、サステナブルな酒造りをするために、持続可能な電気を使いたいとお声がけいただきました。その後、弊社の提供する電気に切り替えられて、そこから自分たちでも電気を作りたいとのご相談を受けまして、今回の垂直型のソーラーシェアリングを作ることを提案いたしました。この取り組みは、どこの地域でもできることだと思っております。サステナビリティに注目して地域で頑張る会社さんを、私たちはどんどん応援していきます。吉田酒造店様の発展と共に、私たちも発展したいと思います。本日はおめでとうございます。
■株式会社UPDATERについて
2021年10月1日にみんな電力株式会社より社名変更。ソーシャル・アップデート・カンパニーとして、法人・個人向けに SXサービスを提供する。独自の特許ブロックチェーン技術を活用し、世界初で電力トレーサビリティを商用化した再エネ事業「みんな電力」は、国内トップクラスのプラットフォームとなっている。「顔の見えるライフスタイル」の実現のため、ウェルビーイング事業「みんなエアー」、エシカル調達事業「TADORi」などを展開。第4回ジャパンSDGsアワード内閣総理大臣賞、2021年度 NIKKEI 脱炭素アワードにおいてプロジェクト部門大賞など受賞歴多数。
株式会社UPDATER会社概要
所在地: 東京都世田谷区三軒茶屋2-11-22 サンタワーズセンタービル8F
代表取締役: 大石 英司
設立: 2011年5月25日
資本金: 13億498万円(資本準備金 20億3,918万円) ※2023年3月31日現在
事業内容: 脱炭素事業「みんな電力」ほかウェルビーイング、生物多様性等のSXサービスを展開
コーポレートサイト : https://www.updater.co.jp/
■本件のお問い合わせ先
<報道関係>
株式会社UPDATER 共創・コミュニケーション部 豊島・菊川
TEL:03-6805-2228(受付時間 平日 11:00~15:00)
E-mail:pr@minden.co.jp
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