一部車種で相場の下落が!今後の中古車相場はどうなるのか?/中古車市場統計レポート(2024年10月版)
【中古⾞市場統計レポート(2024年10⽉)】より抜粋してご案内いたします。
本調査詳細はこちら:https://www.kurumaerabi.co.jp/useful-details/1356/
⾃動⾞販売市場の動向(2024年10⽉)
まず9月と比較した「前月比」を見てみると、新車登録台数は91.7%、中古車登録台数は111.9%と新車登録台数が減少しました。新車に関しては毎年10月は9月から10ポイントほど減少する傾向にあるため、今年も例年通りの推移と言えるでしょう。中古車に関しては2ヶ月連続で先月の登録台数を上回っており、順調に台数を伸ばしています。
次に昨年10月と比較した「前年比」を見てみると、新車登録台数は101.2%、中古車登録台数は106.0%とどちらも増加しました。新車に関しては9月に引き続き2ヶ月連続で前年同月の登録台数を上回っており、順調に新車登録台数が増加傾向に転換しつつあります。中古車に関しては3ヶ月ぶりに前年同月の登録台数を上回る結果となりました。新車登録台数の増加傾向は中古車のタマ数増加にも影響していると思われます。
新車登録台数
2024年 | 8月 | 9月 | 10月 | 月平均 |
新車登録台数 | 328,471台 | 438,733台 | 402,310台 | 367,291台 |
前年比 | 96.5% | 100.3% | 101.2% | 98.0% |
中古車登録台数
2024年 | 8月 | 9月 | 10月 | 月平均 |
中古車登録台数 | 467,267台 | 512,881台 | 574,010台 | 527,159台 |
前年比 | 95.1% | 98.4% | 106.0% | 101.7% |
※「車選びドットコム」では、普通自動車の登録台数を発表している「自販連(一般社団法人 日本自動車販売 協会連合会)」と、軽自動車の登録台数を発表している「全軽自協(一般社団法人 全国軽自動車協会連合会)」の統計データをもとに、新車登録台数と中古車登録台数の推移を紹介しています。
長らく続いていた中古車相場の高騰ですが、アルファードやヴェルファイアなどの一部車種で下落が見られるようになりました。ただし、相場が高すぎた車種のみでの下落となっているため、すべてのカテゴリーで相場が下がっているわけではありません。そのため「今後、他の車種も相場が下がるだろう」と判断し、仕入を控えたり、現在の相場よりも低い価格で買取を行うことには注意が必要です。一部の車種で下落が見られるようになった今だからこそ、中古車相場全体を見渡し、慎重に判断し素早く行動することが大切です。
本レポートでも度々触れている輸送費の高騰による輸出台数減少は、ある程度回復してきているようです。輸送費高騰の原因だった「海運の乱れ」と「コンテナ不足」のうち、コンテナ不足の問題が解消されつつあることがわかりました。アメリカの中国産EV車への関税引き上げが発表されたことや海運の乱れが発生していた状況から輸送を前倒しに行おうとする動きがあり、輸出業者がコンテナを買い占めていたことがコンテナ不足の原因でした。EV車への関税引き上げが正式に適用されるとEV車の輸送量が減少し、コンテナに空きが出てきたため輸送費が下落しました。 海運の乱れは改善されておらず、喜望峰を通る遠回りなルートを取らざるを得ない状況が続いています。しかし、コンテナ不足が解消されたことやロシアを中心に海外の日本車需要が依然として高いため、2024年下期は中古車輸出が再び増加に転じる見込みです。そのため、今後輸出競争が激化し、仕入れ価格が引き上げられるなど厳しい状況が続くと予想されます。
依然として多くの車種で相場高騰が続く中、近年では中古車リースが注目を浴びています。中古車リースは新車に比べて費用を抑えられるほか、特に法人などでは柔軟な資金繰りにつながる点が支持されています。近年中古車リースやリースバックに注目が集まっている背景には、コロナ禍で顕在化した半導体などの部品不足や、一部メーカーの認証不正問題による新車台数の減少があげられます。実際、2021年から2023年のリースでの契約台数は約8万台から9万台と法人を中心に増加しており、成長しているサービスと言えるでしょう。相場高騰の対策の一つとして、中古車リースの導入も視野に入れておくと良いかもしれません。
