輸送費高騰に更なる追い討ちが!?中古車の玉数はいつ増えるのか?/中古車市場統計レポート(2024年9月版)
【中古⾞市場統計レポート(2024年9⽉)】より抜粋してご案内いたします。
本調査詳細はこちら:https://www.kurumaerabi.co.jp/useful-details/1356/
⾃動⾞販売市場の動向(2024年9⽉)
まず8月と比較した「前月比」を見てみると、新車登録台数は133.6%、中古車登録台数は109.8%とどちらも増加しました。新車に関しては8月は長期休暇が入り新車台数が少なくなる傾向にあるため、例年9月は前月比で登録台数が増加する傾向にあります。今年も例年通りの推移と言えるでしょう。中古車に関しても新車と同様の理由で前月比で登録台数が増加する傾向にあり、例年通り増加しています。
次に昨年9月と比較した「前年比」を見てみると、新車登録台数は100.3%、中古車登録台数は98.4%と中古車登録台数が減少する結果となりました。2024年は前年と比べ新車登録台数が減少傾向にあり、4月以降において前年同月の登録台数を超えたのは7月のみでしたが、9月は前年の登録台数を上回る結果となりました。中古車に関しては2024年7月に一度増加傾向に転じたものの、その後は再び減少傾向に戻っています。
新車登録台数
2024年 | 7月 | 8月 | 9月 | 月平均 |
新車登録台数 | 405,175台 | 328,471台 | 438,733台 | 361,455台 |
前年比 | 106.9% | 96.5% | 100.3% | 97.4% |
中古車登録台数
2024年 | 7月 | 8月 | 9月 | 月平均 |
中古車登録台数 | 563,618台 | 467,267台 | 512,881台 | 519,351台 |
前年比 | 110.0% | 95.1% | 98.4% | 100.9% |
※「車選びドットコム」では、普通自動車の登録台数を発表している「自販連(一般社団法人 日本自動車販売 協会連合会)」と、軽自動車の登録台数を発表している「全軽自協(一般社団法人 全国軽自動車協会連合会)」の統計データをもとに、新車登録台数と中古車登録台数の推移を紹介しています。
7月・8月の本レポートでも記載しました輸送費の高騰は、2024年秋以降も続く見込みとなっています。
先月から引き続き現在もパナマ運河の水不足や紅海の治安悪化といった海運の乱れの影響で、輸送船は喜望峰を通る遠回りなルートを取らざるを得ない状況になっています。パナマ運河での運航再開見込みは立っておらず、以前の航路に戻るのは早くても2025年秋ごろ以降と予測されています。
2025年からはこのような海運の乱れに対する対策として新造船が投入される予定です。ただし、2030年以降に施行される海洋環境規制強化への対応に伴い、新造船の建設コストが従来よりも大幅に増加しており、高騰分のコストはそのまま輸送費に転嫁されると言われています。そのため、流通は促進されるものの、輸送費の高騰は引き続き続く見込みです。
輸送費の高騰同様に8月の本レポートにて記載していましたトヨタの国内新車台数の増産についてですが、一時的な増加にとどまってしまいました。また増産は一部の車種でしか見られなかったこともあり、中古車の玉数増加には繋がりませんでした。
一方でAA(中古車オートオークション)では、成約率と成約単価は前年の実績を上回っており、平均成約単価は前年同期比で19.5%増と2000年度以降で上期として過去最高金額となりました。依然として海外需要の高い日本車を確保したい輸出事業者が買付を強化していることもあり、落札単価が上がり続けている状況です。
今後中古車相場の高騰が収まるには、日本車への海外需要が落ち着き、国内の在庫数が増えることが不可欠です。しかし、現状の海外需要の高さと為替相場を見るに、大手メーカーの生産台数が増加したとして、輸出に回る可能性が高く、国内中古車市場に車両が出回る可能性は低いと思われます。
そのため、依然として仕入れが厳しい状況が続く見込みです。このような状況下では在庫の回転率よりも在庫一台当たりの販売小売価格に重きを置いて仕入を行う必要があるでしょう。
中古車情報サイトの動向(2024年9月)
※過去25ヶ月の自動車販売市場と中古車情報サイト「車選びドットコム」の市場動向を比較しています。
※「車選びドットコム」の市場動向は、加盟店専用レポートからの抜粋のため、詳細数値は非公開としています。
国産車の中古車販売傾向【人気ランキング】
「車選びドットコム」の市場動向から調査した、国産車の2024年9月中古車販売ランキングを紹介します。
ボディタイプ別販売ランキング
国産車のボディタイプ別ランキングでは、変わらず軽自動車が1位となっています。9月は上位5位のボディタイプが軒並みシェアを落とす結果となりました。一方で、上位5位に入っていませんがバン/商業車と軽トラックがシェアを伸ばしています。
順位 | ボディタイプ | 割合 | 変動率 |
1位 | 軽自動車 | 33.0% | -1.5% |
2位 | ミニバン/ワンボックス | 15.7% | -0.2% |
3位 | コンパクト/ハッチバック | 11.7% | -1.4% |
4位 | 軽バン/軽ワゴン | 10.1% | -0.3% |
5位 | セダン/ハードトップ | 7.0% | +0.0% |
車種別販売ランキング
国産車の車種別ランキングでは、プリウス(トヨタ)が1位となりました。タントカスタム(ダイハツ)やN-BOXカスタム(ホンダ)がシェアを拡大した一方で、エブリイ(スズキ)やタント(ダイハツ)がシェアを落とすなど軽自動車の変動が多く見られました。
順位 | 車種(メーカー) | 順位変動 |
1位 | プリウス(トヨタ) | ↑(前回3位) |
2位 | セレナ(日産) | ↓(前回1位) |
3位 | タントカスタム(ダイハツ) | ↑(前回4位) |
4位 | N-BOXカスタム(ホンダ) | ↑(前回7位) |
5位 | ハイゼットカーゴ(ダイハツ) | ↑(前回13位) |
◆輸入車の中古車販売傾向【人気ランキング】につきましては、こちらからご確認いただけます。
https://www.kurumaerabi.co.jp/useful-details/1356/
中古車販売店様の経営活動を応援します
「車選びドットコム」では、「symphony」をご利用いただいている加盟店に向けて、月に一度上記のレポートよりも詳細な小売データレポートを発行しています。各ボディタイプで人気の車種をご紹介している他、年式・走行 距離・価格帯・カラー別での販売割合もご確認いただけます。
目まぐるしく変わる社会情勢に対して、常に変化が求められる昨今。データを分析して高速でPDCAを回して行く必要があります。「車選びドットコム」では20年以上の中古車情報サイトの運営実績で蓄積したノウハウを、中古車販売店の皆さまにご提供していますので、少しでもご関心をお持ちの方はぜひお問合せください。
会社概要
【株式会社ファブリカホールディングス】
代表者:代表取締役社長CEO 谷口政人
本社所在地:東京都港区赤坂1−11-30 赤坂1丁目センタービル 9F
設立:1994年11月
株式:東証スタンダード市場(コード番号:4193)
コーポレートサイト:https://www.fabrica-hd.co.jp/
【株式会社ファブリカコミュニケーションズ】
代表者:代表取締役社長CEO 谷口政人
本社所在地:愛知県名古屋市中区錦3-5-30 三晃錦ビル8F
事業内容:自動車販売支援システム開発・販売事業、インターネットメディア事業、WEBマーケティング支援事業、自動車修理・レンタカー事業
出資比率:株式会社ファブリカホールディングス100%
コーポレートサイト:https://www.fabrica-com.co.jp/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像