7月25日(火)~7月26日(水) に山梨県にて、夏の全国知事会議を実施
~子ども・子育て政策の抜本的強化、脱炭素社会への実現に向けた「山梨宣言」を採択~
<7月25日(1日目)>
午前の会議では、平井会長(鳥取県知事)、開催県である長崎知事(山梨県)の挨拶に続き、全国知事会「子ども・子育て政策推進本部」の設置をはじめ、各提言等について議論が交わされました。
また、松本総務大臣出席のもと、地方税財源の確保・充実やマイナンバーカードに係る総点検の実施等について意見交換を行いました。
午後には、大阪・関西万博推進本部の会合が行われ、各都道府県の連携強化を確認しました。
その後、昨年度の全国知事会議に続き、以下の4つのテーマについてのセッションを行いました。
(1)子ども・子育てにやさしい社会の実現に向けて
(2)多様な個性が認められる社会の実現について
(3)脱炭素地域実現に向けた課題と解決策(山梨県長崎知事参加テーマ)
(4)デジタル技術等を活用した地方創生
<7月26日(2日目)>
全国知事会では初の試みとして、日米知事オンラインミーティングを行いました。全米知事会の代表と意見交換を行い、中断している日米両国の知事交流の再開を確認しました。
会議の最後には、少子化・人口減少問題解決、脱炭素社会への実現に向けて「山梨宣言」を取りまとめ、2日間に渡る山梨県での会議を閉じました。
1. 実施概要
■日時:令和5年7月25日(火)~26日(水)
■会場:ロイヤルホテル八ヶ岳
■出席者:全国都道府県の知事の皆さま
■内容:
<1日目>全国知事会議、松本総務大臣との意見交換、大阪・関西万博推進本部会合、セッション
<2日目>日米知事会オンラインミーティング、全国知事会議、山梨宣言、記者会見
2.長崎知事の主な発言
[開会にあたっての開催県知事挨拶]
開催県である山梨県の長崎知事より、「新型コロナの5類移行に伴い日常を取り戻しつつある一方で、人口減少や少子化のほか、激甚化する自然災害など山積する問題が待ったなしの状況だ。知事の皆さまの知見を結集し、課題に対する処方箋となる提言を取りまとめていきたい。」と挨拶しました。
[地方税財源の確保・充実等に関する提言]
長崎知事は、提言案中の地方財政計画における必要な歳出の計上について、地方が自主性・主体性を発揮して地域の課題解決に取り組むための必要経費である一般行政経費単独事業の確保・充実に向けて、「地方財政計画の中の一般行政経費単独事業は同額が据え置きになっている。一般行政経費単独事業は枠として計上しているだけで、それがずっと続いていることが原因だ。例えば、社会保障や子育て、人口減少等、今直面しているさまざまな行政需要について、知事会で必要額を積み上げ、具体的にいくら必要なのか議論が必要だ。」と発言しました。
[脱炭素社会の実現に向けた対策の提言]
長崎知事は、脱炭素社会の実現に向けた対策の提言として水素製造基盤の確立について発言。「水素製造基盤の確立を図っていく上で、水素製造装置の製造、国内供給、ここを構築することが大変重要な問題になってくる。」と述べました。最終的な提言には、水素製造装置の製造基盤の確立も含めた関連企業に対する支援や水素パイプライン等の供給インフラの整備、先駆的な取組を推進する自治体への支援が盛り込まれました。
[松本総務大臣との意見交換]
長崎知事は、「全国的に想定を上回るスピードで加速度的に進行している人口減少、少子化について、強い危機感を共有すべきものであると考えている。こうした状況下において、原動力としての都市のエネルギーを弱めることなく地方が将来にわたって成長力を確保することにより、都市部と地方部の双方が共に栄えることが必要だ。地方創生の実現に向けては、まずは地方自治体の長の覚悟として、地方それぞれの固有の課題に対し自らの力で自律的に解決していくことが基本であると認識しているが、その上で国におかれても地方と方向感を共有し、包容力を持って地方の主体的な取り組みに対する支援が必要だ。」と発言しました。
[LX(ローカルトランスフォーメーション)で切り拓く持続可能な経済の実現に向けた提言]
長崎知事は、提言案中の多様な人材の活躍の推進について、多様な人材が活躍できる環境づくりに向けて、「フリーランスを含む自営業者などの育児休業や雇用保険の被保険者資格がない人への育児休業給付の受給可能化は人口減少、少子化の問題でも大変重要な一つの大きな要素になってくる。他方でかなり大掛かりな制度改正を伴い得るものなので、ぜひここを全国知事会としても重点的に政府に働き掛けてもらいたい。」と発言しました。
[山梨宣言]
長崎知事は、「想定を上回るペースで進む人口減少は、地方だけの問題ではなく、わが国の社会経済システムの基盤を崩壊させかねない深刻な問題だと強調しました。特に子ども・子育て政策の実現に向けて、今こそ、国と地方が方向性を一にし、総力を挙げて取り組む時である。地方としてもしっかりと役割を果たすため、『子ども・子育て政策推進本部』を立ち上げ、子ども・子育て政策を抜本的に強化し、『子どもの未来』を守り育む、やさしい社会の実現を目指す。」と表明しました。
[閉会にあたっての開催県知事挨拶]
全国知事会の閉会挨拶では、長崎知事より「今回、さまざまな課題に果敢に挑戦し、そこに各知事の皆さまが高い見識と熱意の元、知見を結集させたことは日本国の未来にとっても大変大きな役割を果たしたのではないかと確信しています。各知事から伺った地域の実情に基づくさまざまな取り組みの事例や示唆に富んだ意見、今後の山梨県の行政にも役立てたい。」と挨拶しました。
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