中古車情報サイトの動向(2024年10月)
※過去25ヶ月の自動車販売市場と中古車情報サイト「車選びドットコム」の市場動向を比較しています。
※「車選びドットコム」の市場動向は、加盟店専用レポートからの抜粋のため、詳細数値は非公開としています。
国産車の中古車販売傾向【人気ランキング】
「車選びドットコム」の市場動向から調査した、国産車の2024年10月中古車販売ランキングを紹介します。
ボディタイプ別販売ランキング
国産車のボディタイプ別ランキングでは、2ヶ月連続でシェアを落としていますが変わらず軽自動車が1位となっています。一方で軽バン/軽ワゴンが1ポイントほどシェアを伸ばしており、コンパクトな車両の人気は依然として高いようです。
順位 | ボディタイプ | 割合 | 変動率 |
1位 | 軽自動車 | 32.4% | -0.6% |
2位 | ミニバン/ワンボックス | 15.7% | -0.0% |
3位 | コンパクト/ハッチバック | 12.2% | +0.4% |
4位 | 軽バン/軽ワゴン | 11.1% | +1.0% |
5位 | セダン/ハードトップ | 6.5% | -0.5% |
車種別販売ランキング
国産車の車種別ランキングでは、9月に引き続きプリウス(トヨタ)が1位となりました。2位と3位のタント(ダイハツ)、タントカスタム(ダイハツ)や、6位と7位のN-BOX(ホンダ)、N-BOXカスタム(ホンダ)が上位にランクインするなど軽自動車の中でも人気の偏りが顕著に表れています。
順位 | 車種(メーカー) | 順位変動 |
1位 | プリウス(トヨタ) | →(前回1位) |
2位 | タント(ダイハツ) | ↑(前回9位) |
3位 | タントカスタム(ダイハツ) | →(前回3位) |
4位 | セレナ(日産) | ↓(前回2位) |
5位 | エブリイ(スズキ) | ↑(前回6位) |
◆輸入車の中古車販売傾向【人気ランキング】につきましては、こちらからご確認いただけます。
https://www.kurumaerabi.co.jp/useful-details/1356/
中古車販売店様の経営活動を応援します
「車選びドットコム」では、「symphony」をご利用いただいている加盟店に向けて、月に一度上記のレポートよりも詳細な小売データレポートを発行しています。各ボディタイプで人気の車種をご紹介している他、年式・走行 距離・価格帯・カラー別での販売割合もご確認いただけます。
目まぐるしく変わる社会情勢に対して、常に変化が求められる昨今。データを分析して高速でPDCAを回して行く必要があります。「車選びドットコム」では20年以上の中古車情報サイトの運営実績で蓄積したノウハウを、中古車販売店の皆さまにご提供していますので、少しでもご関心をお持ちの方はぜひお問合せください。
会社概要
【株式会社ファブリカホールディングス】
代表者:代表取締役社長CEO 谷口政人
本社所在地:東京都港区赤坂1−11-30 赤坂1丁目センタービル 9F
設立:1994年11月
株式:東証スタンダード市場(コード番号:4193)
コーポレートサイト:https://www.fabrica-hd.co.jp/
【株式会社ファブリカコミュニケーションズ】
代表者:代表取締役社長CEO 谷口政人
本社所在地:愛知県名古屋市中区錦3-5-30 三晃錦ビル8F
事業内容:自動車販売支援システム開発・販売事業、インターネットメディア事業、WEBマーケティング支援事業、自動車修理・レンタカー事業
出資比率:株式会社ファブリカホールディングス100%
コーポレートサイト:https://www.fabrica-com.co.jp/
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