【公立中学校の部活動】中学時代に部活動をしていた方の多くが、休日の指導を民間業者へ委ねることに「賛成」
日本トレンドリサーチ・中学校の部活動に関する調査
日本トレンドリサーチ(運営会社:株式会社NEXER)は、「中学校の部活動に関するアンケート」を実施し、結果をサイト内にて公開したので紹介します。
■中学生のときに「部活動」はしていましたか?
公立中学校の部活動に存続の危機が迫っています。
スポーツ庁は、公立中学校の運動部の活動について「少子化による廃部」や「教師の長時間勤務の一因」といった課題を示しました。
これまで通りの部活動を持続することが難しくなっている学校もあるようです。
公立中学校の運動部活動改革の一つとして、休日の指導を民間スポーツ団体などに委ねる「地域移行」も検討されています。
栃木県では全国初の取り組みとして、栃木県スポーツ協会や各競技団体が選んだ指導者による遠隔指導を導入すると発表しました。
遠隔指導は、ICT(情報通信技術)を活用しておこなわれ、県の教育委員会が選んだモデル校で6月から実施される予定です。
今回は、事前調査で「中学校のときに部活動をしていた」と回答した全国の男女計1,200名を対象に「中学校の部活動に関するアンケート」を実施しました。
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「中学校の部活動に関するアンケート」調査概要
調査期間:2022年4月30日~5月17日
質問内容:
質問1:何部に入っていましたか?
質問2:具体的に入っていた部活を教えてください。
質問3:平日の部活動の指導は、主に誰が担当していましたか?
質問4:平日の部活動の指導は誰が担当していましたか?
質問5:学校の休日に部活動はありましたか?
質問6:休日の部活動の指導は、主に誰が担当していましたか?
質問7:休日の部活動の指導は誰が担当していましたか?
質問8:「民間業者」に委ねることについて、どのように思いますか?
質問9:回答の理由を教えてください。
質問10:ご自身の現在の状況について教えてください。
集計対象人数:1,200名(20代以下・30代・40代・50代・60代・70代以上 各200名)
調査対象者:事前調査で「中学校のときに部活動をしていた」と回答した全国の男女
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。
■休日の部活動の指導を主に誰が担当していましたか?
初めに、平日の部活動の主な指導者について聞きました。
91.3%の方が、主に指導を担当していたのは「学校の先生・職員」と回答しました。
「その他」と回答した方に、所属していた部活動と誰が指導をしていたのか聞いたので、回答の一部を紹介します。
「その他の指導担当者」回答
- 先輩、上級生(「バトントワリング部」50代・女性)
- キャプテン(「卓球部」20代・男性)
- 卒業生(「拳法部」70代・男性)
- 高校生(「野球部」60代・男性)
- スポーツ少年団の方々(「体操部」60代・男性)
「指導者はいなかった」という回答もありました。
続いて、学校の休日に部活動があったか聞きました。
66.5%の方が、学校の休日に部活動が「あった」ようです。
学校の休日に部活動が「あった」と回答した798名の方に、休日の部活動の指導は、主に誰がおこなっていたのか聞いてみました。
平日同様、「学校の先生・職員」と回答した方が最も多く、87.3%でした。
平日は「学校の先生・職員」「外部の指導者」「保護者」が主に指導をおこなっているが、休日の主な指導者は「その他」と回答した方に、休日は誰が指導をしていたのか聞いたので一部を紹介します。
「その他の休日の指導担当者」回答
- 先輩(「野球部」60代・男性)
- キャプテン(「テニス部」60代・男性)
- 卒業した先輩(「テニス部」60代・男性)
平日は「学校の先生・職員」が主に指導しているが、休日は「指導者はいない」という回答もありました。
■休日の部活動の指導を「民間業者」に委ねることについて、どのように思いますか?
