「脱炭素社会への移行計画」TCFD提言に沿って策定(国内の不動産業初)
~同時に、自社CO2排出量50%削減目標を1年前倒しで達成~
東急不動産ホールディングス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:西川 弘典、以下「当社」)は、2050年にネットゼロエミッションを達成するため、「脱炭素社会への移行計画」(以下、「本移行計画」)を策定いたしましたのでお知らせいたします。脱炭素戦略と事業戦略・財務指標の整合性を示しつつ、TCFD※1などが提示している移行計画のガイダンスに沿って作成した、独立したレポートとして発行するのは国内の不動産業では初めてとなります。
また、ネットゼロエミッション達成に向け、当社の中期経営計画で2023年度目標として掲げていた自社CO2排出量50%削減を、2022年度に1年前倒しで達成しましたので、あわせてお知らせいたします。
※1 TCFD(Task force on Climate-related Financial Disclosures「気候関連財務情報開示タスクフォース」)G20 財務大臣・中央銀行総裁会合からの要請を受けた金融安定理事会(FSB)が2015年に設立したタスクフォースを指します。気候変動は世界経済にとって深刻なリスクとし、「ガバナンス」「戦略」「リスク特定」「指標・目標」について把握・開示を推奨した提言を公表しています。この提言は、2017年に最終報告書が公表され、2021年に改訂されています。
当社グループの環境取り組みの一例
■本移行計画策定の背景
近年、温暖化防止のための国際的枠組み「パリ協定」や、2020年に日本政府が掲げた「2050年カーボンニュートラル宣言」など、気候変動に対するグローバルな関心と対策の重要性が一層高まっています。
こうした流れを受け、事業戦略と財務戦略が排出量削減へのロードマップと整合していることを改めて確認し、具体的な戦略として脱炭素社会実現に向けた、本移行計画を作成することといたしました。
また、当社は、2019年にTCFD提言に賛同し、開示も行っておりますが、本移行計画は、TCFDの「指標と目標、移行計画に関するガイダンス」や国際環境非営利団体CDPの「移行計画ディスカッションペーパー」等に沿ったものであり、当社グループの長期ビジョン「GROUP VISION 2030」の中で全社方針として掲げる「環境経営」を踏まえたものとなります。
■当社グループの環境経営
当社グループは、創業時より様々な事業活動を通じて、持続可能な社会の実現と環境課題に取り組んでまいりました。2021年5月には、環境ビジョンに基づき、脱炭素社会・循環型社会の実現と、環境に寄与するライフスタイル創造に取り組むため、長期ビジョン「GROUP VISION 2030」を策定しました。
また、長期ビジョン及び2022年5月に策定した「中期経営計画2025」では、環境経営を大きな柱としており、「脱炭素社会」「循環型社会」「生物多様性」などへの取り組みを通じ、環境を起点とした事業機会の拡大を目指しています。
なかでも、すべての事業を通じた環境負荷軽減を目指し、「脱炭素社会」に関する目標として、2050年ネットゼロエミッションを掲げており、国際的なキャンペーンである「Business Ambition for 1.5℃」「Race To Zero」にも参加し、取り組みを進めています。
そして、当社グループは、設計会社・施工会社・利用されるお客さまなどのステークホルダーと協働し、サプライチェーン全体でのCO2削減に向けた取り組みを進めております。
■脱炭素社会実現に向けたロードマップ
当社グループの中核会社である東急不動産株式会社では、当社事業所及び保有施設で使用する電力について2022年12月に「RE100」の要件である100%再生可能エネルギー(以下、再エネ)への切替えを完了しました※2。
今後も当社グループ全体として、事業を通じたCO2排出量の削減を進めるとともに、当社グループの中核事業として成長した再生可能エネルギー事業の更なる拡大など、「脱炭素」を事業機会ととらえ、自社成長を通じた環境負荷低減と環境先進のまちづくりを目指します。
※2 一部の共同事業案件などを除く
【東急不動産ホールディングスとしての脱炭素社会実現に向けたロードマップ】
■CO2排出量削減の現状と今後の目標
2050年ネットゼロエミッションに向けたマイルストーンとして、シナリオ分析で評価した気候変動リスクを管理するために、2019年度を基準とした2030年度におけるScope1・2(自社)及びScope3(サプライチェーン(削減目標対象:カテゴリ1・2・11))のCO2排出量を46.2%削減することを目標として設定し( SBT認定取得済み) 、CO2排出量の実績を管理しています。
更に、中期経営計画において2023年度におけるScope1・2のCO2排出量を50%削減することを目標としていましたが、 2022年度に50.6%削減し目標を1年前倒しで達成しました(速報値)。
本移行計画の詳細についてはこちらをご覧ください。
https://sustainability-cms-tokyu-s3.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/pdf/environment/decarbon_plan.pdf
■長期ビジョン「GROUP VISION 2030」でめざす、「環境経営」と「DX」の取り組み
当社は2021年に長期ビジョン「GROUP VISION 2030」を発表しました。多様なグリーンの力で2030年にありたい姿を実現していく私たちの姿勢を表現する「WE ARE GREEN」をスローガンに、「環境経営」「DX」を全社方針として取り組んでいます。
HDの中核企業である東急不動産では「環境先進企業」をめざして様々な取り組みを積極的に進めており、2022年末には事業所及び保有施設※の100%再生可能エネルギーへの切り替えを完了しました。
東急不動産ホールディングス「GROUP VISION 2030」について
https://www.tokyu-fudosan-hd.co.jp/group-vision-2030/
東急不動産ホールディングス「中期経営計画2025」について
https://www.tokyu-fudosan-hd.co.jp/ir/mgtpolicy/mid-term-plan/
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