イノベーション創出ピッチイベント「Kumamoto City Pitch Special Edition 2025」を官民連携の大規模ビジネスイベント内で開催　《イベントレポート》

熊本市

2025年3月24日 14時00分

熊本市（熊本市長　大西一史）は令和7年（2025年）2月27日に、熊本県、FIVE RINGS実行委員会と共同で、大規模ビジネスイベント「Innovation Fes. Kumamoto（イノベーションフェスクマモト）」を開催いたしました。

「Innovation Fes. Kumamoto」では、熊本県のビジネス支援プログラム「UXプロジェクト」の成果報告会や、民間主導のビジネスカンファレンス「FIVE RINGS」の中で、「食」や「事業承継/M&A」、「半導体」などをテーマに、地域に根ざしたプレイヤーによるパネルディスカッション等が実施されました。

熊本市は、資金調達やビジネスマッチングを目的とした「Kumamoto City Pitch Special Edition 2025」に加え、本市のスタートアップ支援事業の成果報告会を実施し、全体でのべ600名超の方にご参加いただくなど、非常に盛り上がるイベントとなりました。

今後も産官学金の様々な関係者と連携し、熊本のスタートアップ環境を更に盛り上げてまいります。

■イノベーション創出ピッチイベントKumamoto City Pitch Special Edition 2025

公募により採択された熊本で更なる成長を図るスタートアップ等が資金調達や事業マッチングのため、会場にご参加のベンチャーキャピタルや金融機関、事業会社等に対して、自社のビジネスモデルのショートプレゼンテーションを実施しました。

また、本事業のパートナー企業の中から、株式会社熊本日日新聞社でXOSS POINT.（クロスポイント）コーディネーターを務める松山雄大氏、株式会社再春館共創ラボラトリーパートナーの福島充氏、株式会社マクアケセールス局局長・九州拠点責任者である宮田紗良氏に審査をしていただき、登壇したスタートアップから今後の連携も視野に入れて1社を選定し、企業賞をご提供いただきました。熊本市も更なる成長を期待する企業に熊本市賞として、本市が会員となっているSHIBUYA QWSの利用権を提供いたしました。

○熊本日日新聞社賞

・Omiisay株式会社（CEO　カナダマイカ氏）https://omiisay.com/

　日本企業の海外進出を「手軽に、気軽に」実現することを目指したインフラ及び、現地法人がなくても海外出店が可能になる「Omiisayサービス」を提供。

○再春館共創ラボラトリー賞

・株式会社プロバイオ（代表取締役　木下英樹氏）https://probio.co.jp/

　人の健康・動物の健康・環境の健全性を一体的に守っていく「ワンヘルス」を実現のため、乳酸菌や発酵食品を活用した様々な製品の提供。

○マクアケ賞

・コクー株式会社（地方創生DX室　室長　安藤崇敬氏）https://cocoo.co.jp/

　労働人口減による人手不足という社会課題を解決するため、デジタル未経験者を雇用、DX人財として育成し、企業や行政の業務効率化・生産性向上を実現する『DX人財サービス』を提供。

○熊本市賞

・株式会社Lbose（代表取締役　小谷草志氏）https://www.lbose.co.jp/

　製造業において、様々な形式でやり取りされる注⽂書‧発注書のデジタルデータ化を⾃動化するAI-OCRサービスを提供。

・株式会社エンジンズ（代表取締役　古澤秀司氏）https://eng1212.jp/

　生成AIを活用した、業務の見える化・課題抽出を行い、進捗管理まで一元的に支援するSaaSサービスの提供やDX推進やシステム導入支援を提供。

■起業家ファーストのアクセラレーションプログラム「HIGO CANVAS」

「HIGO CANVAS」は、熊本において新産業創出に資する起業家を発掘・育成するため、創業前後のスタートアップに対し、専門家によるテーマ毎のワークショップの開催、ベンチャーキャピタルとの定期的な壁打ち、熊本の先輩起業家との相談体制の構築など、市内外の先輩起業家・専門家の協力のもと、採択企業の支援ニーズに応じ、地域一体となって伴走支援するプログラムです。

　今年度は、魚釣り好きのための釣果予想くじサービスの開発をされている合同会社oboqo（代表　阿南壮悟氏）、AIによる自動のマイルストーンの設定・タスク発行・締切設定等による業務一体型のプロジェクト管理ツールを提供されているTooon株式会社（代表取締役　杉山裕磨氏）、優秀な技師と技師が不足する医療機関を“取り成す”プラットフォームの提供に加え、エコーを活用した生活習慣評価サービスを提供する株式会社ToriNasu（代表取締役・超音波検査士　那須ふみ氏）の3社を支援しました。

■海外展開を見据えた起業家の育成プログラム「GLOBAL STARTUP CAMPUS」

「GLOBAL STARTUP CAMPUS」は、熊本の起業家が海外のスタートアップ環境・マインドを体験し、将来的に海外展開を目指す視座の高い起業家を育成するためのプログラムです。

経済産業省やJETROが実施する海外派遣プログラム「J-Star X」や「始動 Next Innovator」への採択を目指し、ビジネスプランのブラッシュアップや「J-Star X」の事務局員による制度・コースの説明や助言等を通して6社を支援しました。

今回は6社のうち、滝や森などの自然を使ったものから、建物などへ投影する３Dマッピングまで地域の資源を活かした観光支援・広報サービスを提供する株式会社THEATER0（代表　中村圭氏）と環境・食品・医療など様々な分野で市場拡大が見込まれている微細藻類や海藻類を安定して大量生産するための藻類用活性化剤の提供する株式会社P&A（代表取締役　中畑敏哉氏）にご登壇いただきました。

■Innovation Fes. Kumamoto について

熊本でイノベーションを起こすため、各所で様々な動きが盛り上がり始めてから数年が経ちました。

同時に、新型コロナウイルスの大流行やAIを中心としたテクノロジーの爆発的進化に加え、熊本では半導体業界を中心とした海外企業の進出、阿蘇くまもと空港の国際化の進展など私たちを取り巻く環境は大きく変化しています。

環境が変化したのであれば、挑戦者を支援する取り組みも柔軟に変化し、次のフェーズへ進むべきです。これまでの「各所で同時多発的に」から「各所が連動し」ALL KUMAMOTOで、イノベーションを最大化させる環境をつくる。そのために、まずは今回の「Innovation Fes. Kumamoto」で、複数のコミュニティが交わることから始めました。

「Innovation Fes. Kumamoto」は熊本県知事木村敬氏を交えたオープニングセッションから始まり、市・県・FIVE RINGSそれぞれのプログラムを熊本城ホールにて一同に実施後、イベント参加者が一斉に集う大交流会も開催しました。

大交流会は、熊本市長大西一史の乾杯挨拶から始まり、経営者・支援社・登壇者・ボランティアの学生など様々な立場の方、約270名が交流する機会となりました。

大交流会の最後は熊本市起業・新産業支援課長と熊本県産業支援課長による挨拶の中で、今後も市・県だけでなく、産官学金、様々な関係者と連携して熊本を盛り上げていくと宣言いたしました。