スポーツ庁は、公立中学校の休日の部活指導を「民間業者」に委ねる提言案を示しました。
このことについて、どのように思うか聞きました。
最も多かったのは「どちらかというと賛成」の41.6%で、「賛成」も合わせると7割を超えました。
一方で、「どちらかというと反対」という方も16.1%いました。
それぞれの回答の理由を聞いたので、一部を紹介します。
「賛成」回答理由
- 先生の負担が減るから。(30代・男性)
- 先生にも休みがいるから。(60代・女性)
- ボランティアでやるには度を超えていると思うから。(50代・男性)
- 部活動の顧問をしている時間を、授業準備や資料作成をおこなう時間にあてるべきだと思うから。(20代・男性)
- 実績のある指導者に教えていただくことが能力の向上にもなるので。(40代・男性)
- 部活の専門的なものは部費で外部のコーチに教わっていたので、民間企業でもいいように思います。(20代・女性)
- 学校の先生では担当している競技について精通していない場合が有り、良い指導が出来ないと思うので外部から精通した人を取り入れることに賛成。(60代・女性)
- 先生だと人間関係が濃すぎる。(60代・男性)
- 民間の雇用を生む。(30代・男性)
- 民間業者に委託することにより、また新しい出会いがありそう。(70代・男性)
- 教員と民間の良いところを吸収できる。(40代・男性)
「どちらかというと賛成」回答理由
- 教員の負担が減るという点では賛成だが、学外からの指導者を招くと、そこで新たな人間関係ができ、生徒とのトラブルが起こる可能性が上昇するため。(20代・男性)
- 先生の負担を少しでも減らせるのと、そもそもその活動は専門家がいたほう良い。ただし、指導が行き過ぎないように、その方にも教育が必要。(40代・男性)
- 子ども達への指導・監督を民間業者に任せるということに少し不安はあるが、学校という外から隔てられた世界に民間業者という第三者的な人たちの目が入ることは体罰・いじめの早期発見及び根絶につながるので、そういう点では良いと思ったからです。(20代・女性)
- 現在の教師の忙しさはよくわかるので、外部委託できる部分があればそうしたほうがいいと思う。ただ、費用や責任の所在はどうするのか議論が必要。(40代・男性)
- 専門性や労働時間など教師では限りがあるが、全て民間委託では教育という本来目的から逸脱しかねない。(50代・男性)
- 専門の顧問がいるほうが良いと思うが、学科担当の先生と親しくなる機会でもあるから何とも言えない。(70代・女性)
- 専門指導はいいと思うが、平日の指導との差がどの程度なのかが気になった。(30代・男性)
- 教師がそのままやってくれるならいいが、やる気がないなら外部の人に頼むほうが良い。(60代・女性)
「どちらかという反対」回答理由
- 確かに学校の先生の負担が軽くはなるが、生徒と先生の絆みたいなものが大人になってもいい思い出にもなっているし、そもそもが部活動ではなくクラブ活動になってしまうのでは。(20代・男性)
- 責任を誰が取るのかという問題。学校内の活動なのに、学校外の責任者の場合、問題が起こった際にどう対処するのかが疑問。教育機関の対応法があるだろうし、その際に逐一顧問(学校関係者)に確認を取るのであれば、学校関係者で良いのではと思ってしまう。もちろん指導自体は外部の専門家でも良いと思う。(30代・女性)
- 指導員に支払うお金はどこからだれが払うのか?指導員の選別は誰がどのようにするのか?決めなければいけないことがまだまだ多い。(50代・男性)
- 学校の教師に教わったほうが思い出として振り返った時にいい気がする。もちろん民間業者に頼るのも悪くはないと思いますが。(10代・男性)
- 民間業者に依頼すれば顧問をする教師の負担は減るが、契約書など取り交わさないといざという時に怖いから。(30代・女性)
「反対」回答理由
- 責任の所在があいまいだから。(40代・男性)
- 部外者が学校に入るのは怖い。(30代・女性)
- 先生との良好な関係を築く場でもあると思うし、顧問が変わるというのは生徒側もやりづらいと思います。(20代・男性)
- そもそも休日の部活動が不要。(50代・男性)
- お金がかかるから。(60代・男性)
- 民間業者に委ねるくらいなら廃止するべき。(70代・男性)
- 休日は他校との対外試合が多く、怪我などのトラブル時に学校関係者との密な連絡ができるのかが不安。(50代・男性)
■まとめ
今回は、事前調査で「中学校のときに部活動をしていた」と回答した方に、中学校の部活動に関するアンケートをおこないました。
部活動の指導は主に誰が担当していたのか聞いたところ、平日、休日ともに「学校の先生・職員」という回答が多数派でした。
また、3人に2人は休日も部活動が「あった」ようで、教師への部活動の負担の大きさがうかがえます。
休日の部活動の指導を「民間業者」に委ねる案について、どのように思うのか聞いたところ「どちらかというと賛成」が最も多く、「賛成」と答えた方も合わせると7割以上になりました。
スポーツ庁は、2018年に「部活動に週2日以上の休養日を設けること」と「活動時間は平日2時間、休日は3時間程度とすること」という基準を示しました。
休日の部活動の指導を民間業者に委ねることは、子どもたちの部活動の選択肢増加と、教師の負担軽減につながるのでしょうか。
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