多発性硬化症に対するB細胞を標的とした治療薬「ケシンプタ®皮下注20mgペン」が「在宅自己注射指導管理料」の対象薬剤に追加
ノバルティス ファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:レオ・リー)は、本日、多発性硬化症(以下、MS)に対するB細胞を標的とした治療薬である「ケシンプタ®皮下注20mgペン」(一般名:オファツムマブ、以下「ケシンプタ」)が在宅自己注射指導管理料の対象薬剤となり、2022年6月1日より在宅自己投与が保険適用になることをお知らせします。
今回の保険適用により、医師によって「ケシンプタ」が処方され、自己投与の適用が妥当と判断される場合、患者あるいは家族など実際に投与を行う人が十分な説明およびトレーニングを受けた上で、自己投与が可能となります。
MSは、中枢神経(脳・脊髄)の軸索を覆っているミエリンが破壊され、「脱髄」と呼ばれる病変が多発することで、視力障害、運動障害、感覚障害、言語障害など多様な症状があらわれる神経難病です[1,2]。20~30代で発症することが多く、治療されない場合は、不可逆的な身体障害や認知機能障害を来す可能性があることから、日常生活を維持するためにも、適切な治療の継続が必要とされています[3]。
「ケシンプタ」は、在宅でも簡便な自己投与を可能にしたペン型デバイスで、初期投与期間である導入期を経た4週目以降は、4週間隔の皮下投与を行います。「ケシンプタ」はB細胞を標的とする完全ヒト型モノクローナル抗体で、主にリンパ節のB細胞の表面に存在するCD20に結合することによりB細胞の融解を誘発します。MSの発症に関わるB細胞が血液中から減少することで、免疫系の異常が緩和され、中枢神経のミエリンの破壊が抑えられることが期待されます。
今回の保険適用について、ノバルティス ファーマの代表取締役社長であるレオ・リーは次のように述べています。「患者さんご自身やサポートされるご家族が、在宅で数分程度で治療ができるようになることで、通院に伴う負担が軽減され、日常が少しでも過ごしやすくなることを願います。『ケシンプタ』を通じて、MS患者さんの健康とQOLの改善に貢献できるよう、これからも取り組んでいきたいと考えています。」
「ケシンプタ」について
「ケシンプタ」は、ペン型デバイスが用いられた完全ヒト抗CD20モノクローナル抗体製剤であり、国内唯一のB細胞を標的としたMSの治療薬です。本邦においては、2021年3月23日に承認を取得しています。
B細胞はMSの障害進行の原因となる炎症性サイトカイン産生やT細胞の異常活性化を促すため、B細胞の除去がMSの効果的な病態修飾ならびに優れた臨床的有効性の発現につながると期待されます。また、B細胞は、MS病態における初期から進行期に至る一連の臨床経過ステージにおいて関与が示唆されていることから、「ケシンプタ」は、幅広い患者に対する治療選択肢となることが考えられます。「ケシンプタ」の有効成分である「オファツムマブ」はジェンマブによって開発され、グラクソ・スミスクラインにライセンス供与されました。ノバルティスは、2015年12月に、MSを含むすべての適応症について、「オファツムマブ」に対する権利をグラクソ・スミスクラインから導入しました[4]。
ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置く医薬品のグローバルリーディングカンパニー、ノバルティスの日本法人です。ノバルティスは、より充実したすこやかな毎日のために、これからの医薬品と医療の未来を描いています。ノバルティスは世界で約11万人の社員を擁しており、8億人以上の患者さんに製品が届けられています。詳細はホームページをご覧ください。
https://www.novartis.co.jp
以上
参考文献
今回の保険適用により、医師によって「ケシンプタ」が処方され、自己投与の適用が妥当と判断される場合、患者あるいは家族など実際に投与を行う人が十分な説明およびトレーニングを受けた上で、自己投与が可能となります。
MSは、中枢神経(脳・脊髄)の軸索を覆っているミエリンが破壊され、「脱髄」と呼ばれる病変が多発することで、視力障害、運動障害、感覚障害、言語障害など多様な症状があらわれる神経難病です[1,2]。20~30代で発症することが多く、治療されない場合は、不可逆的な身体障害や認知機能障害を来す可能性があることから、日常生活を維持するためにも、適切な治療の継続が必要とされています[3]。
「ケシンプタ」は、在宅でも簡便な自己投与を可能にしたペン型デバイスで、初期投与期間である導入期を経た4週目以降は、4週間隔の皮下投与を行います。「ケシンプタ」はB細胞を標的とする完全ヒト型モノクローナル抗体で、主にリンパ節のB細胞の表面に存在するCD20に結合することによりB細胞の融解を誘発します。MSの発症に関わるB細胞が血液中から減少することで、免疫系の異常が緩和され、中枢神経のミエリンの破壊が抑えられることが期待されます。
今回の保険適用について、ノバルティス ファーマの代表取締役社長であるレオ・リーは次のように述べています。「患者さんご自身やサポートされるご家族が、在宅で数分程度で治療ができるようになることで、通院に伴う負担が軽減され、日常が少しでも過ごしやすくなることを願います。『ケシンプタ』を通じて、MS患者さんの健康とQOLの改善に貢献できるよう、これからも取り組んでいきたいと考えています。」
「ケシンプタ」について
「ケシンプタ」は、ペン型デバイスが用いられた完全ヒト抗CD20モノクローナル抗体製剤であり、国内唯一のB細胞を標的としたMSの治療薬です。本邦においては、2021年3月23日に承認を取得しています。
B細胞はMSの障害進行の原因となる炎症性サイトカイン産生やT細胞の異常活性化を促すため、B細胞の除去がMSの効果的な病態修飾ならびに優れた臨床的有効性の発現につながると期待されます。また、B細胞は、MS病態における初期から進行期に至る一連の臨床経過ステージにおいて関与が示唆されていることから、「ケシンプタ」は、幅広い患者に対する治療選択肢となることが考えられます。「ケシンプタ」の有効成分である「オファツムマブ」はジェンマブによって開発され、グラクソ・スミスクラインにライセンス供与されました。ノバルティスは、2015年12月に、MSを含むすべての適応症について、「オファツムマブ」に対する権利をグラクソ・スミスクラインから導入しました[4]。
ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置く医薬品のグローバルリーディングカンパニー、ノバルティスの日本法人です。ノバルティスは、より充実したすこやかな毎日のために、これからの医薬品と医療の未来を描いています。ノバルティスは世界で約11万人の社員を擁しており、8億人以上の患者さんに製品が届けられています。詳細はホームページをご覧ください。
https://www.novartis.co.jp
以上
参考文献
- ノバルティス ファーマ株式会社 MS治療に関する医師と患者への定量調査 2020
- 日本神経学会 監修 : 多発性硬化症・視神経脊髄炎診療ガイドライン2017, 医学書院, 2017.
- 吉良 潤一:日本医事新報 4301:53-59, 2006
- Genmab Press Release: Genmab announces completion of agreement to transfer remaining ofatumumab rights. December 21, 2015. Accessed August 12, 2020. https://ir.genmab.com/static-files/9d491b72-bb0b-4e46-a792-dee6c29aaf7d
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。